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学生時代の友達に何十年ぶりかで連絡したら。。

きっと皆さんも同じような機会に遭遇すると思います。すでに体験している方もいればおそらく共感してもらえるとと思います。

40代、50代になって、何十年も連絡をしていない友人に電話をかけるということは、この世代はとくに思いがけない不幸があったというケースがほとんどだと思います。
今この世代が学生だった頃は個人情報が云々なんていうことはなくて、住所、電話番号、はては父親の名前や職業まで名簿として共有されていました。
そのおかげで幸か不幸か、名簿さえあれば何かあったらとりあえず連絡先が見つかります。
もう10年以上前になりますが、親友が急死したので当時仲が良かった友人たちに連絡したのです。そのうちの1人はお母様らしき方が出られ、当時高校で同級生だったことを伝え、ご連絡した事情を説明し本人につないでもらうようお願いしたのですが、生憎不在とのことで、伝言を伝えてもらうようにお願いし、電話を切り返事を待っていました。
残念ながら返事はなく、結局そのままになってしまいました。何回も一緒に旅行した仲間なのに。。なんかモヤモヤしたそれはそれで終わりました。

このことはその後も心の片隅にずっと引っかかっていて、数年後たまたまこの友人の住まいの近くに引っ越してきたのであらためて手紙を書きました。前回の電話が不審に思われていたような気がしたので、あえて違う方法で連絡してみました。
しかしながら、結局返事はありませんでした。もしかしたら本人がすでに他界しているのでは?とも思いましたが、電話して問い詰めるのは気が咎めたのでこの件は未だもってそのままです。元気なら由緒あるお寺の住職をやっているはずで、そのお寺もまだあるので元気にやっていると思うことにしました。

一昨年、この件とは別の親友が急死しました。この時は特殊な事情があって警察からこの件で直接電話をもらいました。遺体引受人を探しているということだったので、ダメ元で彼の地元の共通の友人の実家に電話してみました。
お父様らしき方が出られたので、一から事情を説明したのですが、「うちにはやつから一切連絡はないので知らない」の一点張りでとりつく島もありませんでした。結局は僅かな手掛かりをもとにネット検索であたりをつけた勤務先に直接電話して本人と連絡が取れました。本人はお父様の対応についてしきりに謝っていましたが、今の時代はこれが当たり前かもしれません。

もしもご両親のどちらかでも面識があれば、話が違ったかもしれませんが、電話を使っての犯罪がこれだけ蔓延ってしまっては、特にご高齢の方々が疑心暗鬼になるのも当然です。いや、むしろそのくらいでないといけないのかもしれません。

なんでもインターネットでパパッとできる世の中で、ただ旧友の消息を伝えることすら簡単ではなくなってしまったことをとてももどかしく感じます。


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