知的生産術は僕のような凡人のためのものだと感じるこの頃
知的生産術や知的生産ツールという言葉やテクニックがある。最近、それらが「凡人のためのものだな」ということを思ったので言語化してみる。
以前、なにかの記事で「スティーブ・ジョブズはタスク管理ツールなんか使ってなかった(だから、タスク管理ツールなんて本当は必要ない)」という言説を読んだことがある。もしかしたらジョブズではなかった気がするし、本当にそんな記事があったかも記憶が曖昧なのだが、ここはそういった記事があったということで話を進めよう。
その記事を読んだとき「いや、俺はスティーブ・ジョブズではないんだが?」という感想しかなかった。
確かに広義の天才はタスク管理ツールなんか使わないし、それ以外の知的生産のためのツールやテクニックも使わなくても圧倒的なパフォーマンスを出せるのかもしれない。
しかし、僕のような凡人、またはそれ以下の人間にとっては、何かしらのテクニックやツールを駆使しなければ、少しのパフォーマンスも発揮できないのだ。正直、駆使したところで天才のそれの足元にも及ばない気がする。
そういうことで、巷で流行っている知的生産術というのは、僕のような凡人たちに下駄を履かせ、何とか天才たちに近づくための道具なのだなあと思った。
確かに凡人ゆえにツールやテクニックに振り回され、成果を出すまでのプロセスの段階で右往左往してしまうこともある。それにツールを使うことが目的にすり替わってしまい、アウトプットをするという本来の目的を見失ってしまうことだってある。それでも、凡人である僕からすると、何のツールやテクニックを使わずにダラダラとしているよりはマシかなあと思うのだ。
「知的生産術は凡人のためのものである」
このことを胸に刻むことで、いつかツールやテクニックを使いこなして圧倒的なアウトプットを出せる日が来たとしても、自分は天才などではなく、あくまで道具をうまく使えるようになっただけだと謙虚にいられることができそうだ。自惚れこそが凡人の最大の敵である。自分のサイズ感を常に把握することが大事。自戒を込めて。
そんなわけで、知的生産術を極めたいと思っている天才ではないすべての人たち、一緒に頑張っていきましょう。