【スタートアップスタジオ紹介vol.4 デライト・ベンチャーズ】
スタートアップスタジオ紹介シリーズ第4弾となる今回は、ベンチャーキャピタル(VC)とスタートアップスタジオ(ベンチャー・ビルダー)の両輪で事業展開をしている企業、デライト・ベンチャーズについて紹介します!
デライト・ベンチャーズとは
デライト・ベンチャーズは、2019年9月に株式会社ディー・エヌ・エー(以下DeNA)を単独LP(Limited Pertner/有限責任組合員)として組成した独立系VCです。
シード・アーリーステージのスタートアップに投資する「ベンチャー投資事業」、社会人の起業を支援する「ベンチャー・ビルダー事業」の2つの事業を両輪で行っています。
「ベンチャー・ビルダー」事業においては、IPO等の大きな成長を目指すスタートアップを起業家と共に創造し、起業の支援と投資を行います。事業の立ち上げ方や事業の検証方法が分からない、いきなり会社辞めて起業するには給料・生活のリスクがある、一緒に事業をつくる創業メンバーがいない、など起業の上流工程に起こりがちなリスクや失敗要素をコントロールし、思いっきり挑戦できる環境と武器を提供しています。
ベンチャー・ビルダーの特徴
デライト・ベンチャーズのベンチャー・ビルダー事業は、これから起業する方に提供する価値として以下を挙げています。
既存勤務先に勤めながら業務外で企画・検証し、開発・運営フェーズではデライト・ベンチャーズに雇用されることで給与や生活のリスクを軽減する。
期限のある事業立ち上げプログラムで同フェーズの他の起業家候補と共に切磋琢磨できる環境を提供し、起業準備の推進力を維持させる。
課題発見のフレームワーク/事業アイデアネタのストックの提供で事業アイデアをの発見をし易くする。
事業立ち上げの専門家による事業案の評価と事業検証の支援で無駄な失敗を避けやすくする。
新規立ち上げ経験豊富なエンジニアによるMVP開発体制でクオリティの高い初期プロダクトをスピーディーにつくる。
スピンアウト時には株式のマジョリティ(創業者:DV社=82%:18%の割合)を取得し、事業成功した際にはスタートアップ同様のファイナンシャルリターンを得ることができる。
「企業内での新規事業立ち上げ」のような手厚い支援と「スタートアップ起業」で成功した際のファイナンシャルリターンの2つを両立させ、起業家の挑戦を支援しています。
事業立ち上げフロー
ゼロからスピンアウト(外部調達)まで各フェーズにおいてデライト・ベンチャーズのプロ集団が共に事業立ち上げを支援しています。
事例
デライト・ベンチャーズは、社会・市場において大きく顕在している課題を解決する事業を作り、投資対象としています。主な事例としては以下があります。
・immedio
コンバージョン直後の見込み顧客にウェブ上でアプローチする、商談獲得自動化サービス
・スマート修繕
マンションなど大規模修繕工事の一括見積、選定支援サービス
・PROJECT COMP
公正な評価の実現や、より自由なキャリア構築に繋げるため、ブラックボックス化されていた給与情報をオープンにするデータベースサービス
上記を含めて、2022年9月現在(運営期間3年)で累計14社が独立起業またはスピンアウトし調達を達成しています。
テキストインタビュー
今回は、実際にVenture Builderの責任者である坂東さんにインタビューを行いました!
ーー他のスタートアップスタジオと比較しての強みや、DeNAのグループ会社だからこそ出来ることはありますか?
まず、VC(純投資)とVB(スタートアップスタジオ)の両輪で事業展開しているのはユニークだと思います。ベンチャー・ビルダーはゼロから事業を立ち上げて VCが投資するフェーズまで育成していきますが、弊社はベンチャー・ビルダーでもありVCでもあるため、VCとして投資したくなる事業や創業者を理解した上で事業を立ち上げられるというのは強みではないでしょうか。
デライト・ベンチャーズの出資者であるDeNAは永久ベンチャーとして多くの新規事業を展開してきましたし、また多くの起業家人材を輩出してきました。新規事業の立ち上げ人材も多いですし、それを支えるエンジニア・デザイナーなどのものづくり人材による開発体制も整っています。DeNAの現役社員だけでなくOBOG含めて彼らとチームを組んで事業を立ち上げられるのは大きなメリットだと思います。
またマネージングパートナーである南場(智子)はご存知の通りDeNAを立ち上げメガベンチャーになるまで牽引してきました。その経験に基づくアドバイスや人材ネットワークは各起業家にとっても大きな支えになるでしょう。また日本のスタートアップ産業全体の発展のため国や経済界に対しても積極的に提言などを行っております。
ーーデライト・ベンチャーズが、いま特に求めているのはどういう起業家でしょうか?
IPOを目指して大きく事業を成長させなければならないので起業家の能力・経験・パーソナリティも投資判断の要素となります。
具体的には以下の3点に着目しています。
・ビジネス能力(思考力/推進力/巻き込み力/粘り/コミュ力/ハック 等)
・経験・成功実績(新規事業立ち上げリード/専門領域/ものづくり/マネジメント 等)
・パーソナリティ(大物感/インテグリティ/タフネス/パッション/チャレンジ 等)
また、以下のような経歴の方もフィットしやすいと考えています。
・ シリアルアントレプレナー
・ 大規模ベンチャーでの事業責任者
・ ベンチャー系若手・中堅の優秀な方
・ ベンチャー系開発責任者
本音を言えば、事業立ち上げの戦闘能力が高ければ高いほどいいですね。
そして大きな課題をクリアすることに熱量を持って挑める志の高い人を求めています。
ーー今後の方針や、新たに注力していきたい分野等があれば教えてください。
今後は起業のノウハウツールを用意する等、より多くの人へさらに広く、起業の背中を押す武器を提供することで、起業の裾野を広げたいと思っています。
一方で、起業家の資質や事業案を厳選してより集中的に支援を行う必要もあります。視野の拡大と優秀な起業家へのより強い支援、この二つの両立に注力していきます。
その結果として、小さな成功ではなく大きな成功(ユニコーン)を目指します。
また、ベンチャー・ビルダーの我々自身で提案する事業アイデアの精度も上げていきたいですね。ネタ提供に留まらず、「自分達でこの事業課題を解決するのだ」という大きな心意気で取り組みたいと思います。
海外のスタートアップスタジオは運営者自らが課題解決に貢献するスタイルも多くみられますが、日本ではプロダクトアイデアまで提案するケースはまだ少ないようです。
この部分をデライト・ベンチャーズが積極的に取り組むことで、起業家と共に今までにない新規事業を生みだせたらいいなと思います。
いかがでしたか?
「事業化して解決したい課題がある!」
「ベンチャーにいたけど、そろそろ自分も起業したい!」
などなど、少しでもデライトベンチャーズに興味を持っていただけた方は、
デライト・ベンチャーズのVenture Builderを活用してみてください!
またデライト・ベンチャーズは起業家同士の対談など、
情報発信も積極的に行っているのでこちらも合わせてご覧ください!