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占いを学ぶ師匠、どういう観点で決める?[Part 2]

さて、前回は占いを学ぶ師匠を決める観点のうち、グループ講座かプライベートレッスンか、ということでお話ししていました。

今回はもう一つの切り口でお話ししたいと思います。


重視すべきは、その先生の「価値観」

当たり前といえば当たり前かもしれませんが、師匠とする人を選ぶポイントは、価値観が自分と合うかどうか自分が受け入れられる価値観を持っているか、というのは、最も大切な観点でしょう。

具体的には、人生における重大なイベントや意味ある時期大切な人間関係に対する捉え方が自分と一致するかどうか方向性が大きくずれていないかどうか、ということになります。ここが全く違うと、新しいことを学ぶどころかストレスになりますので注意しましょう。

今は、個人で命術を教えてくれる先生が見つけやすい世の中になりました。私の若かりし頃は、占いスクールに通うくらいしか方法がなく、そうなると必然的にグループ講座になるのが当たり前でしたから…。それが今や、ちょっとインターネットで検索すれば、個人で活動している先生はたくさん見つかります。

「ストアカ」(ストリートアカデミー)というサイトなら、サービスを提供するという位置づけからもっと突っ込んで、「何かを教える先生が、授業を提供する」というように、目的が学びに特化しているため、ストアカで先生を見つけるのはおススメです。

私の師匠候補になったお二人

さて、かく言う私も、ストアカで何人か、西洋占星術を教えてくれる先生を見つけました。あとはその中で一人に絞るのみ。そこで私が取った方法は、実際にそれらの先生に、鑑定を受けてみて、私がどう感じたかに委ねる、ということでした。まあ、しごくまっとうな方法ではあるのですが、占いって本当に、先生によって解釈が全く違いますから、ここは非常に重要なのです。

例えば私の場合、ストアカで西洋占星術を教えてくれる先生のなかで、「超楽観的なA先生」と、「非常に冷静なB先生」の二人をピックアップしました。お二人とも私自身の星を素材にして、じっくり数か月間マンツーマンで教えてくれる点、占い講師としての実績だけではなく、現場でのカウンセリング経験が豊富であった、という点に私は惹かれたからです。

さて、あとは、このA先生とB先生のどちらにするか。なかなか判断ができなかったので、実際に二人の先生の個人鑑定を申し込んで、それぞれ1時間ほど私の星を読んでもらいました。

さて、最終的に私が選んだのは、どちらだったと思いますか?

答えは「非常に冷静なB先生」の方でした。私の普段のノリだったら、A先生を短絡的に選んでいたかもしれません。でも、私のなかでどうしても譲れないポイントがあり、それを試金石としてお二人の先生にぶつけてみたとき、私の想いを丁寧に拾い上げてくれたのは、B先生の方だったのです。

私の譲れなかったポイントとは…

私にとっての譲れないポイント、それは「辛い経験に対する認知」でした。具体的には、私は20代の頃、単身イギリスに渡り、1年間仕事をしに行った経験がありました。若気の至りで「何とかなるさ!」と勢いで飛び込んだのです。

ですが、イギリスでの仕事を開始した直後に私は思い知るのです。そんなに甘くなかった、ということを。

「言葉の壁」や「文化の壁」がどど~んと立ちはだかってきて、私は全身で委縮し、言葉がうまく出てこない。何が正解か分からず、フリーズし続けたのです。それでも、仕事で渡英したわけですから部屋に引きこもっていることもできません。

サービス業なのに、お客さんとの会話が楽しめない。電話がかかってきてイギリス英語でバーッとまくしたてられても聞き取れず、なんども聞き返してお客さんに怒られる、という情けない状況に。

しまいには、イギリス人の同僚には見下され、馬鹿にされ、陰口を叩かれ…という状態になり、私は毎日辛い思いにさいなまれ、勤務時間以外はすっかりふさぎ込んでしまい、一切の人間関係を遮断するようになってしまいました。

ただ、それでも、一度決めたら絶対にあきらめない執念深さを持つ私。孤独や劣等感と闘いながらも、3か月ほど経ったときに何かが突然吹っ切れました。すると堰を切ったようにぶわ~っと英語で自己主張ができるようになり、周囲が驚いたほどでした。

最終的には、私に陰口を叩いたり、直接攻撃してきていた同僚たちに、対等にやりあえるようになったのです。地に落ちまくっていた自己肯定感も回復させて、日本に帰る時期が来ました。私にすごい意地悪をし続けていた同僚は、わざわざ私を呼び出して謝罪してくれ、私は笑って握手しました。その時には自分の成長を感じたものでした。

イギリスで就業した一年間を表現するとしたら、決して「楽しかった」という言葉は出てきません。明らかに、苦しく、辛い時間でした。それでも、私は、自分ではっきりと分かっています。イギリスでの経験は、今の私を形成するためには、絶対に不可欠なものであった、と。

あの経験がなかったら、今の私は本当に存在していないのです。調子に乗っていた若者が、強烈な経験で謙虚さを学び、人は一人では生きていけないのだ、という究極的なことを痛いほど学んだわけです。だから私にとってのイギリス時代は、とても価値ある時間なのです。

さて、「超楽観的なA先生」の捉え方は、こんな感じでした。「もうイギリスには行かない方がいいんじゃない?もっと楽しい場所のほうがいいかもね!」。私は強烈な違和感を感じました。この件だけではなく、すべてにおいてこのような価値観が流れていることを感じられる先生でした。とにかく楽天的なのです。もちろん、そういう明るさが必要な人もいると思います。でも、私が占星術を学ぶという場面においては、この楽観は不要だと感じました。

一方で、「非常に冷静なB先生」は、真逆な捉え方でした。私の話を真剣に聞いてくれたあとに、静かにおっしゃいました。「大切な経験をされましたね。その時に必要な経験だからこそ、起こったのでしょうね。でも、今後の人生でイギリスに行くことがあったとしたら、その時同じ辛さを感じることはないと思います。年を重ねれば重ねるほど、星を上手に使えるようになりますからね。」

若い時には辛かった経験は、同じ経験としては繰り返されない。年を重ねるごとに、星の使い方もうまくなる。私は、当時の自分の苦労に優しいねぎらいの言葉をかけてもらえて、報われたような気持ちになりました。B先生から占星術を学びたい、と心を決めた瞬間でした。

このように、何か一つトピックを決めて、複数の先生にその解釈を委ねてみることは、非常に有効です。同じ西洋占星術の先生だからといって、解釈が同じだとは決して思わないでください。その人の人となりがにじみ出てくるため、解釈が見事に違ってきます。その違いを比較するのは、とても面白いですよ。

ということで、先生を選ぶ時の参考にしてみてくださいね!


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