作業療法士が教習指導員として働き始めてみた!Part11:医療機関の経験が活きた件
こんにちは。
教習指導員の資格を取得した、作業療法士(OT)です。
教習指導員としてOTが自動車学校で働くのは日本初!!です。
前回は、なぜ自動車運転の評価を医療機関が行うか?についての一部内容を投稿しました。
今回は、医療機関の経験が活きた一例について書いていきたいと思います。
~自動車学校と発達障がいの診断を受けた方~
医療機関から自動車学校に転職し、約半年の期間が経過しました。
医療従事者としては、病院勤務時に
“発達障がい”の診断を受けた方へのリハビリテーションも行ってきました。
では、自動車学校では?
所属する自動車学校では、
“発達障がい”の診断を受けた方の受け入れに際し、
全国でいくつかの自動車学校が採用している方法を取り入れて受け入れ体制を整えています。
自動車学校では、“発達障がい”の診断を受けた方や、
診断は受けていないものの、
特性により周囲の教習生と同じ方法では教習がスムーズにいかないことがあります。
そんな中、
自動車学校で“発達障がい”の診断を受けた方への教習について、
介入する機会を得ましたので感想なども含めて記載していきます。
~教習について~
自動車学校では、コロナ禍の影響もあり
学科教習において、オンライン学科を取り入れるところも増えてきています。
所属する自動車学校も例外ではなく、
現在はほぼオンラインによる学科教習が行われます。
また、日々の学科教習や技能教習に加えて、自動車学校を卒業するためには試験を受けたり…
色々なステップがあります。
“発達障がい”による症状や、その方の“特性”により
日々の教習や試験がうまくいかない…
ということも散見されます。
所属する自動車学校では、
“発達障がい”の研修に参加し、
一定の知識を持ったスタッフが介入することが多いです。
しかし、特定のスタッフが関り続けるのではなく各スタッフが介入する形となっています。
また、教習も本人との個別での関りが中心で、
介入時には検査手法を用いて、評価を行うています。
これらの点について、
医療現場でも各職種が関りを持っていたことや、個人に合わせた関り、評価を行うことについて
大きな変わりはないかと感じています。
では、今回の関りで何がみえたか?
という点については、次項で記載します。
~感じたこと~
医療機関では、
『評価→問題点の抽出→問題点の焦点化→目標設定→プログラムの立案』
のサイクルを繰り返します。
また、多職種が関わるので
“カンファレンス”という形で情報共有や方針の確認などを行います。
自動車学校では、
評価は行えているのですが、
その先の仕組みが確立されていないことを感じました。
また、
本人への介入は行われていると感じたのですが、
家族など周囲の人を巻き込むマネジメントが不足していると感じました。
~医療従事者の経験からの活動~
「感じたこと」から、
私が行った活動として
●連携シートを作成
●連携シートを用いた自動車学校版“カンファレンス”の機会を提言
●家族との連絡ノートの作成
を行ってきました。
これらは、私が医療機関で務めた経験から
“チームとして関わる”
という、医療的なエッセンスを取り込むことができたと考えています。
自動車学校と医療機関では、一見異なる職種に見えます。
しかし、人と関りを持つ、支援を行うなど似た部分も多くあるため、
双方の良いシステムを活かすということもできると考えています。
多様な働き方が言われる昨今ですが、自分の経験やスキル、仕組などが新たな社会資源の変革に繋がると考えています。
さて、本日も長くなりましたが…
以上となります。
明日以降も、投稿していきますので(投稿頻度は不定期)、
また暇があるときに覗きに来ていただければ嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします。