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高砂淳二のハワイ 海、山、生物

高砂淳二さんは、ハワイと深く関わる自然写真家だ。彼がウェブサイトで公開している近年に撮影した21の作品を、彼が書いたコメントとともに紹介する。彼とハワイとの関わりについては、次の記事、高砂淳二『夜の虹の向こうへ』で紹介する。


ショアブレイク
海、砂、そして空。
ハワイを取り囲む美しい自然は、単純だけれど、
それだけに本質的な美しさをもっている。
撮影場所:カウアイ島


削られた山肌
風雨に削られてできた神々しい山肌。
ハワイの島々の中でも特に古いカウアイ島では、
このような独特な雰囲気をもった山が多く見られる。
撮影場所:カウアイ島


ハレアカラから見た銀河の淵
標高3000mを超えるハレアカラ山に登ると、
銀河の淵(天の川)がよく見え、
地球は銀河の一部なのだ、ということを実感する。
赤い色は月の出の色。
撮影場所:マウイ島


贅沢なビーチ
街から隔絶されたビーチは、
ひと気がなく足跡さえないほどまっさら。
観光客が抱くハワイの印象とは程遠いほど静かだ。
撮影場所:カウアイ島


ナパリコースト
ギザギザになった山肌の一部は
やがていくつもの尖った岩となり、
美しく複雑な崖を形成していく。
撮影場所:カウアイ島


海に入る溶岩
噴出した溶岩は、地表だけでなく
溶岩チューブという地中のトンネルを通り
海岸に到達する。
海に入ると、大量の水蒸気が上がる。
撮影場所:ハワイ島


たそがれのビーチ
引いては寄せる波。
昼間はローカルでにぎわうビーチも
夕方になると人影はまばら。
夕日が映し出すその美しい色に
静かに心が奪われていく。
撮影場所:マウイ島


悦びの植物
Hawai‘i の、
“Ha“は息や生命を意味し、
“wai”は水、
“i“は大いなるもの、スピリットを指す。
つまりHawai‘i とは、
命と水とスピリットの島々といった意味になる。
雨上がりには、
植物たちはどういうわけか
とても嬉しそうに見える。
撮影場所:ハワイ島


波打つ溶岩
ハワイの島々は、火山活動によって
海の中から生まれ出たものだ。
一番新しい島であるハワイ島は、今も火を噴き、
新島を創り、大地を変化させ続けている。
マウナロアの裾野に広がる溶岩地帯。
向こうに見えるのが、標高4205mのマウナケア山。
撮影場所:ハワイ島


ハワイアンモンクシール
絶滅危惧種に指定されている
ハワイ固有のアザラシ、ハワイアンモンクシール。
安心してビーチで昼寝ができるよう、
政府機関やボランティアが手厚く保護している。
撮影場所:カウアイ島


ヤシが群生した森
大きな谷の斜面に
ヤシが群生した森がある。
急坂で人が入れず、
鳥たちの楽園になっている。
撮影場所:ハワイ島


アカカ滝
落差が大きく、雄大なアカカ滝。
滝のしぶきに光が当たり、
一瞬、虹色に輝いた。
撮影場所:ハワイ島


ハワイアングリーンシータートル
ウミガメが水面に顔を上げて、
大きく息を吸ったところ。
彼らは水中では、常に息をこらえている。
まったく人を恐れず、つねに堂々と泳ぐ。
ハワイでは古来、守り神の一つとして大切にされてきた。
マウイ島のカアナパリビーチでは、
ウミガメが海水浴客を気にすることもなく、
のんびりと海藻を食べて過ごしている。
撮影場所:マウイ島


ハイビスカスとテントウムシ
黄色いハイビスカスの大輪の上を
優雅に散歩する(?)小さなテントウムシ。
撮影場所:マウイ島


キラウエア火山と天の川
2018年、夜のキラウエア火山の、
ドロドロと真っ赤な溶岩が流れているところまで行った。
カメラも体もすぐに熱くなる現場で、
一人で一晩中、
目の前で活発に生成を続ける地球、
そしてもう滅亡したかもしれない星々の太古の光を眺めた。
撮影場所:ハワイ島


イルカ
イルカの群れが、
ゆっくりとしたペースで潜ったり浮上したりしながら、
のんびり過ごしていた。
海の中では、キーキーと鳴くイルカの声がよく聞こえる。
彼らは音を頼りに仲間と交信。
また高周波の音波を周囲に発し、
その反響をみながら泳ぎ回っている。
撮影場所:マウイ島


雨と渓谷
北東からの貿易風が湿った空気をハワイに運び、
島の北東側や高い山々に雨を降らせる。
雨は、無数の滝となって流れ落ち、
気の遠くなる時間をかけて山肌を削り、
渓谷を刻み込む。
そして大地を潤し、
植物を育て、生き物たちを育んで、
海に還っていく。
撮影場所:カウアイ島


川と森
水は栄養分や微生物を運び、
地上にくまなく分配する。
そして自然界の目に見えない信号を受け取り、
大地や生物に伝達していく。
まるで地球の体液のような存在だ。
撮影場所:ハワイ島


ザトウクジラ
ダイビング中、近寄ってきた若いザトウクジラ。
興味津々といった目で、こちらを見ている。
北半球のザトウクジラは、
夏はアラスカ等のプランクトンが多い海で栄養をつけ、
冬はハワイ等の暖かい海へ移動し、
何も食べず、出産、子育て、交尾を行う。
撮影場所:ハワイ島


ヤモリ
ヤシの葉の上をのんびりと歩いていたヤモリ。
僕の視線に気づいたのか、
こちらを振り返った。
撮影場所:ハワイ島


地球の鼓動
潮の干満は、
月の引力と地球に働く遠心力で生まれる。
地球の鼓動にも見える波の満ち引きが、
溶岩の海岸を洗う。
溶岩は、波にもまれ、削られ、
やがて小さく黒い砂粒となって集まり、
ブラックサンドビーチを形成する。
撮影場所:カウアイ島

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