日常冒険家の歩行録

令和になってから「昭和」を歩き直している。いろんな昭和を歩き方を探して楽しみたい。 知的好奇心多め、セレンディピティ、シンクロ率高めインプロ重視。すてきな出遭いと発見、探究のプロセスを記録。日常にもっと冒険を!がモットー。8ミリフィルムにこだわりアリ。

日常冒険家の歩行録

令和になってから「昭和」を歩き直している。いろんな昭和を歩き方を探して楽しみたい。 知的好奇心多め、セレンディピティ、シンクロ率高めインプロ重視。すてきな出遭いと発見、探究のプロセスを記録。日常にもっと冒険を!がモットー。8ミリフィルムにこだわりアリ。

マガジン

  • 昭和の歩き方「家族の風景」編

    どこにでもあるような家族の風景♪から、昭和を歩き直してみよう

  • 昭和の歩き方「我が家の風景」編

    Home! Sweet home! 忘れたくない、我が家のちいさな歴史を書きとめる。安心して忘れてもいいように

  • 昭和の歩き方「くるパー看板のある風景」編

    「くるパー看板」って知ってますか? くるパー看板のある風景〜昭和の美容室・理容室の歴史、理美容看板の魅力、昭和の街での暮らしや思い出など〜を巡る旅をしています。さて、誰に会うか、出遭えるか〜

  • 令和の歩き方「日々是好日」編

    令和なう!日々の歩行履歴と備忘録

  • 昭和の踊り方「謎を追いかけ追い越して」編

    昭和の「断片」を切り抜いて、「これってなぜなんだろう?」という疑問をどんどん掘っていく冒険譚。ときに脱線もしまくらちよこ。

最近の記事

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昭和の歩き方「家族の風景」おぼえがき

『世田谷クロニクル1936-83』という東京都世田谷区を定点とした8ミリフィルム84巻のホームムービーアーカイブスが公開されている。 これは、世田谷区民の方から提供された8ミリフィルムをデジタル化したもので、そこには、昭和の家族が、生活が、風俗が、映り込んでいる。 『世田谷クロニクル1936-83』の映像を観ていると、自分の「記憶」も触発されて立ち上がってくるから不思議だ。懐かしい、というよりも、これってなんなのだろう、わたしのうちや地域の場合はこうだよな、などとりとめも

    • My Father 「火星になんて、行ったりしないでね」

      父と手をつないで歩いている記憶が映画みたいに映像として立ち上がってくることがある。たぶん、わたしが小学校3年生の頃で、親戚のお見舞いで東京の江古田の病院に向かっている道中の場面だ。 父とわたしは手をつないで歩いている。 父がおもむろに「こうして手をつないで歩いてくれるのも、今のうちだよね。きっと今に手をつないでくれなくなるよね」とつぶやくように語りかけてくる。 急に寂しくなったわたしは、「そんなことないよ、大人になっても手をつないで歩くよ」と必死になって否定する。 ベタなドラ

      • grandfather 「泥棒が来たときに使うんだよ」

        闇バイトによる連続強盗事件のニュースが続いている。「最近、物騒で怖いよね」と近所に住む友人に話すと、「うちの前のアパートにも空き巣が入ったらしいよ」と教えてくれた。 そういえば、うちの隣の家にも泥棒が入ったと言って大騒ぎになっていたっけ。身近なところで泥棒犯罪が増えている。 「泥棒は、窓を割って入るのが手口だから、気をつけてくださいね」と警察から言われた友人が、念のために自宅の出窓を確認してみたところ、外側のガラス面に手形らしきものがべったりと残っていたと聞いた。 「もしか

