スイカノックは愛の証
歩いていたら、後ろのカップルが「あれ?なんてコンビやっけ?M1準優勝の」「あ〜なんやっけ?」「まじで思い出せへん」「えっとなぁ、、、まじでなんや」「シソンヌじゃなくて、、、ほら〜あのカタカタの〜、あぁ出てこうへん」こんな調子でずっと話してて、あと3秒もしたら「それは、ヤーレンズですね!!」と大声で、しかもドヤ顔で後ろを振り向いてしまうところだった。道を曲がらなきゃいけないタイミングで良かったよ、あぶねぇ。
6月中旬の話。金曜日はひさびさにリビングの床で寝てしまってた。そうなんだ、わたしは疲れてる。土曜日の朝、もれなく体はバキバキで目が覚めて、土曜日は一歩も外に出ずに、洗濯物とか最低限のやらないといけないことをして、仕込んでいる梅干しの様子をのぞいて、いい感じになってることだけ目視で確認して満足した。そのあとはまたずっと寝てたけど、全く疲れは取れなかった。わたしのベストな睡眠時間は8時間。10代の頃のように寝れるなら寝れるだけいい!みたいな時期なんてとっくに過ぎている。寝たら寝た分だけ、体のダル重が押し寄せてくるのに、、、でもほんとうになにか新しいことをする気には全くもってなれず、とても意味ない土曜日を過ごした。日曜日はさすがに外に出て、近くの百貨店まで出向いた。八百屋も好きだけど、百貨店の野菜売り場は種類が豊富で楽しい。この間まで大好きなパイナップルがたくさん並んでいたけど、彼らがそこにいた跡形もなく、メロンやマンゴー、スイカが店頭には並んでいた。うろうろとしながら、何気なくスイカのゾーンをみると、金色の短髪で金ネックレスにちっちゃめの黒Tシャツ、黒のスキニーにハンドバッグという出立ちの「ザ!田舎のヤンキーくん」みたいな男の子がスイカをノックしていた。少しでも音を聞き分けようと、目の前にあるスイカに耳を傾けて、顔を何度も斜めにしていた。そんな感じなのに、スイカノック?!と、さすがになってしまう。軽やかに手首のスナップを効かせてノックする。その音に耳を澄ます。なんて愛おしい人間の姿なんだろうと思えた。一緒に美味しいと言い合える仲間がいるのかしら。それって愛の証。いや、むしろひとりで食べるんだとしてスイカノックしてるならば、なおさら愛おしすぎるんだけど。それも自分への愛の証。美味しいものは世界を平和にする。やっぱりそう信じれずにはいられない、そんな日曜日の夕方はとても意味のある日曜日だった気がした。
(おまけ)
7月ですか!
まじですか!
2024年、後半戦ですか?
ビビりますがまだまだ真ん中です。
真ん中のはじまりですね。
明日も雨ですかね。