感想『此の世の果ての殺人』著作:荒木あかね
本作品は、第68回江戸川乱歩賞(江戸川乱歩の寄付を基金として、日本推理作家協会により、探偵小説を奨励するために制定された文学賞)受賞作であるが、驚くべきは受賞者の年齢で、乱歩賞史上最年少の23歳の著者による本格的なミステリである。
あらすじ
小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女