不思議の国のアリス|翻訳08(第4章 うさぎは小さなビルを送りこむ②)
・はじめに
英文がスッと読めるようになりたくてアリスで英語勉強しています。
頭の中を整理するための訳なので、直訳ぎみで日本語がおかしい箇所があります。
最初から→不思議の国のアリス翻訳01
前回→不思議の国のアリス翻訳07
Chapter IV
the rabbit sends in a little bill(うさぎは小さなビルを送りこむ②)
もう何か聞こえることもなくなり、しばらく待った。そしてついに小さな手押し車をゴロゴロ押す音と、沢山の声が聞こえてきたので、何を言っているか耳をすました。
• cart(手押し車)
• rumbling(ガラガラ、ゴロゴロ、ブツブツ文句を言うこと、不平、不満)
• a good many(かなりたくさんの)※manyの強調。さらに強調する場合は「a great many」
【メモ】
◆コロンとセミコロン
・コロン【colon( : )】文章や単語を詳しく説明する言葉を列挙するときや、説明、定義、引用をするときに使われる。「それは、つまり、すなわち」などの意味合い。コロンの前に挿入できるのは完全な文だけ。
・セミコロン【semicolon( ; )】文同士を接続詞として繋ぐ。前後の文が完全文でなくてはならない。
「もう一つの梯子はどこだ?・・・え、これ以外持ってこなかったぜ。ビルは持ってないのか・・・ビル!梯子を持ってこい、ぼうず!・・・ほら、ここの曲がり角に梯子を立てるんだ・・・駄目だ、まず一緒に紐で結べ・・・その高さじゃまだ届かんだろ・・・おい!ちゃんとやるって。細かく言うなよ・・・ほら、ビル!このロープを持ってろ・・・屋根はこの重さで耐えられるか?・・・瓦がガタガタするから気をつけろよ・・・おわ!落ちてきた!頭を守れ!(何かが壊れる大きな音)・・・今のは誰がやらかした?・・・多分ビルだろ・・・誰が煙突から降りるんだ?・・・いや、俺はいやだぜ!お前がやれよ!・・・俺だってやだよ!・・・ビルに行かせようぜ・・・おい、ビル!旦那様が行けってさ!」
• 前置詞としてのbut(~を除いて)
• lad(若者、少年)
• ’em=them
• particularパーティキュラー(特別の、特別な、特定の、特有の、独特の、特殊な、一種独特の)
• bearベア(持ち運ぶ、運ぶ、(特徴などを)持っている、振る舞う、(重さなどを)支える、(責任などを)引き受ける、耐える、持ちこたえる、生む、生じる)
• Mind(心、精神、気にする、嫌がる、介す、構う)
• looseルース(ゆるい、がたがた・ぐらぐらの、緩い、こぼれた、弛い)
• slateスレート(予定する、石板、スレート、粘板岩)
• loudロウド(音が大きい、うるさい、騒々しい)
• Nayネイ(否、いや、反対、それどころか)
「まあ!ビルがここに降りてくるですって?」とアリス。「何なのかしら、あの人たち、全部ビルにやらせてるように見えるわ!あんなに沢山やらされて、私だったら出来ないわ。この暖炉は狭いけど、念のためちょっと蹴ってみようかしら!」
• place(場所、立場、境遇、身の上)
• a good deal(非常に大きい程度や範囲まで)
• fireplaceファイアプレイス(暖炉)
アリスは足を出来る限り煙突の下にもっていき、小さな動物がくるのを聞き耳を立てて待ち構えた(アリスはビルが何の動物なのか分からなかった)。上の方から引っかいてよじ登って降りてくる音が近くまで聞こえてきたので「これがビルね」と言い、鋭いキックをお見舞いした。そして次に何が起こるか待った。
• scratchスクラッチ(引っかく、書きなぐる、抹消する)
• scrambeスクランボウ(はい登る、よじ登る、ごちゃまぜ)
最初にみんなが声をそろえて「ビルが飛んだ!」と言う声が聞こえてきた。そしてうさぎの声が「おーい生垣にいるお前、彼をキャッチするんだ!」少し静まり、それから別の声たちが騒々しく「彼の頭を持ち上げて・・・ほらブランデーだ・・・喉をつまらせるなよ・・・どうした?ぼうず、お前に何が起こったんだ?皆に話してくれ!」
• general(総合的な、一般的な、全般的な、普遍的な)
• fellow(人、若者、仲間、野郎、やつ、同僚、同業者、同志、同輩)
最後に弱々しい声がキューキューと聞こえてきた。(「きっとビルね」とアリスは思った)「ハイ、よく分かりません・・・お酒はもう結構です、もうよくなりましたので、でも皆に話すには、僕慌てすぎてて・・・何かビックリ箱のようなものが来たのと僕がロケットのように飛んで行ったくらいで、分かっていることはそれだけなんです!」
「そうだったな、ぼうず!」誰かが言った。
「私たちでこの家を燃やすしかない!」とうさぎの声。アリスは出来る限り大きな声で叫んだ。「そんなことしたら、ダイナをけしかけるわよ!」
• hardly(ほとんど~ない)
• feebleフィーブル(微弱な、弱い、薄弱な、微かな)
• squeakスクィーク(キーキー、キューキュー、チューチューした音)
