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【GoogleMap離島巡回の旅】#10 佐賀編 小川島(おがわしま)


前回訪れし神集島より一里ほど船に揺られ、湊町の港へ。その後、陸路にて二里ほど歩みたる先は、呼子の港。ここより一里と二十四町ほど船に揺られれば、目的地の小川島へ到着いたす。



小川島(おがわしま)について



玄界灘の荒波に浮かぶ小川島(おがわしま)は、佐賀県唐津市呼子町より約六里(約6.5km)の距離に位置する漁業の島にてござる。古より朝鮮半島との交易の要所として名高く、豊かな自然と歴史の遺産を有し候。



■ 捕鯨の歴史

文禄年間(1592~96)にて捕鯨が始まり、江戸末期には平戸諸島の生月島や五島列島の中通島有川と並び、近海捕鯨の三大拠点と称され候。島には「鯨見張所」や「鯨鯢供蓑塔」などの貴重なる遺産が残り、当時の繁盛を偲ぶことができ候。

肥前国産物図考「小児の弄鯨一件の巻〉に描かれたクジラ解体の様子
出典:江戸時代に巨万の富を築いた鯨組主中尾家とは!? 「鯨組主中尾家屋敷」@唐津市呼子町 | くじらタウン
https://www.kujira-town.jp/news/20231206_20231206/



■ 気候と自然

対馬暖流の恩恵を受けし無霜地帯にて、比較的温暖な気候を呈し候。冬期にはしけにて航路が欠航することも時折見られ候が、その豊かな自然は訪れる者に安らぎを与え候。


■ 特産品とグルメ

小川島は漁業が盛んにて、以下の特産品が名高く候

  • イカ: 「呼子宝凍イカ」は、活きたケンサキイカをそのまま真空パックし急速冷凍したもので、家庭にて旬の味を楽しむことができ候。

  • サザエ: 新鮮なサザエを用いた料理が好まれ候。

  • アワビ: 高品質のアワビが豊富に獲れ候。

  • ウニ: 新鮮なウニも島の特産品として評価され候。

  • ひじき: 島伝統の製法にて天日干しにした「小川島ひじき」は、島の代表的な特産品にて候。


■ 名所

  • 鯨見張所: かつての捕鯨基地の一つにて、鯨を見張るための施設にて候。歴史を感じつつ、美しい景色を楽しむことができ候。

  • 鯨鯢供蓑塔: 捕鯨に関する歴史的な遺産にて、当時の捕鯨文化を偲ぶことができ候。


■ まとめ

小川島は、豊かな自然、美しい景色、そして深い歴史を有する魅力的な島にてござる。捕鯨の歴史に触れつつ、新鮮な海産物を楽しみ、島の名所を巡ることで、日常の喧騒を忘れ、心安らかに過ごすことができるであろう。是非、一度訪れてみるべし。




島の見所


名所壱 小川島鯨見張所(おがわしまくじらみはりしょ)


三百六十度の眺望を覧んと欲せば、こちらへお進み下され。👇


小川島鯨見張所は、江戸より明治初期にかけて捕鯨の最前線基地として名を馳せし地なり。中尾氏が捕鯨を司り、その活動の中心として栄えたり。

毎年、漁の始まりは十月下旬より十一月初旬にかけて行われ、出漁に際しては組主の館(中尾邸)にて盛大なる宴会が催され、その勢いにて前線基地の小川島へと渡る風習ありけり。島の普段の戸数は約百にして、捕鯨の季節となる冬には、千人余りの漁師や鯨捌きの者たちが集まり、島は捕鯨の拠点と化せり。

出漁の際は、鯨見張所よりの合図を受けて沖合いへと出航し、漁の終わりは翌年三月頃なり。捕獲されたる鯨は、すべて島内にて解剖され、唐津藩に献上されるものもあれば、唐津、伊万里、長崎、博多、豊前、長門、肥後、大阪などへと運ばれたり。鯨骨は薩摩へ、鯨油は大阪へも送られたりけり。

今においては、小川島鯨見張所は昭和四十九年に佐賀県重要有形民俗文化財に指定され、当時の捕鯨の歴史と文化を今に伝える貴重な遺産として大切にされており候。

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名所弐 鯨鯢供蓑塔(げいげいくようとう)


鯨鯢供養塔
出典:動物のお墓(https://www.asahi-net.or.jp/~RN2H-DIMR/ohaka2/12kujira/18kyusyu/ogawa.html


鯨鯢供養塔は、呼子町内に点在する四つの供養塔の内の一つでございます。この塔は、文久三年(1863年)に建立され、捕獲された鯨の胎児を供養するために作られたり。現在、この供養塔は県の重要文化財に指定され、当時の捕鯨の風習と鯨に対する敬意を今に伝える貴重な遺産として大切にされており候。

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名所参 小川島田島神社(おがわしまたしまじんじゃ)


小川島田島神社の境内には、縄文、弥生、古墳の時代に由来する貝塚が散見され候。此の神社は加部島の田島神社の分社と伝えられ、古の由緒を有し、古代の遺跡が多く残る尊き地なり。境内においては、縄文より古墳時代にかけての貝塚を拝見することができ、往時の人々の生活や文化を偲ぶことが叶いましょう。

また、毎年七月には小川島夏越祭が行われ、地元の者たちに親しまれ、賑わいを見せる伝統の祭りと相成っており候。

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名所四 めぐりあいらんどおがわ


「めぐりあいらんど おがわ」は、滞在型の体験農園施設にござりまする。ここでは休憩はもとより、宿泊もでき申す。合宿所や研修所としての設備も多目的に整えており、家族の旅行から企業の研修まで幅広くお使いいただけまする。客室は一室15畳の和室があり、最大48名様まで宿泊可能でござります。



毎年夏の夜には、玄界灘の水平線に浮かぶ漁火を楽しむことができ、ここにしか見られぬ景色にござりまする。夕餉の膳は、お客様のご所望に応じて用意いたしますゆえ、予約時にお伝えくださりませ。


施設には明るき玄関と木調の内装があり、まるで自然の中にいるごとく心地よき気分になり申す。湯殿からは海の景色を楽しむことができ、窓越しに広がる水平線の絶景を眺められまする。また、ガラス張りの広間には、施設の歴史と文化を物語る資料が展示されており申す。

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名所五 しまの家 凪ごこち


「しまの家 凪ごこち」は、1日1組のみのご予約と相成ります。他では味わえぬ、ゆっくりとした島時間を、友人、ご家族、大切な方と共にお過ごしくだされ。素泊まりの宿泊も始めましたゆえ、ご利用いただけます。

■ ご予約について

詳しき内容は「宿泊」ページをご覧くだされ。ご予約の際は、準備等ありますゆえ、3日前までにお願い申し上げます。

■ 凪ごこちの心がけ

  • 島時間”の中で、好きな時間を楽しんでいただく

  • 漁師ならではの加工体験などで、楽しんでいただく



特に、ウニ加工体験が可能にござりまする。島ならではの体験を通じて、思い出深い時間をお過ごしくだされ。

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次の目的地

次回  #11 加唐島(かからしま) を巡り候。楽しみにしておるがよい。


付録:大日本沿海輿地全図(離島巡回の旅)




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■ GoogleMap離島巡回の旅 "佐賀編"




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