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【週刊ユース分析】履正社高校を改めて調査!!

さてさて。

今回は久々に本職、と言いますかタイトルの通り新シーズンのユース分析(調査)をしていこうと思います!!

高円宮杯プレミアリーグ2022シーズンを迎える24チームの中で、実は未だに取り扱ったことのないチームが2つありまして・・・そのうちの一つが履正社高校になります。

関西の高体連は強豪ばかりですからね。ひとつずつ調査しなくては!と思っていたら先を越されてしまいました(汗)。

それでは早速行ってみましょう!!


■プレミア10年間の経歴

最新の集計ではポイント15の39位となっています。

意外だったのは2018年にプリンスリーグから降格して、つい最近の2019年は大阪府リーグ(3部相当)を戦っていたこと。
てことは今回のプレミア昇格は、プリンス昇格後に即達成されたわけですね。凄い!

ちなみに唯一プレミアで戦った2015年には林大地選手(シント・トロイデン)、田中駿汰選手(札幌)らがいました。今回のプレミア昇格を機に新たなスター誕生が期待されます。


■サッカー王国・大阪

静岡出身の私としてはあまり言いたくは無いのですが・・・ここ10年の2種の成績を数値化し集計すると、最も好成績を収めた都道府県は大阪になります。
※少し前のnoteになりますが詳しくは下記(クリックで移動します)。

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まずプレミアリーグにはガンバユースセレッソU-18の2大強豪がいます。
しかしそこだけで人材が枯渇しないのが大阪の恐ろしいところ。

関西プリンスには履正社の他に阪南大高大阪桐蔭大産大付属東海大仰星金光大阪 それから成長著しい興國などエグいぐらい強豪校がズラリ。

選手権にどこが出てもおかしくない(常連がいない)ため、逆に全国的には知名度が低くなるという謎状態。

しかもしかも、実は静岡学園など府外の強豪校にも大阪からの留学組がたくさんいるんですよね。
温泉の湧出量に換算したら日本一の大分県を上回ってしまうのではないかというほど人材が湧き出ているわけです(笑)

で、その関西プリンスリーグを首位で突破し、勢いそのままにプレミア昇格したのが履正社。
王国大阪がクラブユースの2強に続いて放つ3本目の矢。待望の高体連勢という訳ですね。


■履正社はガンバユースの分身か

結論から言うとNOなのです。

意外だったと言えば怒られてしまうでしょうか。
言わずと知れたユースの超強豪・ガンバユース。U-15から昇格叶わずにガンバから離れていった選手がたくさんいると思います。
過去を紐解いても本田圭佑選手(→星稜高)、昌子源選手(→米子北)とガンバユースに上がれなくて他県の強豪校に進学しています。

個人的には、その多くが履正社に流れているのではないかと、勝手に思い込んでいました。現に林大地選手がそうですからね。

しかし、2021年度のメンバーを見ていると思いのほか出身チームがばらけていることが分かりました。

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出場機会を得ているガンバジュニアユース出身者は2~3名ほど。興國高とつながりの強いRIP ACEや京都、神戸の大阪外からの選手も多いんですね。

つまり履正社は各所の人材が融合し、形成されているれっきとした強豪校。という訳です。


■注目選手

OBと新3年生を1人。

MF 平岡大陽選手(履正社 →湘南ベルマーレ)

若手中心ながらJ1で戦うベルマーレ。代表GKの谷選手に注目が行きがちですが実はそれより若い選手たちが躍動しています。
代表的なのは高卒1年目でレギュラーとしてフル稼働した田中聡選手。その田中選手と同級生で高卒1年目にして10試合に出場したのが履正社OBの平岡選手になります。

特に山口監督に代わってから出場機会を増やしており、来年度は更なる飛躍が期待されます。身近な存在にJ1クラスの目標がいるというのは後輩にとってすごく良い事。
平岡選手の奮闘がプレミア昇格の原動力になったことは間違いないでしょう!


GK 平尾駿輝選手(履正社 →カターレ富山内定)

選手権 大阪予選決勝で阪南大高に敗れたもののビッグセーブを連発した平尾選手はJ3の富山に内定。大ベテラン西部洋平選手と共にJ2昇格を目指します。
選手権は残念でしたがプレミア昇格という大きな置き土産をプレゼントしましたね。クラブユース勢相手に失点0でのプレーオフ勝ち抜きは見事でした!


MF 名願斗哉選手(履正社 新3年生)

高校2年生で形成されたU-17日本高校選抜に選出。2月に行われた駒沢大とのTMで2ゴールを上げて今シーズンの主役に躍り出ました。

履正社はガンバユースの分身ではない。と述べたばかりですが名願選手はガッツリJYの出身。ガンバ戦は並々ならぬ気合いで臨んでくるでしょう。

U-17でも一緒だった同じガンバJY出身の高橋隆大選手(静岡学園 新10番)との戦いも必見です。


■最後に

群雄割拠の「大阪2種サッカー界」において、高体連勢のプレミア昇格はとてつもなく大きな出来事だと個人的には思います。

ここ最近のクラブユース勢の躍進を鑑みると24チームに増えた2022年度に大阪代表の高校が居なくてはならないとすら思っていたからです。

前にも述べましたが大阪は強豪校が多すぎて、(例えば青森の山田のような)代名詞的な高校が無いことが特徴だったりします。
今回のプレミア昇格で履正社が一歩リードしたことは間違いないでしょう。

ただ、

選手権で健闘した阪南大高や、プロを多数輩出する興國辺りは黙っていないでしょう。

興國はこのような順位付けには興味が無いのかと思いきや、内野監督はハッキリと「選手権よりプレミアリーグ」と言っていますからね。

つまり、履正社が王国大阪のプレミア熱に改めて着火したことは間違いありません。
履正社含めたプレミアリーグと、虎視眈々とそこを狙う関西プリンスリーグの強豪校に着目しながら、2022シーズンを待ちましょう。



本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!


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