いしだすすむ
世の中の変化が激しい中、これからの建築業界はどこに向かえば良いのか、今だからこそ考えるべきこととは何なのか、多角的に考えて見たいと思います。
はじめまして。いしだすすむと申します。 プロフィール 生年月日:1970年12月生まれ。 1970年の出来事を調べてみると、大阪万博、70年安保闘争、よど号ハイジャック、ペレのブラジル優勝、ジミ・ヘンドリックス,ジャニス・ジョプリン死去、三島由紀夫自決、アポロ13号打ち上げなど歴史を感じさせられます。。。。 出身:静岡県沼津市出身。 大きな(当時はそう感じていませんでしたが)富士山、箱根、駿河湾、狩野川に囲まれ、そして いちご、みかん、干物、うなぎ、お茶をいつも食しな
2021年9月。 まだまだ先の見えない状況が続いている。 当初は、ワクチンが出来た時点から、かなり急激に世の中が回復?していき、「after コロナ」の世界になると考えられていたと思う。 けれども蓋を開けてみると、やはりそう簡単にはいっていない状況だった。 ワクチンが出来ても、それは富裕国にしか届けられずに、それ以外へはなかなか広がっていかない状況。(アフリカの摂取率はほぼゼロ) そうこうしているうちに、ウイルスも黙ってはいない。アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、ミ
ここではシェアリングエコノミーについて、コロナによる影響を考えてみる。 シェアリングエコノミーについては、例えばシェアリングエコノミー協会のホームページでは「インターネットを介して個人と個人・企業等の間でモノ・場所・技能などを売買・貸し借りする等の経済モデル」と書いてある。 参考:シェアリングエコノミー協会HP 従来はモノを「所有」すること、つまり販売者から消費者にという一方的なモノの流れがあり、いったん所有した後は自分以外にそれが活用されることもないという極めて流
モビリティと建築、この両者はこれまであまり接点がなかった。 けれどもここの関係性に変化が生じていている。 そしてコロナによってこの変化が顕著になっていているのでは無いかと感じている。 と言うことを、ここでは考えてみたい。 もともと、モビリティと建築は、ほとんど接点がない2つの領域/業界だった。 モビリティは自動車、電車やバスなどの交通手段であり、つまり移動に使われる手段となる「モノ」のことを指していた。だから住むための手段である家という「モノ」とも交わることはなかっ
今回はコラム的な位置付けとして、「クリエイティビティ」について考えてみたい。 建築業界をこの先魅力ある業界にしていくには、どうしたら良いかがここでの主題である。 まず 問題提起として、現在の建築業界が決して魅力的で将来明るい業界であると言えない状況がある。他のIT業界などに比べて。。。 私自身、この業界に身をおく一人として、その事をものすごく悲しく感じている。 3K職場、高齢化、職人不足など、そのどれもばネガティブなものばかりである。。。。 ここをどうにかしていこ
コロナは、都市計画にも大きな影響を与えつつある。 ここでは、そのことについて考えていく。 一番言いたいことは、これまでの都市や都市計画のあり方が大きく揺さぶられているのではないか ! という言う事である。 まずは、これまでの都市や都市計画がどうなっていたかであるが、 そもそも、都市(とし)とは、商業、流通などの発達の結果、限られた地域に人口が集中している領域である。(Wikipedia) 人が集まること=価値 であり、いかに人を集めるかがあらゆる領域での関心事で
コロナが医療・介護に及ぼす影響について考えてみたい。 現在は、病床の逼迫、医療従事者への負担増・リスク増、風評被害・・・など、直接的な影響は沢山ある。 これらが建築やその周辺へ与えている影響も当然ある。コロナ対応という機能が、病院というハード、業務というソフト両面で新たに必要になってきており、特にハードに関しては、建築としてこれらに対応しなければならない部分があるのだろう。コロナ患者専用の病床や、通常患者とは異なる外来動線、より厳しい換気や衛生対応ができる設備やシステムな
ここではコロナの話をしていきたいと思う。 コロナと建築、あるいは建築業界の関係についてである。 これに関しては、普通に考えると、衛生的な課題への対応ということになるのだろう。 けれども、それだけでは無いということをここでは示していきたいと考えている。 コロナ対応といえば、直接的には、感染予防や3密への対応などが必要になってくる。 建築で言えば、手洗いや消毒をする場所を設けたり、ドアノブやエレベータボタンなどをタッチレス化したり、換気回数を増やしたり、また人の導線を変
