【数Ⅲ】不定積分のまとめと解き方 Part5 繰り返し部分積分の実用的な方法
こんにちは、すうじょうです。さて、今回は数Ⅲの不定積分の部分積分の2回目で部分積分を繰り返す際の実用的な部分積分の方法について解説していきたいと思います。
部分積分の裏技たち(軽く紹介)
私は、部分積分というのは、関数の積の積分に対して、一方を微分することで被積分関数を簡単にして、積分できる形にもっていって積分して答えを求める方法だと考えています。ここでは、そんな部分積分の裏技にまつわる日本での歴史?を紹介したいと思います。
大学入試において、そんな部分積分をする際にまれに複数回部分積分をするものが計算で出てくることがあります。そのようなときに役に立つ裏技として、瞬間部分積分法というものが生み出されました。またアメリカからやってきた、テーブル法と呼ばれることもあるUSA式部分積分法というものもあります。そして、現代にいたるまで様々な部分積分のテクニックがその語呂の良さからか瞬間部分積分法と呼ばれています。いずれも、積分の際の+, -の符号の混乱を避ける意味では効果があったかもしれません。しかし、そもそも頭で考えて推測することが必要である、テーブルを書く必要がある、本質からずれているなど問題点を抱えています。別に批判をしたいわけではありませんが、少々面倒だということを述べただけです。それぞれを使いたい方は各々自由に使っていいと思います。ここらへんを詳しく知りたい方は、各自ネットで調べてください。参考として、私がこの記事を書くのに利用したサイト・動画一覧を途中に載せているのでそれを見てみるのもいいかもしれません。
そこで、本記事では、しっかりと理解したうえで役に立つ、実用的な部分積分のワザを紹介しようと思います。
実用的な部分積分のワザ
ここでは、実用的な部分積分の方法について紹介します。これを知っておくと、役に立つことがあるかもしれません。
この方法は、いわゆるテーブル法の表(テーブル)を書かない版とも言える気もしますが、実際は部分積分法の途中の複雑な積分計算を飛ばして結果を書いているだけです。公式のkの部分はあまり意識せずに、画像の下の方にあるように考えればいいです。ここでは、この方法を瞬間部分積分と呼ばず、実用的な部分積分の方法とだけ紹介するに留めます。
以上の他の裏技紹介と実用的な方法の説明は私のオリジナルの部分が一部含まれますが、一部他サイト・動画を参考にして作成しています。その参考資料を以下に挙げておきます。
Mathematics Monster 体験:定積分の裏ワザ 《大学受験数学》
・・・部分積分の他の裏技が紹介されています。
saitei.net 瞬間部分積分とテーブル法にサヨナラを
・・・筆者は瞬間部分積分とテーブル法がそれぞれ問題であるとし、彼がブンブンと呼ぶ方法を導入紹介しています。本記事の実用的な部分積分の方法において参考にしたものの1つです。(2021/11/30現在 サイト自体が消えているようです)
受験の月 裏技!瞬間部分積分!
・・・本記事と同等の方法を瞬間部分積分と呼んで紹介しています。記法の使い方はここを参考にしました。
予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」
【高校数学】瞬間部分積分の使い方とその心
・・・私が、上に挙げた記事などを知っている段階で、本動画は公開され、私は視聴したうえでこの記事を書いたので、参考に挙げています。実質、私の文字での解説が意図せずこの動画で紹介しているのとほぼ同じものになってしまいました。パクる気はなかったのですが、参考にしなかったとも言えないので、動画を紹介しています。
指数×三角の同形出現のタイプの部分積分は、今回扱う予定でしたが、あまりにも量が増えたので、次回に扱うことにしました。さて、この部分積分の実用的な方法が有効な問題を3問用意したので、確認をしたい方は解いてみてください。もちろん、これは労力の違いはあれど、通常の部分積分でも答えは求められます。
解答はこの下から続きます。
いずれも普通に部分積分をすると、何倍もの行を使うのがスッキリとした解答になっています。
今回は、不定積分において、繰り返し部分積分を使う場面において時間短縮に使える、実用的な方法について紹介しました。次回Part6は指数×三角の同形出現のタイプの部分積分を取り扱いたいと思います。では。