見出し画像

【ジュビロ磐田⚽️】【雑感】後藤啓介の衝撃。

まだわずか1試合。しかも高校2年生。
太鼓をたたいて持ち上げるには時期尚早か。

しかし、
そんな大人たちの心配を杞憂にするスケールが彼にはある。「構いません。もっと出来るはずなので。」そのぐらいの返事が来てもおかしくない。


僕は開幕に向けて、3つのキーワードを綴りました。
ひとつは古川陽介選手に向かって。ひとつは藤原健介選手に向かって。そしてもう一つはジュビロ磐田を取り巻く空気感に向かって。


興奮冷めやらぬ中、思わず筆を執ったのは他でもありません。
これら3つのキーワード全てを、後藤啓介選手が持っていたという衝撃

ひとつづつ。



■勝ち癖

ギリギリの状態で勝敗を分けるのは運でも実力でもなく、勝ち癖。

最終的にはドイツ人が勝つ、そうリネカーに言わしめた空気感。それを育み、所有する選手がジュビロ磐田にも増えたらいい、そんなことを書きました。

しかしそれは時間を掛けて醸成するものであり、一筋縄にはいきません。ではどうすれば良いか。
常套手段は勝ち癖を持った選手と共にプレーし、感化されることです。あぁこの人と一緒だと負ける気がしないな、と。
そして、そのキーになりそうな選手を何人かピックアップしました。

しかし、
昨日の開幕戦で「あぁこの人と一緒だと負ける気がしないな」と思わせたのは他でもありません。最年少の後藤啓介選手でした。


勝ち癖とは、言うなれば勝者のメンタリティ
負けてもいいやと思って試合する人はいないと思いますが、負けるという概念が、脳裏に存在するか否かの差はデカい。

昨日の試合、0-3の段階で最もそれ(負ける事)を感じさせなかったのは17歳の選手だったことは間違いありません。



■自信

物事を成功裏に導くために、時には(根拠のない)自信で突き進むことが大事である。
そしてそれは若者の特権だし、そういう人は成長曲線の上りが早い。そんなことを書きました。

思えばドラゴンボールの孫悟空は苦難に直面するといつも「オラ ワクワクすっぞ!」と言っていたし、スラムダンクの安西先生もここぞのところで「君たちは強い!」と言っていた。

少年ジャンプを人生の教科書にしてきた人は多いと思うけど、この(根拠のない)自信ってのは自己肯定感を上げ、結果を残すうえで最もシンプルかつ効果的なロジックだと思う。


大人になればなるほど忘れてしまうもの。これが後藤啓介選手には、ある。
試合後のインタビューにすべて書いてありました。

――点を取る予感はありましたか?
周りの人に聞いて貰えば分かるのですが、バスの中でも、昨日も、「俺は明日点を取れるから」と言っていました。自分は初戦だったり、決勝は強いメンタリティを持ってプレーしていて、いつも初戦と決勝は点を決めているので、今日もやれるなと思っていました。
ジュビロ磐田 公式HPより

何も補足することはありません。



■持っている

世界を、代表を目指すなら高い平均点より飛び抜けた個性が大事。
そしてその個性の一つに「持っている」かというのがあると書きました。


持っているかどうかは、努力で何とかなるものではありません。かといって、生まれつき定められたものでもないと思っています。
では何か。自分でそう思い込むことから始まると、僕はそう思っています。

古川陽介選手のプロフィールを見て欲しいのですが、彼が他の選手より優れているところとして「運」だと言っています。

これこそが持っている人の特徴。

後藤啓介選手のプロフィールにそう書かれているわけではありませんが、彼のメンタルを紐解けば同じような考えの持ち主であることは想像に難くありません。

現に、
補強が難しいシーズンでなければ開幕ベンチ入りは無かったかもしれません。3点ビハインドだったからこそプレー時間が長く与えられたのかもしれません。また、相手が岡山でバイス、柳という屈強な両CBとやり合ったからこそ得点の価値は更に跳ね上がりました。

そして極めつけは、
声出し応援が復活したその日に、サポーターに向かって2発ぶち込んだという事実。

間違いなく、持ってますね。



■最後に

僕のまとめなので、戦術的な事ではなくどちらかというとメンタル的なロジックでいくつか整理してきました。

しかし一つ忘れてはならないのが、後藤啓介選手が交代で出てからずっと仕掛け続けていたという事実です。

ペース配分という考えもありますが、3点ビハインドの場面で彼は常に動きを止めませんでしたね。

1点目のシーンも何度も何度も動きなおして、バイス選手や柳選手とのコンタクトを避けながら誰よりも早くニアに入ってきました。

ジュビロサポさんならわかってくれると思いますが昨年なら「あぁ惜しい!」「ニア!ニア!!」と叫んでいた場面です。間違いなく。

彼のメンタルの部分、それから長い手足と身長に目が行きがちですが、
サボらない真っ直ぐさ、それをやり続ける強さが実は昨年の前線との大きな大きな違いじゃないかと、個人的にはそう確信しました。


「あぁこいつマジでやるかもしれない」
百戦錬磨のヤットさんの目が変わり絶好のクロスを供給させたのは、そんな両選手の”勝ち癖”が共鳴した結果なのかもしれません。

敗戦ではありましたが、実に質の高い”良いモノ”を目撃しました。
始まったばかりの1年に期待しましょう。




本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?