【高校サッカー分析⚽】高校サッカーの強い順を決め、今現在のトレンドについて語る。
さて。
毎年恒例。高円宮杯プレミアリーグを軸に高校サッカーの強い順を可視化するこの企画。2024シーズンを終えまして、最新版が出揃いましたので更新いたします!!
この企画はですね、
これは2011年に始まった高校年代の一番を決める”高円宮杯プレミアリーグ”の順位をもとに、各チームにポイントを付与して順位付けしたもの。
つまり、
クラブユースも、高体連も、街クラブもごっちゃ混ぜにしてここ十数年間で一番強いチームを決めようじゃないか!!というものです。
更に、
今回はですね。順位付けしながら定点観測していて見えてきた高校年代サッカーの現在のトレンドについても少し整理してみようかな、と。そんな風に考えております。
選手権だけが高校サッカーじゃないし、クラブユースだけがプロへの入り口ではない!!
奥の深い2種年代について、ぜひ参考にしてみてください。
それでは早速ランキングに行ってみましょう。
高校年代サッカーの強い順はこれだ!!!!!!!
■1~10位
西の広島。東の山田。
クラブユースの広島。高体連の山田。
現時点の高校サッカーの歴史は、(数値の上では)この2強にて語られると言っても過言ではありません。
今シーズンの両チームは中位に落ち着きましたが、何と言っても2010年代の強さが際立っており頭一つ抜け出している状態です。
そして特筆すべきは3位の神戸U-18。絶好調のトップが目立っていますが実はユースも強い。
そして安定した強さを誇る東海の雄。名古屋U-18が4位。高体連の2番手東福岡と続きます。
東海プリンスからなかなか抜け出せないでいる清水ユース。同じく関西プリンスから抜け出せないでいるセレッソU-18、京都U-18が順位を下げました。
相対的にしっかりとプレミアリーグに居続ける流経大柏、柏U-18の千葉勢が順位を上げています。柏U-18は優勝争いに絡んで順位を上げました。
ここのところクラブユース選手権で結果を出し続けているガンバユースはようやく来シーズンからプレミア復帰!!
強いガンバユースが戻ってきましたね。
関西、千葉、静岡愛知、福岡と、高校サッカーをけん引してきた都市圏の上に、中国地方と東北地方の唯一無二の雄が君臨している。と、そんな風に表現できるかもしれません。
それではどんどん行ってみましょう。
■11位~20位
今シーズンからプレミア復帰を果たし、最後まで優勝争いを演じた鹿島ユースがトップ10圏内に肉薄。カシマユース復活の立役者となった柳沢監督がトップコーチになりユースがどうなるか、こちらも注目。
ここのところ残留争いを何とか勝ち残っている市立船橋が高体連の4番手。
そして何より、今シーズン圧倒的な強さでプレミアを制した大津が100ポイントの大台に乗せて15位まで上昇しました。
大津と17位の静岡学園の差を見てみても、高体連は山田、東福岡、流経柏、市船、大津がここ10数年間の5本の指と言えそうですね。
そして、
来シーズン関東プリンスに降格してしまった大宮U-18、残念ながら参入戦で敗れてしまった札幌U-18、マリノスユースもポイントを伸ばせずに苦戦しています。
一方で浦和ユースは来シーズンから待望のプレミア復帰。こちらは次回の集計で順位を伸ばすはず。期待しましょう。
続いて、
■21~30位
残念ながら来シーズンもプレミア復帰ならなかった磐田U-18はなんとか21位を維持。念願のトップ10入りするためには一刻も早くプレミア昇格したいところ。。。
それに肉薄するのがしっかりとプレミアで結果を出し続ける鳥栖U-18。
一方で相対的に順位を下げましたが福岡U-18、それからヴェルディユースの古豪2チームが来シーズンから待望のプレミア復帰を果たしました!
来シーズンの集計では20位台の序列も大きく変わりそう。
そして、
今シーズンついにEASTを制した横浜FCユースが25位まで大きく順位を上げました!
静学まで含めたトップ6の次を狙う高体連の尚志、米子北は残念ながらプリンス降格。
順位こそ変わりませんでしたが川崎U-18も着実に加点を続けています。
2010年代の貯金で25位だった富山第一は少し苦しい状況。今シーズンも北信越プリンスのトップを同じ富山のカターレU-18に奪われてしまいました。正念場。
■31位~39位
トップ30入り目前なのが来シーズンもプレミアで戦う前橋育英。すっかりEASTの強豪として定着しました。
続いて四国では無類の強さを誇る愛媛U-18が32位。そろそろ参入戦を突破してポイントを稼ぎたいところ。
ここで特筆すべきは、神村学園、昌平、帝京長岡の高体連勢。来シーズンもしっかりとプレミアで戦いますし、累計順位こそ低いですがガンガンポイントを伸ばしている象徴的チームです。
■41位~59位
この辺からは参入戦経験チームが並びますが、
何といっても注目は岡山U-18。今シーズンからプレミア入りを果たすと何とか残留を決めました。トップチームも遂にJ1昇格を果たしてまさに今チーム全体でノリに乗っている状態。
次回の集計でトップ40入りは間違いなさそう。
あとは仙台ユース。今年も参入戦で敗れプレミア入りは叶いませんでしたが、まずは東北プリンスにて青森山田のセカンドチームには勝ちたいところ。郷家選手に続いてユースOBの武田選手もベガルタ入り、ということでユースに力を入れるなら今!だと思うのですが、果たして。
最後、こちらは参入戦の経験チーム。
■68位
今回新たに2チームが参入戦を初体験。
先にも述べましたが富山U-18が初めて北信越プリンスを制したことは特筆に値。トップも遂にJ2復帰を果たしましたし、ノッているチームかもしれません!