• flusterフラスター(動揺して、うろたえて、慌てて)
• Jack-in-the-box(ビックリ箱)
その瞬間シン・・・と静まり返った。アリスは思った。「次はどうする気かしら!もしあの人たちに知恵があるんだったら、屋根を取り払ってほしいのだけど」1,2分後、また彼らは動き出したようで、うさぎが言った。「まず、荷物はこれくらいでいいだろう」
• instantly(瞬時に、即座に)
• sense(感覚、知恵、センス、感覚、意味、良識、官能、意識、言意、知覚、五感、常識)
• barrowfulバロフル(手押し車1台分の荷物)
• will do(了解、オッケー、そうするよ、やってみるね、やってみます)
• to begin with(手始めに、始めに、まずは、第一に)
「荷物ですって?」疑う間もなく、次の瞬間、窓からシャワーのように小さな石が降りそそぎ、いくつかはアリスの顔にヒットした。「やめてちょうだい!」とアリスは言った。「またやったら、ただじゃおかないわよ!」そう叫ぶとまた静まり返った。
• doubtダウト(疑い、疑問、疑惑)
• pebblesペブルス(丸い小石、玉石、ザラザラした表面)
• rattlingラディング(ガタガタする、がたつく、ばたつく、本当に、たっぷり、大して)
• produced(作る、生じさせる、生む、生じる、生産する、生み出す、製造する、引き起こす、制作する、作り出す、もたらす、作出す)
アリスはいくつかの驚くべきことに気が付いた。小石がすべて小さなケーキに変わって床の上に転がっていたのだ。アリスは閃いた。「もしこのケーキを食べたら、またサイズが変わると思うの。もうこれ以上大きくならないと思うし、小さくなるはずよ」
そう言ってケーキをまるまる1つ飲み込んだ。すると、すぐに縮み始めたのでアリスは大喜びした。ドアを通るのにちょうどいい大きさになったので走って家から出たら、すぐに外で待っていた小さな動物や鳥達の集団に見つかった。
directly(真っすぐ、ただちに)
crowd(群衆、大衆、人混み、仲間の大半、共通点を持つグループ)
可哀想に、ビルは小さなトカゲだった。皆の中心で2匹のモルモットに支えられて、何かのボトルを飲まされていた。彼らはアリスに気づいた瞬間に追ってきた。アリスは一目散に逃げ、すんでのところで広い森の中へと入って助かった。
• guinea-pigギニーピッグ(モルモット、実験台)
• rush(大急ぎで、突進、急襲、突撃、押し寄せる)
• appear(~のようだ、~らしい、現れる、思われる、見える、出る、思える)
• thick( 濃い、太い、厚い、肉厚の、分厚い、濃厚な、広い)
「まず最初にするべきことは、」アリスは森の中で歩きながら言った。「また元のサイズに戻すのと、その次にあの素敵なお庭に行く方法を見つけなきゃ。それがベストだと思うわ」
それは疑いようもなく単純明快で素晴らしい計画のように聞こえた。唯一の問題は、どうしたらいいかまったく見当もつかないことだった。不安になりながら木の間をじっと見ていると、ちょうど頭の上から小さな鋭い吠える声が聞こえてきたので、ハッとして上を見た。
• neatly(きちんと、きりっと、こざっぱり)※何度も出てくるのに覚えられない。
• arrangeアレンジ(手配する、きちんと並べる、整える、整理する、準備する、取計らう)
• peer(能力が同等の人、じっと見る、凝視する、太陽などが徐々に出てくる)
【メモ】
the only difficulty was, that she had not the smallest idea how to set about it
(その唯一の困難は、まったく思いつかない、それについて決める方法を)
◆ she had not the smallest idea = I don't have the slightest idea
→意味は「まったく思いつかない、まったく考えが浮かばない、まったく見当もつかない」
そこには巨大な子犬が丸い大きな瞳で見下ろし、弱々しく前足を伸ばしアリスに触ろうとしていた。「まあかわいそうに!」とアリスはなだめるように言って、ピューッと口笛を一生懸命吹いてみた。しかし、子犬は腹を空かせているのではないかという考えがずっと頭にあったので、とても恐ろしかった。アリスが優しくしているにも関わらず、食べられてしまうことは充分にありえるだろう。
• enormousイノーマス(非常に大きい、巨大な、莫大な、膨大な、大きい、凄まじい、はなはだしい、甚大な)
• puppyパピィ(子犬、小犬)
• feeblyフィーブリー(弱々しく、力なく、かすかに)
• stretching(伸ばす、ぴんと張る、引き伸ばす、拡大解釈する、能力の限界まで働かせる、(期間が)続く、伸びる)
• coaxing(甘言を用いること、なだめすかすような)
• whistleホウィッスル(口笛を吹く、笛)
• terriblyテレブリィ(恐ろしく、ひどく、とんでもなく)