        • My Mother 「あの坂を上がっていった先に、住んでいたうちがあったの」

          東京から田舎にUターンしてはや3年。ペーパードライバーだったわたしは、田舎暮らしでの必要に迫られてなんとか車を運転できるようになった。少しずつ、運転の走行距離を伸ばし、今では100キロ以上離れた他県でもナビを見ながら、ひとりで運転して出かけられるまでになった。 自分で運転するようになって気づいたことは、運転席から見える景色が以前とはかなり違うということ。両親の運転する車に家族で乗っていた頃は、基本的にわたしは後部座席に座っていたのでその時とは明らかに見え方が違う。正面から街

        • 固定された記事

        昭和の歩き方「家族の風景」おぼえがき

        マガジン

        • 昭和の歩き方「我が家の風景」編
          6本
        • 昭和の歩き方「家族の風景」編
          3本
        • 昭和の歩き方「くるパー看板のある風景」編
          2本
        • 令和の歩き方「日々是好日」編
          6本
        • 昭和の踊り方「謎を追いかけ追い越して」編
          4本

        記事

          grandmother 「まじないをすれば、油汚れはとれるんだよ」

          祖母が台所に立って、洗い物をしている姿が目に浮かぶ。油で汚れた皿を左手で持ち、ひょっいと横に倒したたかと思うと、洗い桶にある水を右手ですくって油で汚れた皿の裏側へ2回かける。 「こうすると油汚れがとれるんだよ」と祖母は言っていた。わたしが幼稚園生の頃だっただろうか。このシーンはいまも目に焼き付いている。 祖母の言うことを素直に信じていたわたしは、祖母の言いつけをきちんと守り、小学生になって食器洗いのお手伝いをするようになったときは、油で汚れた皿は裏返しをして皿の裏側へ2回

          grandmother 「まじないをすれば、油汚れはとれるんだよ」

          Episode0 「くるパー看板」事始め

          世田谷クロニクル『理容室Ⅱ』(昭和44年)の8ミリ映像を観ていたとき、2分40秒のあたりからチラチラと見え出す、ノナカ美容室の看板に目が釘付けになってしまった。 ノナカ美容室の看板は、くるくると回り続けている。どこでかは忘れてしまったけれど、わたしも以前、観たことのあるくるくる回るレトロな電飾看板だ。でも、最近、この看板は観ていないことに気づいた。もしかしたら、これは昭和の遺物なのかも知れないぞ。そう思って、インターネットで検索してみたところ、この看板がネット上で「くるパー

          Episode0 「くるパー看板」事始め

          episode1 わたしの見つけた「くるパー看板」

          くるくる回るレトロな昭和の理美容室の看板である通称「くるパー看板」に惹かれるようになったのは、2021年の秋だった。 (詳しくは、episode0 を読んでください) どこかで見たことがあるような理美容室のくるパー看板だが、実際に見たいと思って探してもなかなか身近で見つけられない。まわりの人に聞いてみても、みなわたしと同じようなうる覚えの記憶しかなくどこにあるか分からなかった。 SNSで集まっている「♯くるパー看板」の情報を追ってみても、どうやらうちの近所にはなさそうだ。

          episode1 わたしの見つけた「くるパー看板」

          My Mother「船にニワトリを乗せて、水死体を探しているのを見ていた」

          母の子どもの頃の強烈な思い出を聞いてしまった。母が子どもの頃、近所の川で子どもが溺れてしまい、大人たちが船を出して、子どもを探しているのを、母は何時間も見ていたそうだ。今も大雨が降ると氾濫しやすい川で、その時も、大雨のあとだったと母は記憶している。 子どもを探す船の側には、盥(たらい)に乗せられたニワトリが一羽いたそうだ。 「なぜ、ニワトリが?」と母にたずねると「何かの呪い(まじない)なんじゃないかな」と母も首をかしげた。 民俗学を学んだことのあるわたしとしては、好奇心が

          My Mother「船にニワトリを乗せて、水死体を探しているのを見ていた」

          楊枝入れだと思って思いっきりふったら、塩でした。ふったら楊枝が一本出てくるやつだと信じて疑わなかった。昭和感覚の悲劇!

