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【⚽日本サッカーを愛そう】【横浜Fマリノス】喜田という男。

自身のnoteにてジュビロ磐田以外について書くのは2チーム目になります。


1つはサガン鳥栖
経営難からの脱却策としてユース強化に取り組み、実際に多くの有望選手を内製したその手法はとても興味深く、「ユースの強化はクラブの光」をテーマに掲げている自分としては思わず書かずにはいられないチームでありました。

ていうか今でも興味深くウォッチしております。


そして今回、
思わず筆を執らずにはいられないもう一つのチーム。それが横浜F・マリノスでありました。

「ユース」というテーマを抜きにしても私の感性をビンビンに刺激したある言葉との出会い。


きっかけはこちらの動画。

19:50あたり。

キャプテン喜田さんが、敗戦直後のうなだれるチームメイトに対して熱く発破をかけるシーン。

そこで発せられた言葉がこれ。

「みんなの矢印が外になってない?」

最高にヤバかった。




■外向きの矢印

人間とは弱い生き物である。もの凄く。
そのくせプライドはまぁまぁ高い。

故に、
上手くいかないとどうしても因果関係の「因」を外部に求めてしまう傾向がある。

「あの日は調子が悪かった。前の日に断れない飲み会があったせいだ。」

「ちっとも集中できない。あそこでずっと話している人がうるさいからだ。」

「仕事が上手くいかない。上司の指示がアホだからだ。」

「信号でよく止められる。前の車チンタラ走りやがって。」

思いつくままに書いてみたけど、意外にもこの外向きの矢印ってのは日常にたくさん落ちている。

そんでそんで
よくよく考えてみると、だってしょうがないじゃん!とも言いたくなる。


しかし
本当に苦しい時、それで事態は好転するのだろうか

上手くいかないことは他責に任せておけば良いのだろうか。果たして本当にそうだろうか。

それで自分自身の人生は希望に満ちるのだろうか。自分と自分の周りにいる人たちは、これで本当に幸せになるのだろうか。


喜田さんははっきり否定する。

矢印が外になってないか?
「やり方がどうだ」「あいつがどうだ」って。

自分で変えようとしたやつがいたのか、と。


そう。
自分のこれまでの人生、要所要所での思考を思い返しても他責に任せてばっかりだ。つくづく情けない。これで良いわけがない。

まるでビンタを喰らった様な衝撃。
そ、そんな事は!と反論したくなるも、やり返す気力すら起きない正論。

そんな動画でありました。




■喜田という男

この動画から伝わる凄い点は、
この言葉自体もそうなんですけど、それを公然とチームメイトに伝える男が存在するということ。


繰り返しになりますが、
人間って弱いんですよ。誰だって。だから思っていてもそれを他人に伝えることはとてもハードルが高い。
なぜならいわゆる、お前が言うな状態になってしまうから。

でも、誰かが言わなきゃいけない


キャプテン、生え抜きという背景を抜きにしても喜田さんの振る舞いはとても勇気のある、スペシャルなものだったと思うのです。


かつてのドゥンガやジーコはサッカー王国ブラジルに脈々と伝わるアイデンティティの代弁者としてその神髄を厳しくチームに伝えました。

当時は日本サッカー自体がまだまだ未熟だったし、(ネットも未発達で)世界のサッカーを知ることもままならなかったから、これで良かった。

でも今は違う。

多くの選手が自律していて、それ故にプライドも高い。ブラジル人がキレたところで伝わるものは少ないかもしれない。


じゃぁ何が正解か。

それを強烈に教示したのが喜田さんの振る舞いだったと個人的には思うのです。

多くの人が感銘を受けたのは、
久しく見ていなかったかつての熱さと、強いチームに当たり前にあった光景を、今の時代に(ブラジル人ではなく)日本人の振る舞いによって垣間見たから。

これではなかろうか。


マリノスのキャプテンマークは、他チームのそれより重く見える




■飯倉という男

言いにくいことを公然という。

これってとてもリスキーな側面も持っています。
敗戦直後の萎えてる時に正論を突きつけるのって傷口に塩を塗る荒療治でもあるからです。

喜田という唯一無二の存在の発言だったとしても、どうしても場の雰囲気は重くなるわけで。


それ故、
こういうのって伝える事そのものよりその場の〆方が重要だと思っていて、果たして喜田さんはどうやってこの場に決着をつけるのか注目していたのですが・・・

正解はこの男でした。


喜田さん役をやったことがある人ならわかると思います。この援護射撃は堪らないぜ。

もう一度動画を見返して欲しい。

喜田さんが一度解体して冷水を浴びせたチームが、飯倉さんのベストタイミングともいえる締めの一言で再び着火し、一つになった様が伝わると思います。


キャプテンや汚れ役は、得てして孤独ですが決して一人で戦う必要はありません。

傍に分かってくれるチームメイトがいるから喜田さんも力強くキャプテンが出来る。


試合に出ているとか、若手だからとか、そういうのは関係ない。思うなら声に出して伝える。これが大事。特にチームはね。

当たり前だけど難しいことがしっかりできている。マリノスは改めて良いチームだな、と。
飯倉さんの振る舞いからそんな事を感じたわけです。




■一つになって戦う

最後に少しだけジュビロ磐田の話を。


サポも選手もスタッフも一つになって。

苦しい時期を乗り越えるためにとても重要な概念であり、ここのところ多くの人が口にする言葉。

残り10節で降格圏。バラバラで残留など出来るはずはない。
”チーム一丸”とは単なるスローガンではなく、今やリアルに求めるべき言葉になりました。


では、
この「一つになって頑張ろう!」が、魂のこもらない単なる合言葉ではなく、真の行動指針となるためにはどうしたらよいのだろうか。


その答えが、喜田さんの言葉だったと思っています。

矢印を内に向けよ。
「やり方がどうだ」「あいつがどうだ」は無し。


まずは自責に集中する。自分から変える。周りのノイズは関係ない。
SNSとの向き合い方。サポのゴール裏。ピッチ上でのあらゆる出来事。全て。


チーム一丸はこの前提の上に成立するのかな、と。
そんな風に気付かされたわけです。




台風で延期になったマリノスとの再戦。

個人的にはこの動画を拝聴してますますこの強いマリノスに勝ちたい思いが強くなりましたね🔥🔥


両チーム充実した、バチバチの試合が見たい!!!!

本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!


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