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【ジュビロ磐田⚽️】【雑感】女神の正体。
スポーツをやっていると感じることがあります。
ゲームに飲まれてるか、否か。
僕はバスケをずっとやっていて、勝てる試合ってのはだいたい雰囲気が2パターンあります。
ひとつは相手の心が折れてる時。もうひとつは相手から怒りに隠れた焦りが見えた時。
これを象徴するのがクレーム。負けるチームってのは良く文句を言うんです。
それは言い換えればうまくいっていない証拠。焦っている証拠。
クレームを言うチームが負けるには、しっかりとしたロジックが2つあると思っています。
一つ目は、本当に上手くいっていないから。
ミスだったりファウルだったりってのは相手より出足が遅いから起きます。自分ではいつも通りやっていても、あるいは前回はそれで上手くいったとしても、今日は相手より劣っているんです。
それを認めたくないからクレームを言う。
対峙するチームはそんな姿を見て確信するんです。「あぁ。今日はこいつら確実に劣ってんな」と。
二つ目は、騒ぐ行為は相手をより冷静にさせるから。
取り乱している人を見て一緒に取り乱す人はいません。逆に(反面教師的に見て)妙に冷静になったります。まぁまぁ、と。
クレームを言う姿は自分の中だけで完結していたら良いんですけど実際は相手を冷静にさせる効果をもたらしてしまいます。
僕はこちらのnoteの中で、
松原選手がキレるのは決して彼が荒くれ者だからではなく、率先して荒ぶることで味方を冷静にさせるためのビジネスクレームだと推察しました。
昨日の名古屋戦の前半。
松原ニキがそんな姿を見せるシーンはほぼ無し。なぜならその役を、相手の名古屋の選手が率先してやっていたからです。
■名古屋戦の前半
実際にレフリーのジャッジが誤っていることはあります。納得いかないし,
怒りも覚えます。
しかし、
勝てるチームってのはクレーム言いつつもそれを受け入れ、コントロールし、凌駕して勝ちます。
マリノス喜田さんの言葉を借りれば、今一度ベクトルを内向きにして、自分たちの範疇で盛り返します。
昨日の名古屋戦の前半。
確かに厳しいジャッジも多々ありましたが、明らかにグランパスの選手たちは上手くいっていない事実を外側に向けて、何かから逃れようとしていました。
僕はこれを見た時思いましたね。今日は勝てるな、と。
【真実】
— 鈴木意斗 / ジュビロ磐田とユースnote (@suzu_kii_to) September 28, 2024
PK未遂は残念だったけど、惜しい惜しい行け行けの時にうっかり失点するのがいつもの磐田。
それが無かっただけでも御の字。
名古屋は転んで異議を繰り返しているなら流れは変わらない。とても助かる。
次のチャンスで仕留めて欲しい。#ジュビロ磐田 #前半終了
執拗に主審に詰め寄る永井選手に対しても一言。
永井下がれ。
— 鈴木意斗 / ジュビロ磐田とユースnote (@suzu_kii_to) September 28, 2024
どっちもどっちだ。#ジュビロ磐田
ところが後半。
パトリック選手の投入が戦術的には効きましたが、それに加えて名古屋側の雰囲気が変わっていたんですよね。
ハーフタイムに健太監督が何か言ったんじゃないかと思うんです。勝利の女神を引き寄せるような、そんな振る舞いを促す言葉を。
52分に先制点を奪ってからの永井選手は別人でした。献身的、ゴールに真っすぐ。まさに戦前恐れていた彼の姿そのもの。
逆に、
プランが壊れた磐田。体力的にも走れなくなり対応は後手に。実は前半から多かったセルフジャッジが目立つようになり、クレームが増えます。
前半磐田が名古屋から享受していた冷静さを、今度は名古屋がゲットする形になりました。
焦る磐田をしり目にボールが良く回るようになります。名古屋は完全に息を吹き返しました。
あとこれ。
— 鈴木意斗 / ジュビロ磐田とユースnote (@suzu_kii_to) September 28, 2024
後半転んで異議を唱えてる所で失点。
勝利の女神がほほ笑むチームを変えた瞬間を見た気がした。
この点で永井は我に返り、磐田はフラストレーションがたまり足が止まった。
あくまでも一つの分岐点ですが、流れとは恐ろしいもんです。 https://t.co/aUIfGQv1u3
レオゴメスをつるし上げる意図は全くありません。
彼の献身的なプレーは何度もチームを助けていました。
ただですね。ゲームを一つの流れで見た時に、個人的にはあの瞬間に勝利の女神がほほ笑むチームを切り替えたと、そんな風に見えたわけです。
ベクトルは内か。外か。
相手のいるスポーツですが、いや、相手のいるスポーツだからこそ、自らのやるべきことに集中しているか。
女神は多分、ここを見ています。
■戦う相手を間違えない
そんな中。良かったシーンをひとつ。
92分。西久保くんが海音くんの縦から裏を取って森島選手をちぎってランゲラックと交錯したところ。
アディショナルだったし、まだ0-1だったし、だいぶ悔しい場面だったんですけど彼はランゲラックと笑顔で会話し、その後うずくまってた森崎選手のところに駆け寄ってるんですよね。
![](https://assets.st-note.com/img/1727574026-wXOZogD56eP40MshxHSQJajy.png?width=1200)
こういうの見せられるとですね、相手は「怖いな」って思うんです。なぜなら、そのメンタルの切り替えにまだ見ぬ懐の深さを感じるから。
虚勢でも良いんです。ここで取り乱すより、グッとこらえて1対1で上回ってうずくまってる相手に駆け寄るぐらいの余裕を見せた方がよっぽど怖いんですよ。相手からしたら。
ポーランドと北九州でファイトしている2介の存在が大きいのかもしれません。これを見た時、西介くんは然るべき相手と戦ってんな、と思いましたね。
こういう選手が最終盤、チームを助けますよきっと。
勝利の女神はこういう所を見ていますから。
■最後に
悔しいし痛い敗戦でしたが、同時に勝負ごとの難しさを改めて感じさせられるゲームでもありました。
あまり精神論で語りつくすつもりもありませんが、
少なくとも精神論はゼロではないのかなと思ったり。
サッカーに限ったことではありませんが、上手くいかない時はですね。
言動や振る舞いもそうなんですけど、自分自身の強さを内に見つけて再認識するってのが最重要ではないかと思います。
対抗したり、対応したりする時間は実はあまり残されていないわけで。
押し切って勝つ。出し切って勝つ。自分なら絶対に大丈夫。とどれだけ思い、愚直に行動できるか。
そうすれば自ずとベクトルは内に向きます。
やり切って欲しいと思います。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。