わたしが私に呪文をかけるとき
人間というものは、他人をだますためには、いろいろと手練手管がいるけれど、自分をだますほうは、簡単にやってのける。
そして、いつも自分をだまさないようにと、自分を見つめつづけるほうが、ずっと気のはることである。
ならば、それを逆手にとって自分でじぶんに呪文をかけてしまおうじゃないか♪
ときほぐしの呪文
この体操をやっているとおかしな気分になってついつい笑ってしまう。
特に「ふくらはぎ膝コゾコゾ体操」の説明が何回聞いてもおもしろくて笑い声までこぼれてしまう。
「すねプラプラ体操」はやるたびに眠くなる。
入眠の儀式としてとりいれるのもいいかもしれない。
なにこれ??と思っても、とりあえず最後までやってみる。
慣れてきたら自ら気持ちよさに浸って歩み寄ってみる。
そうすると「気持ちよさに浸る」感覚がクセになってくる。
「ときほぐれるように〜」その言葉を受け入れられるようになってくるころには、身体の深部までゆるみ温まってくる。
愉快な気持ちが味わえる心地よい呪文。
気に入らないものを愛でる呪文
自分の身体で気に入らないところがいくつかある。
たとえばわたしの眉毛。
若かりし頃いじりすぎて今ではナチュラルさがない眉毛に。
そんな眉毛を猫をなでるようにやさしくなでてみる。
ついでにあの呪文も使っちゃう。
「ときほぐれるように〜」
そうやってなででいると、気に入らない眉毛でも愛着がわいてくる。
その次はわたしの首。
自分の状態を知らせる代弁者でもある。
「あなたを受け入れるよ」そう心の中でつぶやきながら、手のひらでやさしく首を包み込む。
やさしくなでてみる。
そんなことをしているうちに力みがぬけて、不思議と深い呼吸ができるようになる。
ついつい「いい塩梅」を忘れてしまう。
いつのまにか、「いい塩梅」がぬけおちてどこかへいってしまっている。
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