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熊本城マラソン2019を走ってみた 後編

スタートラインに立つまでのあれこれを記していたら1000文字を超えてしまい、長くなりそうだったので、「マラソンを走る前」でいったんストップ。いよいよ今日は本編に…。

熊本城マラソンのスタート地点は路面電車の「通町筋(とおりちょうすじ)」電停の近くに設けられます。が、フルマラソンだけでも1万人を超える参加者がいらっしゃるため、「通町筋」「熊本城・市役所前」「花畑町」の電停3つ分がランナーのみ立ち入れる区画になります。

「通町筋」と「花畑町」にはアーケード街があり、「花畑町」には熊本城へ続く一般道とバスターミナルが存在します(市役所前電停から降りると逆に遠回り)。普段から路面電車やバスがたくさん行きかい、なおかつ市役所や熊本城の外堀は目と鼻の先。ゴールも熊本城の二の丸にある広場なので、熊本城マラソンの日は街の中心部はマラソン一色という感じ。

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スタート後に規制が解除される区間(通町筋電停付近)もあれば、7時間の制限時間ギリギリにならないと制限が解除されない場所もあります。バスも路面電車も運行にかなり影響があるはずなのに、気づけば次の開催で9回目。町の中心部を極力通らないようにして日常生活に影響を出さないようにしているマラソン大会もある中で、熊本市はめちゃめちゃ頑張っているのではないかと思われます。

その熊本城マラソン、市街地の中心部からスタートして、郊外の集落や田園地帯を走り、再び市街地に戻ってきて最後は熊本城に入るというコースになります。基本的に平野部を走るのでほとんどフラットなコースなのですが、ところどころ高低差のある橋を昇り降りします。越える対象がJR線だったり、1桁国道だったり、熊本市の中心部を流れる白川だったりするので、高低差があるのも仕方ないところ。

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規模の大きなフルマラソンでは、国内外トップクラスのエリートランナーを招待して大会を盛り上げることが多いのですが、熊本城マラソンでは同時開催でエリートランナー限定の30kmレースが行われます。フルマラソンの定員が1万人を超えるのに対して、30kmレースは陸連登録ランナー限定でわずか150人。その年の箱根駅伝で活躍した大学生ランナーが実業団のランナーに交じってエントリーされるだけでなく、その大学生がレースを優勝しちゃうこともしょっちゅう。

昨年走った際には、こちらが10km地点を通過するころに、”運よく”30kmレースのトップ集団が駆け抜けていく場面に遭遇しました。先導の白バイが見えてきたところで、ポケットに忍ばせていたiPhoneを取り出したんですが、ピントが合う間もなく駆け抜けていきました。本当に風のようでした。

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で、こちらのレースはというと、富山でやらかした部分を無事に修正することができました。レース前にちゃんとトイレを済ませたおかげで、スタートブロックの後方になってしまいましたが、それでもいちおうCブロックだったため、号砲が鳴ってからスタートラインを通過するまでのロスは約4分。富山で山あり谷ありだったペース配分も、5キロごとのラップタイムが26分から27分の間ぐらいとほぼほぼ安定。

目標タイムが4時間のペースランナーを捕まえるのに、中間点を超えたあたりまでかかったところが誤算といえば誤算でしたが(ペース的にもっと早い段階で追いつくと思っていたので)、追い越す時も「また失速して追い抜かれたらどうしようかな…」とちょっと躊躇いましたが、無事に(?)追い越されることはありませんでした。

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それどころか。

30キロを過ぎたあたりから、こちらはペースを上げるわけでもなく普通に走っているのに(そもそも苦しくなってくる頃合いなのでペースは上がらない)、前から落ちてくるランナーがちらほら目立ちはじめまして。残り1キロの看板を過ぎた後は「歩いているランナー」のほうが多いぐらいでした。

コースは「ほとんど」フラットと表現した熊本城マラソンですが、ぼんやり表現するということは当然例外もあるわけです。特に最後の1キロ。言い換えると熊本城の敷地内です。もともと小高い丘に作られているわけです。そこを南から攻める形で登っていくわけです。清正公が築いた堅牢な石垣を登るようなことはないのですが、4時間近く、40キロ以上走った後の「城攻め」なわけです。ゴールの二の丸へと続く上り坂はまるで壁のようでした。

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42キロ看板が見えたところで足が痙攣するというアクシデントもありましたが、「あと200mだから」と自分に言い聞かせて無事にフィニッシュ。号砲が鳴ってから3時間52分。スタートラインを超えてから3時間48分。

フルマラソンを走る上でひとつの目標にしていた、4時間切り、つまりサブ4を見事に達成することができました。残り1キロからの「壁」で心が折れなかった自分を褒めてあげたいぐらいです。あそこを歩いていたらたぶん4時間を超えていたような気がします。

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そして自分のことばっかり振り返っていて書き忘れていましたが、沿道からの応援、とても熱がこもっていて励みになりました。

スタート直後の市街地でも。往路の5キロから10キロ=復路の35キロ前後でも。15キロ過ぎの川尻の街中でも。中間点付近でも。25キロから30キロの直線道路でも。再び市街地に戻ってきて40キロ付近では、「このペースならサブ4行けるよ!」みたいな、妙に具体的な応援もいただきました。

公式エイドの給食も「ドーナツ棒」「シナモンロール」「太平燕」などなど、バラエティーに富んでいて美味しかったです。

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開催時期が2月中旬なので、京都マラソン、泉州KIX国際マラソン、北九州マラソンや高知龍馬マラソンあたりと時期がもろ被りなのですが(2020年は高知に出ます)、また参加したい大会の1つです。

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