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住み続けられる街づくりは可能なのか?

続いての大きなイシューは、住み続けれられる街づくりができていないという事である。

現在は、都市部も地方も駅などの市街地中心部の再開発に頼って、都市をアップデートし続けなければならないという状況である。それによって中心部は便利になりおしゃれな街ができ、優秀な人や優良企業が誘致され、税収が上がり、財政が少し潤う、そしてまた次の再開発にお金が回り・・・ということが起こっている。

そこには建築業界も深く関わり、多大な恩恵を受けており、これによって延命(言い方が悪いが)できている会社も多いはずである。

けれども、このやり方はいつか破綻する!

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再開発できる場所は限られているので無理矢理作り出すしか無くなっていくし、そこに誘致される会社にも限界がある。また必ずしもその再開発が上手くいくわけではなく、大きな損失を被った場合は、この循環が途切れてしまう。

また、環境にも当然良いはずがない。

このシステムに関わる会社は遅かれ早かれいつかは恩恵を被れなくなるはずである。

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オリンピックがあり、その後大阪万博があり、その後もきっとビックイベントがあるはずなので、国はこのシステムを出来るだけ長く続けていこうと考えるだろうが、上記の要素による影響は年々強くなっていくはずである。

これは悲観的な状況と言えるが、私は逆にチャンスなのではないかと思っている

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他の国々を見ても、この状況は同じであり、都市化というのはグローバルなトレンドなのである。そしてほとんどの国で都市化は加速しており、上記の様な課題はほとんど語られていない。

課題と言えば、スラム化や都市環境の悪化などが多いのではないだろうか。

都市化がかなり進んでいて、地方の課題や、都市の再開発の限界が見えてきているのは、逆にラッキーではないだろうか?

この課題をいち早く解決することで、そのソリューションは日本の強みとなり、将来世界へ輸出できるのではないかとさえ思ったりしている。

では、そのソリューションとは何なのだろうか?

ここは日本の叡智を結集して本気で考えていかないと行けないところだと思うが、例えばということで・・・

2つの方向性を考えてみる。

1つ目は都市部の再開発、もう1つは地方の再開発についてである。

都市部の再開発に関しては、次のイシューである「脱スクラップ&ビルドの可能性」のところで考えていく。

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ここではもう地方の再開発について考える。

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まず地方の再開発はなぜ必要なのか?

地方は人口減少が激しく、過疎化が大きな課題となる。それにより地方財政の逼迫、そしてそれにより水道・電気・ガスなどのインフラの維持が難しくなり、対策として市街地中心部への人口誘導などが必要になってくる。

これをどうすれば良いかは、現在の多くの地方が抱えている課題である。

ここに対するソリューションとしては、全く異なるアプローチがあるのではないかと思っている。

それはリープフロッグ型の地方発展である。

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地方は都市部よりも、インフラが整備されていない、沢山の土地がある、都市化が進んでいない、各地域に独自性が残っているといった、都会からみたら遅れているという状況がある。

これに対して「都会に追いつこう」と考えるのではなくて、「都会を抜いてやろう」と考えるべきだと思う。

地方にはこのポテンシャルがあるのだから。

これは何も新しい考えではない。

現在、東南アジア、南アジア、アフリカといったいわば後進地域だと思っていた地域で起こっている状況である。

既に発展している国では、様々な規制や既得権益などがあってなかなか導入や発展が出来ないことも、規制も既得権益も何もないこれらの国では容易に出来てしまい、先進国を抜き去ってしまうということが起こっているのである。

インフラが整備されていないからこそ太陽光発電が普及する。

金融インフラが脆弱だからスマホによるキャッシュレスが当たり前になる。

物流がないからECが最新デジタル技術で最適化されている。(紙の送り状で配達している国は日本くらいだそうだ)

これと同じことが、日本の地方にもできると思う。

地方を特区にして、インフラが整備されていないからこそできるリープフロッグ型のビジネスを沢山起こしていけるはずである。

そして、これらが積み重なることで、都会には出来ない、新たな地方の発展ストーリーが出来ていくのでは無いだろうか?

一気に、都会を抜き去る。都会では発展しているが故にそれらを真似することすら出来ない。成功した地方の魅力はどこも真似することができず、オリジナルなものになっていくはずである。

地方の魅力が増し、人や企業が集まり、税収が上がり、更なるリープフロッグが起こり、・・・

これこそ、再開発に頼らない住み続けられる街づくりなのでは無いかと思ったりしているところである。

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建築とは少し離れた部分での話になってしまったが、地方の可能性についてはこの様に考えている。


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