【高校数学】確率 かけるとたすの違い
1.はじめに
確率の問題を解くときに、「かける」のか、「たす」のか、わからなくなってしまう方、必見です!
結論としては、
「かつ」のとき「かける」 「または」のとき「たす」
ですが、文章から「かつ」か「または」かを読み取るのが難しいですよね。そこで、読み取るコツ(数学的)をお伝えします。また、感覚として「かける」のか「たす」のかがわかるコツ(感覚的)もお伝えしたいと思います。
扱う問題はこちらです。
解答は、以下です。「かける」と「たす」の両方が出てきます。
2.数学的「かける」「たす」の違い
数学的に「かつ」か「または」かを読み取って、以下を用いて考えます。
「かつ」のとき「かける」 「または」のとき「たす」
求める確率「同じ色の玉を取り出す」について、 「Aの袋から赤玉・Bの袋から赤玉を取り出す」 もしくは 「Aの袋から白玉・Bの袋から白玉を取り出す」 ということですよね。
「・」の部分が数学的には「かつ」→「かける」 「もしくは」の部分が数学的には「または」→「たす」
よって、求める式は
となります。
コツとしては、〇〇「または」〇〇と考える場合は「たす」。そうでない場合は「かける」です。
3.感覚的「かける」「たす」の違い
感覚的に「かける」と「たす」の違いは、
「条件がきつい」とき「かける」 「条件がゆるい」とき「たす」
ということです。どういうことか、例を見てみましょう。
みなさん、賞金1万円をかけて、①②③のどのゲームをしたいですか?
当たる確率が一番高い、③ですよね。1か2の目でいいので、一番条件がゆるいです。一方、②は1回目、2回目と縛りがあり、一番条件がきついです。一番当たる確率は低いですよね。
①②③の確率をそれぞれ見てみましょう。
確率は1以下なので、②のように「かける」と確率は「低く」なります。③のように「たす」と確率は「高く」なります。
そのため、条件がきつい場合、確率は低くなります。だから、「かける」。条件がゆるい場合、確率は高くなります。だから、「たす」。
これが感覚的な「かける」と「たす」の違いになります。
はじめの問題に当てはめてみましょう。
求める確率「同じ色の玉を取り出す」について、 「Aの袋から赤玉・Bの袋から赤玉を取り出す」 もしくは 「Aの袋から白玉・Bの袋から白玉を取り出す」 ということでした。
「Aの袋から赤玉・Bの袋から赤玉を取り出す」ということは「Aの袋から赤玉を取り出す」だけよりも条件がきついですよね。だから、「かける」。
「Aの袋から白玉・Bの袋から白玉を取り出す」についても同様に、
「Aの袋から赤玉・Bの袋から赤玉を取り出す」もしくは「Aの袋から白玉・Bの袋から白玉を取り出す」ということは、「Aの袋から赤玉・Bの袋から赤玉を取り出す」だけよりも条件がゆるいですよね。だから、「たす」。
コツとしては、ある確率を「かける」か「たす」か迷ったときに、もとの確率に対して、その確率があることで、条件はきついのかゆるいのかを考えます。それで、条件がきつい場合はかけて、ゆるい場合はたせばよいです。
4.おわりに
いかがでしたでしょうか?
「かける」ときと「たす」ときの違いは、
「かつ」のとき「かける」 「または」のとき「たす」
です。感覚的には、
「条件がきつい」とき「かける」 「条件がゆるい」とき「たす」
という感じです。