          楊枝入れだと思って思いっきりふったら、塩でした。ふったら楊枝が一本出てくるやつだと信じて疑わなかった。昭和感覚の悲劇!

          令和のJアラートと昭和の空襲警報が頭の中でハウリングする

          2022年11月3日文化の日、祝日。夕べは、深夜までYouTubeを見ていたため、今朝は久しぶりに10時頃まで寝ていた。 起きて顔を洗い、トーストを焼き、コーヒーを淹れて朝ごはんをのんびり食べていたら、母から、今朝、北朝鮮がミサイルを撃ったってテレビで騒いでいたよ、と聞く。 最近、北朝鮮のミサイル情報に慣れてしまい、正直「またか」と思ってぼんやりしていたら、母は、つかさず「ミサイル、3発もだよ」と付け加えて教えてくれた。 慌てて、スマホを見てみる。 最近、江頭2:50

          令和のJアラートと昭和の空襲警報が頭の中でハウリングする

          この木なんの木、気になる木 「シュロの狂気に取り憑かれた」の巻

          『世田谷クロニクル』の「正月から3月」の8ミリ映像を鑑賞仲間と一緒に見ていたときのこと。Мさんが「子どもたちが遊んでいる庭の、ツンツンしている植栽が気になるんだよね」という話をした。 わたしはまったく気にならず、逆に見てさえもいなかったので、その自分にない視点にびっくりした。だって、この映像のメインでもなく、たまたま映り込んだ、しかも、一見、価値がなさそうなモノへのクローズアップなのだもの。 でもその発想の洗礼が、わたしの映像の見方を変えていった。重箱の隅をつつくように、舐

          この木なんの木、気になる木 「シュロの狂気に取り憑かれた」の巻

          つくるんです! R4年10月「琥珀糖ASMR」編

          親戚の中学生が、どうしても琥珀糖を食べてみたいというので、つくる。寒天を煮溶かして、乾かすのに10日かかる。流行りのASMRに家族で挑戦して遊ぶ。

          つくるんです! R4年10月「琥珀糖ASMR」編

          つくるんです! R4年10月「琥珀糖ASMR」編
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          つくるんです!R4年10月「料理番組のおかず月見つくねの再現」編

          つくるんです!R4年10月「料理番組のおかず月見つくねの再現」編

          つくるんです!R4年10月「バースデーケーキ」編

          つくるんです!R4年10月「バースデーケーキ」編

          雪は時代のしおりです 昭和の小さなepisodeを収集する

          自分が存在していた時代の映像を見ると、自分は映ってはないけれど、切り取られた時間と 同じ時間に、わたしも生きていたのだと思えるから親しみが出る。 世田谷クロニクルの『松陰神社 双葉園 雪の日』昭和 50 年 1 月~2 月の8ミリフィルムの映像は、カラーフィルムだけれど無声の18分19秒のホームムービーだ。 このホームムービーが撮影された頃の記憶は、あまりないけれど、すでにわたしはこの世に存在していた。 世田谷クロニクルの『松陰神社 双葉園 雪の日』には、以下のような内

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          pragmatism! 8ミリフィルム加工アプリで撮影してみた

          みんなで世田谷クロニクルの「春休み動物園」を観ていたときだ。冒頭、上野動物園の前をアボガドグリーン色の軽自動車が横切る。 「この軽ワゴン車が凄い。色はなんていう色なんだろう。萌黄色かな?軽ワゴンの色、当時と今、バリエーションの趨勢(すうせい)が気になる」一緒に見ていたMさんは、そんなことを語っていた。 わたしは、子どもの頃、家にあった冷蔵庫とおなじ色だな、と思った。加湿器やプラスチックの食器もおなじ色だったことを思い出す。アボガドグリーン色って昭和のみどり色という感じで、

          pragmatism! 8ミリフィルム加工アプリで撮影してみた