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夏とか春とか…記憶と記録
夏はチャランポランで過ごすくらいがちょうどいい。
あほらしい暑さとともに愛されるあほであれ。
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1匹だけはぐれてひとりぼっちで夜を過ごし、猫の威嚇のためか、孤独による恐怖からか、ささいな刺激に過剰反応するようになっていた。
ひと晩たっても親も兄弟も迎えに来なかった。
暗闇に子犬のけたたましい叫び声に近い鳴き声が響いていた。
人間が近づくだけでも、まるで攻撃されたかのように鳴き叫び必死に逃げていく。
最初の頃は不安げで常に影のある表情だったが、だんだんと活力があふれだし表情も生き生きしてきた。
真っ直ぐ見つめてくるその視線。
生命力がみなぎり、存在が見ていて眩しいなと思った。
全力で向かってくる。
全身で飛び込んでくる。
まるで人間の子どもみたいだなと思った。
こちらもきちんと向き合わなきゃなと思わされる。
小さな命と重さを久しぶりに実感させられた。
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植えてもないのに勝手にぐんぐん成長して何メートルになっただろう。
6個も7個も実ってなんともたくましい姿。
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まわりの空間にも余裕があり電線にも干渉していない何の邪魔にもなっていないように見えたイチョウの木。
あるときバッサリ切られていた。
存在感ある佇まいのイチョウの木だったから、その変わりように言葉がでなかった。
死んだように見えていたけれど、葉が一枚もない間も生きていたのだと知り生命ってすごいなぁと思った。
蜘蛛って一瞬で違う場所に移動する。
まるで瞬間移動したかのようだ。
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犬って目に表情があらわれる。
すごく切ない顔をする。
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じゃれて指だろうが膝だろうが耳だろうが服だろうが、テンションが上がると視界に入るものそれこそなんでも噛んでくるのだけれど、決して噛まない場所がある。
肌荒れしている部分だけは決して噛むことがない。
むしろ毎回丁寧に舐めてきて、なんでだろうなと思っていた。
人間も犬の本能に倣い、傷を舐めて症状は変わっていくのか試してみてもいいのかもしれない。
本能を理性でやめさせようとするのはなぜだろう。
このカラスの近くで動画を再生すると、動画内のカラスが鳴くと、そのカラスも続けて鳴いた。
実はどちらも同じカラス。
過去のそのカラスが今のカラスと話しているみたいでおもしろくて何度か再生してみた。
やはりカラスは鳴いた。