見出し画像

東工大3年前期の講義の振り返り(2023年,情報通信系)

3年前期の講義の振り返りを書いていきます。あくまで個人の感想なので参考までに。

各科目は開講Q順に並べていて、末尾の括弧の中は2023年度での開講Q、開講時間、点数です。また、授業形態や評価方法などは例年とは異なる可能性があることをご了承ください。講義日程など詳細に関してはシラバス等もご参照ください。

情報通信系専門科目

情報通信実験3

いつもの実験の通り、基本は放置スタイルの授業。B2 4Qの計算機論理設計で学んだEX3というVerilogで書かれたアセンブリ言語を使ってプログラムを作ったり、EX3の解析をしたりした。この実験では学籍番号順に3~4名で1グループとなり課題を作成する。
この授業は大きく分けて3つのパートに分かれており、各パートごとに課題が出される。その課題をグループ内で協力してレポートを作成する形となる。どのパートも課題が多い&めんどくさいものが多いので分担して進めないとやりきれなくなる。

課題・成績評価
・レポート(100%)
パートごと課される課題にテーマが設けられており、アセンブリプログラム作成、マイクロプロセッサ動作解析・FPGA動作検証、自由課題となっている。どれもおもしろくない。出席も確認していたが成績に反映されいるのかはわからない。

(1Q,月1~4限木1~4限,84点,対面)

ネットワーク基礎理論

通信の制御方式(回線交換、パケット交換)や待ち行列理論の考え方を学んだり、確率論に基づき解析したりする。授業の進みがあまりにも遅く出席もとらないので、家で資料を読むだけでよかったので楽だった。

課題・成績評価
・中間・期末試験(100%)
中間・期末試験ともに文章の中に穴が開いていてそれを埋める形式となっている。難易度は高くないが計算だけでなく用語も聞かれるので資料はちゃんと読んでいきましょう。

(1Q,月7~8限木7~8限,99点,対面)

統計的信号処理

前半と後半に分かれているがどちらも観測した値から未知の値を推定する方法を最尤推定法、最小二乗法、ベイズ推定、EMアルゴリズムを中心に学ぶ。前半の先生は途中の計算をちゃんと書いてくれるので親切だった。関数解析と逆問題の受講を前提とするが必須ではないので、ちゃんと理解できた。

課題・成績評価
・出席
・各回のレポート
・中間・期末試験
前半では出席確認があり、後半は紙媒体での課題の提出があるので対面での出席は必須となっている。中間・期末試験ともに試験範囲のほぼすべてを網羅するように聞かれるので全体的に勉強することが必須。

(2Q,火1~2限金1~2限,98点,対面)

計算機アーキテクチャ

RISC-Vの命令セット、プロセッサとそのパイプライン化、算術演算、並列化、記憶階層について学ぶ。講義資料がすべて英語なので復習がとても大変だった。計算機論理設計をとっていなくても十分理解できると思われる。計算機論理設計のところでこれをやればいいのに。

課題・成績評価
・出席(0%)
・期末試験(100%)
毎回出席確認を行っており、成績評価には反映されないが欠席が多いと落単するらしい。授業の後半で担当の先生の1人が消えたので期末試験の範囲が半分(パイプライン、記憶階層、性能評価)になった。難易度も比較的高く、試験の最初のTF問題では誤答すると減点されるので真面目に復習しないとかなり厳しいと思われる。

(2Q,火3~4限金3~4限,92点,対面)

情報通信技術を用いたサービスデザイン

 良いUXを持つサービスをデザインするためのプロセスを学ぶだけでなく実際に体験する講義だ。なので、座学よりも実践メインだったので決して楽単ではないですがとても楽しい講義だと思った。
 この講義は3~4人ほどでグループを組みひとつのサービスをデザインするという形式の演習という形であり、計2回の(教員の知り合いに)インタビューとグループワークを行う。どちらの実習に関してもサポートが非常に充実しているので苦手な人でもやる気があれば乗り越えられると思われる。実際、私はインタビューが苦手でわかりづらい質問をしてもインタビュイーが言葉不足のところを補ってくれたり、大雑把に聞いてもこちらが答えてほしいと思っているところまで回答してくれたりしたのでなんとかインタビューとして成立させる(?)ことができた。また、グループワークの方も何度か行き詰った時があったが、教員やTAのアドバイスのおかげでなんとか最終発表までにサービスをまとめることができた。研究や就職した後にはできなければならないことを失敗してもよい環境で練習できたと思うと受けて良かったと思う。(点が来るかはわからないけど)おすすめの授業です。

課題・成績評価
・グループ課題の発表・議論への貢献(50%)
・レポート(50%)

(2Q,集中講義,94点,)

