「きっかけ」は自分で見つけたりつくったりするものだった
新しく見つけた居場所
わたしは今、珈琲屋さんで働いている。
大学生の頃から、ずっと「かわいいなあ、こんなお店で働けたらなあ」と思っていたお店。
なかなか平日は仕事もあり足は運べていなかったけど、ずっとオーナーご夫婦のInstagramをフォローしていて、京都にくる友だちにはよく紹介していた。
体調を崩し退職した後は、なかなか家から出られなかった。逃げ出したわたしは、笑っていい人じゃない。とか、笑う元気があるんだったら働けばいいのに。とか自分で自分が笑うことに違和感を感じていた。
ふとInstagramを開いてみると「スタッフ募集」との投稿が目に入った。
スタッフのおふたりが笑顔でこちらを向いている写真。(入社してからお話を聞くと、おふたりが大好きなスタッフが撮ってくれたとのこと。)
「あ、これだ…私は、こういう笑顔で働きたかったんだ」とすぐに問い合わせて履歴書を送った。
久しぶりに自分の行動力に驚いた。笑
しかし、履歴書を書いているとき、2年ちょっとで前職を離れたこととか、なぜ辞めたのかとか面接で聞かれたらどうしようとぐるぐる考えていた。
「すぐに辞めちゃう弱い人」って思われたら、受からないだろうな…と怖かった。
もし怪訝そうな顔で尋ねられたら「結婚を機に」と伝えようと思っていた。(これもまた逃げ…)
面接当日、スタッフの方が出迎えてくれた。
素敵な笑顔だった。
オーナーご夫婦の目の前に座ると、緊張はしていたけど、自分の思いがつらつらと言葉になり、辞めた理由も隠すことなく伝えることができた。
オーナーご夫婦は、私の決断を肯定してくれて、あたたかい言葉をかけてくれた。
帰り道、ここで働けなくても常連さんになりたいなあと思ってしまったくらい、あたたかくてやさしくて心地よい空間だった。
ご縁あって、働かせていただいている珈琲屋さんは、お客さまの視点を大切にしている。
こだわりをもって作ったお豆、空間、接客。
全部に自信をもって、発信するオーナーご夫妻がとてもかっこいい。
わたしに新しい居場所を作ってくださったご夫婦には、感謝してもしきれないくらいの大きな思いがある。その思いを、わたしなりの接客に変えて日々働くことにしている。
自分で「きっかけ」をつくるために
わたしは退職後、働き方や場所、これからのライフプランについて考えた。
その結果、今後携わりたい会社もWEB業界であることから、そのスキルを身につけたいとWEBデザインの勉強を始めた。
初めは気合もあり、どんどん学習が進んでいたが、モチベーションを保つのが難しかったり、珈琲屋さんで働き始めたりとパソコンに向かう日が少なくなってしまっていた。
そんなとき、お菓子屋さんを営んでいる叔母から「イベントの告知画像を作成してほしい」と連絡があった。
初めて世に出るものを作成してみて、その画像を見て足を運んでくれたお客さんがいたと聞き、なんとも言えない気持ちになった。
こうやって場所と人、人と人を繋ぐ仕事ができるのはやりがいもあるし、幸せだと思った。
今回のことが「きっかけ」で、長崎の珈琲屋さんとカレー屋さんと繋がることができた。誰かと出会ったり、一緒に仕事をするためには「きっかけ」がないと始まらない。
わたしは、その「きっかけ」を待つのではなく、つくりたいと思うようになった。
まずは、珈琲屋さんと両立しながら7月までにオンラインスクールを卒業することに決めた。