近年、想定外の災害が頻発している。 年々その傾向は強まっていることを考えると、この先もずっと、今の建築がそれらに耐えられ続けられるかは甚だ疑問である。想定される最大規模の災害にも耐えられる頑強な建築を作るというシステムがそろそろ限界に来ていると考えている。 どんな災害が起こるか分からないという時に、それでも最大規模を想定してそれに耐えられる様な建物にするとのはナンセンスである。 地震、風、積雪・・・・全てを今の2倍くらいに想定して、津波があっても、竜巻があっても、とにか
災害対応と建築。これは昨今、建築業界にいる人および、住宅・建築を買おうと考えている人たちの、一番大きな不安・関心事の一つである。 100年に1度来るか来ないかの災害が、毎年の様に発生して、ニュースでは家が流されたりしている。これが日本中至る所で起こっているという状況。 こんな時代に本当に家を買ってしまって、この先大丈夫なのかと不安になる。。。それは当たり前の感情だと思う。 家というものは、そもそも風雨などの外部環境から私たちの暮らしを守るものであった。洞窟も、竪穴式住居
現在の建築業界は、新築依存で、古くなったものは廃棄され、常に新しいものが造られていくシステム(スクラップ&ビルド)がベースとなり、それらに強みをもち、得意とするステークホルダーによって構成されている。 SDGsの視点から、ここを変えていく必要があるのだが、その兆しは一向に見えてこないという状況である。 どうしたら、このどうにもならない状況を変えていけるのだろうか? また、どうすれば変えていけるのだろうか? 本気で考えなければならない時期に来ている。 が このスクラ
続いての大きなイシューは、住み続けれられる街づくりができていないという事である。 現在は、都市部も地方も駅などの市街地中心部の再開発に頼って、都市をアップデートし続けなければならないという状況である。それによって中心部は便利になりおしゃれな街ができ、優秀な人や優良企業が誘致され、税収が上がり、財政が少し潤う、そしてまた次の再開発にお金が回り・・・ということが起こっている。 そこには建築業界も深く関わり、多大な恩恵を受けており、これによって延命(言い方が悪いが)できている会
建築領域のエネルギーに関するテクノロジーの役割としては、これまで省エネ(断熱、気密、エネルギーマネジメント(HEMSなど)、・・・)や、創エネ(太陽光発電、風力発電、蓄電池、・・・)という大きな方向性があった。 けれども、もっと他にもテクノロジーが関与できる領域があると私は思っている。 それは「3Dデザイン」である。 何を言っているかというと、3Dデザインが可能になれば、もっと環境、エネルギーシステムに配慮した建築が可能になるのではないかということである。 いやいや3
これまで見てきたように、エネルギー問題に関しては、これまでとは状況が大きく変わってきている。 エネルギー対策がすごく身近なものになってきている。 生活者がより自分ごととして捉える様になってきているし、株式市場なども環境銘柄への期待値が高くなってきている。 けれども、まだまだ建築業界にいる人たちには、まだまだ現実的なものに感じられていないという状況ではないかと思う。 新築重視の業界・システムは相変わらずで、スクラップ&ビルドが繰り返されている現状を見れば一目瞭然だろう。
ふと思うことだが、エネルギー対策しようとすると余計にコストがかかるから出来ないという話が良く出る。 これっておかしくない?と私は時々思う。 なぜか? エネルギーを減らそうとしているのに、余計なコストがかかるというのは、余計なエネルギーを使おうとしているのである。 エネルギーを減らしたい。 無駄を減らしたい。 環境負荷を減らしたい。 であれば、余計なコストをかけない方向に動かなければいけないはずである。 それなのに、現在の社会では、エネルギーを減らすために、まず
エネルギー問題に関して、2021年現在のメインストリームは、地球の温暖化を防止するためにやらなければならない問題という認識が一般的である。 にもかかわず、将来、例えば10年後の建築業界がエネルギーに対してどんな取り組みをしているのかなど、全く想像できない。こういう領域はすごく珍しいのではないだろうか。。。。 なぜか? いくつか理由がありそうだが羅列してみると ①政策による影響を受ける:太陽光発電を促進するための買取制度ができると一気に世の中の流れがそちらに傾くというこ