■今、高校年代で起きていること
さて、
ここからはですね。今の高校年代サッカーで起きていることを、自分なりに3つほど挙げてみたいと思います。
高校サッカーに興味がある人、新しい選手をいち早く見てみたい人。あるいはお子さんをどこのチームに居れるべきか漠然と悩んでいる人。そんな方々のちょっとした参考になれば。
さっそく書き出してみます。
トレンド① 高体連は絞られてきた!!
まずはこれ。
ちょうど2年前にこんなnoteを書きました。
実力のクラブユース。人気の高体連。
これが今までの通説だったのですが、いやいや高体連もはっきり言ってどんどん強くなってますよ、と。
あれから2年経ってですね少し様子が変わってきましたね。高体連勢が勢いあるのは相変わらずなんですけど、その中でも2極化してきたなと。
つまり、プレミアに上がっても大敗して1年で降格する高校と、しっかりと残り続ける高校による2極化。
前橋育英や昌平、静岡学園あたりがしっかり常連となりつつある一方で、参入戦を劇的勝利で勝ち上がってきた桐生第一や鹿児島城西といったチームはわずか1年で無念の降格となりました。
トレンド② 新興勢力トップ3はここ!!
クラブユース内でも大きな動きが起きています。
これまではオリ10チームを中心に、基本的に伝統あるチームのユースが強かった。
でもそこに風穴を開けているチームがあるんです!それが、
鳥栖U-18、川崎U-18、横浜FCユースの3チーム。
意外かもしれませんが鳥栖と横浜FCは2021年にプレミア初昇格。川崎は2022年にプレミア初昇格。
3チームとも、ユースの最高峰に名を連ねるようになって実はまだ2,3年しか経ってないんですよ!
しかしながら記憶にあるように
鳥栖と川崎は2022年にそれぞれEASTとWESTを制してチャンピオンシップを戦ってるし、横浜FCはついに今シーズンEASTを制しました。
個人的にも昇格してから注目して見ていたんですけど、リーグを制するまであっという間でしたね。
はっきり言います。
今、最も勢いのあるクラブユースは鳥栖、川崎、横浜FCです!!!
トレンド③ トップチームに連動するユース!!
3つ目はこれですね。
来シーズンのプレミアにこの2チームが帰ってきました。福岡U-18と、ヴェルディユースです。
この2チームは実はプレミアリーグ創世記には超強豪でして、広島ユースや清水ユースと肩を並べて一世を風靡していたんです。
ところが2013、2014年にそれぞれ降格してからなかなか昇格出来なかった。いわゆる古豪状態だったんですね。
それが、
今季揃って昇格を決め来シーズンからプレミア復帰を果たしました。ヴェルディも福岡もトップチームが安定した強さを維持するようになり、まさしくトップと連動してユースが再興した感じ。流れは最高潮かと。
あとですね。やっぱり岡山ですよ。
昨年ユースが念願のプレミア昇格を果たし、その勢いを受ける形でついにトップもJ1昇格。
特に岡山U-18はスタートダッシュに大失敗してこりゃ降格するな、と思っていたのですがそこから粘って粘って逆転残留を決めての2シーズン目。
こちらもクラブとして流れは最高潮かと!!
■まとめ
2種年代というのはまさしく群雄割拠でして。
しかも3年間で全ての選手が入れ替わってしまうという運命ゆえ、なかなか継続して強度を保つのは大変なのです。
その強い順をランク付けするというのは、まぁはっきり言って無理があるよなーと自分でも思いつつ、それでも何かが見えてくるのでは!?とやり続けて4シーズン目。
大きなうねりと言いますか、サッカー界を取り巻くトレンドみたいなものは意外と見えてるんじゃないかなと、そんな風に感じつつあります!
今回は考察として3つのトレンドを述べてみたんですけど、気付きはありましたでしょうか。
そんでそんで、実はですね。まだまだ妄想段階なので今回は詳しく書きませんでしたけど、個人的にはあと4つほど着目しているチームがあるんですよ。
かつての鳥栖や川崎、横浜FC、岡山がそうであったように、向こう3,4年で恐らく変化を遂げるのではなかろうかと思っている3つについて簡単に記しておきます。
着目① 仙台ユースについて
まずはこれ。東北って青森山田一強なんですよ。強いて言えば尚志が頑張ってる。クラブユースについては青森山田のセカンドチームに勝てないのが実態。そんな中、ベガルタユースが変貌を遂げそうな予感がしています。
着目② 愛媛FC U-18について
続いては四国の情勢。
愛媛が熱いんです。トップ含めてチームが変わろうとし始めていて、実は愛媛ユースは圧倒的に結果を出し続けています。念願のプレミア復帰はまだですけど、はっきり言って勢いはかなりあります。
着目③ 富山U-18、金沢U-18
こちらも高体連優勢だった北信越。実は富山と金沢のライバル同士がここのところジワジワと強くなってきています。新スタジアムが出来たり新幹線が関西と繋がったりとインフラ面が整って機が熟しつつある感じ。
これらは未だ妄想の範疇ですが・・・果たして。
答えは割とすぐに出ると思います。
それではこれにて今回のまとめは終了。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。
またお会いしましょう。