• in spite of it(それにも関わらず。spiteは悪意という意味。)
アリスは何をすればいいかほとんど分からなかったので、小枝を拾い上げ子犬に差し出してみた。すぐに子犬はピョンと4つの足でジャンプしてキャンキャンと喜びながら小枝に飛びつき、それを取られまいと心配するふりをした。アリスは子犬に踏みつぶされないように巨大なアザミの後ろにサッと避けた。アリスが反対側に現れた瞬間、子犬は小枝に向かってもう一回飛びついて、急いで抑え込み、夢中になって転げまわった。
• hold out(差し出す、伸ばす、提供する、約束する、抵抗する、立ち向かう、踏ん張る)
• whereuponウェアポン(そうすると、すると(すぐ))
• yelpヤープ(キャンキャン吠える)
• made believe(~と見せかける、ふりをする)
• thistleディセル(アザミ)
• run over(この場合子犬に踏みつぶされること。)
• appeared(現れる、~のようだ)
• head over heels(真っ逆さまに、深くはまりこんで、すっかり、完全に、一時の衝動に駆られて、衝動的に)
そして、アリスはまるで馬車馬と遊んでいるみたいだわ、と足で踏みつぶされてしまう瞬間を想像しながら、再びアザミに走って回りこんだ。子犬は小枝に向かって連続で短く突撃し始めた。前方にに少し走ったかと思えば、そのたびに後ずさりをし、ウゥーキャン!とかすれた声で吠えた。しばらくやっていたが、やっと離れた所で座った。ハアハアしながら舌を出し、大きな瞳は半分閉じていた。
• cart-horse(馬車馬→馬車をひく馬が、両側は見えないように目のわきに覆いをされて走るように、他の事は考えずがむしゃらにすることのたとえ。)
• trampleトゥラムプル(踏みつける、踏みつぶす、踏み潰す、踏み散らす、踏み荒す)
• series(連続、シリーズ、続き物)
• charge(満たす、積む、課す、請求する、告発する、非難する、突撃する、充電する、命じる)
• each time(~するたびに、毎回)
• hoarselyホースティ(しわがれた声、かすれた声)
• a good way off(a good(かなりの)way(距離)off(離れて))
これをアリスはチャンスと思った。すぐに逃げる準備をして、子犬の吠え声が聞こえなくなる所まで、息が切れるまで必死に走った。
• faintフェイント(ぼんやりした、弱々しい、かすかな、曖眛な)
「それにしても可愛い小さなワンちゃんだったわね!」とアリス。キンポウゲの花に寄り掛かりながら休み、葉っぱで扇いだ。「もし・・・もし私が元のサイズだったらあのワンちゃんに色々な芸を教えてあげたのに!あぁそうだ!元のサイズに戻さないと、もう少しで忘れるところだったわ!ええと・・・どうしたらいのかしら?何か食べたり飲んだりすればいいのよね。でも『何を?』口にすればいいのよ。大問題だわ」
• And yet(それなのに、それにもかかわらず、なおかつ)
• lean(よりかかる、もたれる、かたむく)
• buttercupバターカップ(キンポウゲ)
• fanned(fanの過去形・過去分詞。風を送る、風にあおられる)
確かに「何を?」口にすればいいか大問題だった。アリスの周りは花と草葉だらけで、この状況では何か食べたり飲んだりできるものは無いように見えた。近くに大きなキノコが生えていた。それはアリスと同じくらいの高さで、下を覗いてみたり、両側、後ろを見て回り、上も確認したほうがよさそうだと思った。
• certainly(確かに、必ず)
• blades of grass(草葉、草の葉)
• circumstanceサーカムスタンス(運、儀式ばったこと、(複数形で)状況、周囲の事情、環境、境遇)
•under the circumstances(この条件の下に、こんな[このような・そういう]事情[状態・状況下]で[ならば・なので]、事情が事情だから、現場では)
• might as well(~したほうがよさそうだ)
アリスは背伸びをして、キノコの上を覗いてみた。すると青い大きなイモムシと目が合った。イモムシはキノコの一番上に腕を組みながら鎮座していた。静かに長い水タバコをふかし、アリスがいようと他の何事だろうとも気にも留めない様子だった。
• tiptoeチップトゥ(つま先で歩く、こっそり、用心して)
• immediatelyイミディアリィ(すぐに)
• caterpillarキャタピラ(いもむし、毛虫)
• folded(fold。折る、たたむ)
• hookahフカ(水ギセル、水タバコ、水パイプ)
【メモ】
◆taking not the smallest notice of = take no notice of(気にも留めない)
「一番小さい」ことにも気にも留めない、どうでもいいってことかな。
チャプター4が終わりました。
ワンちゃんの部分が難しくて、内容が分かっても蛇足に感じてしまってモチベ下がり気味です。