さかな魚サカナ
昨年、「今年もそろそろ終わりだな」と頭によぎり始めた頃から長男が魚を捌くのにハマり出した。
そもそも母であるわたしは捌けもしないのだが、代わりにYouTubeが先生となり、息子一人で悪戦苦闘しながらカンパチを捌いた。
こちらがカンパチさん。
胸ビレ上の黄色っぽい色味が差し色になっていて、かわいい顔した魚だった。
からだつきはがちっとしたハリのある感じで、ウロコもしっかりついていた。
気まぐれクックさんの動画を参考にしていたようで、動画のなかで漬けダレの中に切り身を入れてそのまま雪で冷やしていた。
環境が合致していたため、息子も自然な流れで雪の中で冷やしはじめた。
三枚おろしや皮引きのときには包丁と手の角度が危うくなるので、見ていてヒヤヒヤしたのだけれど、わたしよりも慎重派な長男に「気をつけてやってるから大丈夫だよ」といわれてしまった。
1時間以上かけて長男がふぅふぅ言いながら捌いたカンパチは驚くほど美味しかった。
漬けよりも刺身が格別で、形の歪さも味わいがあった。
その後数日はキッチンのあちこちで飛び散ったウロコを発見し、翌日になっても魚臭が抜けなくて魚の存在感を感じた。
実は長男、魚を捌くのにハマっているが、魚介類が1年前くらいから苦手になってしまってほとんど食べない。
それでも魚を捌くことに喜びと充実感を感じるらしい。
学校支給のタブレットをちらっと覗くとこんな画面になっていた。
1月は魚屋さんに行き、サバとイカを買って捌いたりした。
サバはしっとり柔らかな魚でウロコもなく、ぐにょぐにょと寄れて逆に捌きにくそうだった。
捌きたてのサバでサバ味噌を作ったら、あまりの美味さに驚いた。
今まで食べたサバ味噌の中で1番おいしかった。
「うまっ!!」
その言葉が勝手に口から飛び出していた。
サバの揚げ焼きしたものもおいしかったけれど、それよりも長男がつくったゲソの唐揚げがうますぎた。
ただ、揚げているときにはねた油に翻弄された長男が、叫ぶわ、火傷して怒るわで大騒ぎだったので、気軽に「また作ってね」と言いづらいところでもある笑
たまたまその頃、生きた毛ガニを2匹いただいたので、しばらく観察したりした。
泡をぶくぶくとどこまでも出し続けてかわいかった。
毛ガニにとっていちばん苦しくない死に方はないか話し合い、一気に塩茹でにすることにした。
ほんとに一瞬だった。
食べているときに、生きているときは1匹、2匹と数えるのに、食糧になると1杯、2杯と数えるのは不思議だね、という話になった。
なんと!サバにもウロコはあるらしい。
魚どうしが擦れあって落ちてしまっているみたい。
今度はもっとよく観察してみるとしよう。
もしかしたらウロコが残っていることもあるかも。
しっかりとしたカンパチのウロコとどう違うのだろう。
おふざけで魚つながりでサカナクション。