私と生理

「ピル=避妊目的」だけじゃない。


ピルを服用すると決めた私。

ついでに気になっていた噂を先生に聞いてみた。


「生理痛が重いと妊娠しにくいって本当ですか?」


高校生の頃は

「20歳には子供を産んで若いお母さんになりたい!!」

と思っていた私。


不妊について少々の不安があった。


そんな私に先生から帰って来た言葉は

「そう言われてるわね・・・」

だった。


しかし私の場合。

生理痛の原因が子宮にあった。


「あなたの子宮は後傾気味なの」


正常の位置よりも後ろに傾いていると。

そのせいで痛みが大きく出るんだと。


なるほど。

なるほど。


・・・・・・そうか。


・・・・・・子供が出来づらいのか・・・。


この痛みに耐えても

子供が出来ないのなら何の意味も無いのでは・・・??


そう思いつつも

「出来づらい」だけであって

「絶対できない」わけではないし。

ピルも手に入ったし。


きっと大丈夫。


自分に言い聞かせながら帰宅した。

その足で母に先生に言われたことを告げた。


すると母は


「そう・・・ごめんね。お母さんが大丈夫な分。お姉ちゃんにいっちゃったんだね・・・」


と悲しそうな顔をした。


自分としては

解決策が見え

原因が分かったので

安心したという報告だったのに。


母に謝らせてしまった。

母に悲しい顔をさせてしまった。


私は母が悪いなんて1度も思ったことが無い。

「健康な体に産んでほしかった」なんて

これっぽっちも思わなかった。


なのに。


なのに。。。



そしてピルを服用してみて。

私は激しい眩暈と吐き気に襲われた。

立っていられない程の眩暈と吐き気。


合わなかったのだ。


こんなに気分の悪くなるもの

飲み続けてなんかいられない。


そう思ってすぐにまた婦人科へ相談しに行った。


慣れるまで日にちはかかる。

しかしそんなに辛いのならば

違うものを試してみないか。

ピルは色んな種類があるから。


そう勧められたが

もうあんな体験したくなかった。

結局私は1粒だけでピルは断念した。


「ピル・・・1つしか飲んでないんですけど・・・残ったのは・・・」

そう質問すると


「ごめんなさいね・・・合わなかったとしても1度処方したお薬は返品や返金は出来ないんです・・・」


私の3,000円がドブに消えた。

可能性も消えた。


母を悲しませ

産めるかどうかも分からないまま

この痛みとあと何十年も付き合っていくのに

何の意味があるのだろうか・・・


私は絶望するしか無かった。

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