系外の専門科目

データベース

データベースシステムにおける概念、モデル、技術について学び、最終回でMySQLを用いた計算機実習を行う。前半ではSQLの問い合わせ、更新、データ定義などについて、後半はトランザクションや障害回復、データ格納方法といったどのように運用されているのかついて学んだ。

課題・成績評価
・中間レポート・期末試験(各50%)
レポートでは、関係代数、関係論理、正規形、SQLについて、回答する。期末試験は持ち込みありで後半のデータ格納方法や問い合わせ処理、高度なSQLについて問われた。

(1Q,月5~6限木5~6限,100点,対面)

システムプログラミング

OSが提供するシステムコールおよびそれを利用したプログラミング法を学ぶ授業。講義資料が非常にわかりやすい。講義で学んだことを、演習で利用するので強制的に理解することができた。課題のサポートが充実していた。(testがしっかりしているのでプログラムがちゃんと完成できているか確認でき、どこがダメなのか調査しやすいがとてもよい。)

課題・成績評価
・演習課題
・期末試験
演習課題は、設問に沿ってC言語でプログラムを作成する。プロセスの課題であるシェルもどきの作成がかなり難しく時間を使うのでGWを使って早めに完成させましょう。それ以外は授業の演習時間内で終わらせられるような量と難易度です。演習ではMacかLinuxの環境が必須です。
期末試験は持ち込みありで授業の内容の振り返りといった感じでした。

(1Q,火5~6限金5~6限,100点,対面)

コンピュータネットワーク

ネットワークのついて、TCP/IPプロトコルの階層モデルをもとに各々のプロトコルについて学んでいく。講義自体は対面だが出席確認がなく、録画も公開される。知らないことだらけでほーんって思いながら聞いていた。

課題・成績評価
・演習(20%)
・中間試験(30%)
・期末試験(50%)
各パートごとに演習がgoogle formで出され回答していく。
中間・期末試験はともに持ち込みありでかなり細かいことまで聞かれるのでカンペをびっしり書いて試験に臨んでいた。期末試験は中間試験の範囲も含むのでカンペ捨てないようにしましょう。

(1Q,火1~2限金1~2限,92点,対面)

数値計算法

実世界を計算機を用いてモデル化するための数値計算の方法を学ぶ。講義資料は途中計算を省いていないのでわかりやすかった。また、matlab、pythonのコードも書いてあるのでとても親切だった。数値計算でいろいろな問題が解けるのが面白いと思った。

課題・成績評価
・授業のまとめレポート(14%各1%)
・課題レポート(36%)
・期末試験(50%)
まとめレポートはGoogleFormで当日13時までに提出する。授業中に提出する気持ちじゃないと出し忘れるので気をつけましょう(3敗)。課題レポートはいくつかの演習課題を数値的に解き、それの考察を書く形式だった。matlabのライブスクリプトで書くのがおすすめ。期末試験はそこまで難しくなかった。

(1Q,火3~4限金3~4限,93点,対面)

パターン認識

生成モデルに基づくパターン認識の基礎を学んだ。統計的信号処理と似たようなことを学ぶが、使う対象が違うので両方とってよかった。確率についてめちゃくちゃ鍛えられた。行列の微積がトラウマになってます。過去問を5年分公開してくれたの、とても神です。任意の授業は演習が少なすぎるので真似してください。

課題・成績評価
・宿題(30%,2回)
・期末試験(70%)
・授業中の演習の発表(任意)
課題は取り組んだ姿勢を見せるだけでいいらしい(うろ覚え)です。とりあえず出しましょう。期末試験はパラメトリック法の範囲から出てきた。難易度は高すぎるわけではないが計算が間に合わなかった。
(2Q,月5~6限木5~6限,95点,対面)

プログラミング言語処理系

コンパイラがどのように構成されているのか学ぶ授業です。実装に関する課題も課されるが、ほとんど完成されているものに穴埋めしていく形なので実装よりも理論を重視しているのかなと思った。Scalaの知識0で乗り込んでいったが、それで苦労することはなかった。過去の授業で学んだことが出てきて、おもしろい。JKの方のコンパイラ構成はC言語でコンパイラを作っているらしいけど、mapなしでどうやって作ってるんだろう…?

課題・成績評価
・中間試験(30-40%)
・プログラミング課題(60-70%)
・授業中の演習の発表(任意)
中間試験は授業内で出るところが指定されているので、簡単です。プログラミング課題もほとんど完成しているものが渡されているので難しくない。オプション課題とか言いながらやらないとMAX80点くらいになるらしいはなんで?

(2Q,火5~6限金5~6限,100点,対面)

研究室まじでどうしよう…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?