「修羅しゅしゅしゅ~虱六道雪花舞編」昔書いたもの
ツパンル三部作の一作目です。
いきなりツパンルと言われても何それ?ですが、東日流(つがる)外三郡史という偽書がありまして、まあ、竹内文書みたいなもんですね。東北に古代王国があって、独自の宗教観を持ってて、外国とも交流があって~的な。その中で、東日流の古代語発音がツパンルだったとのことです。
東日流古代王国には、八生輪廻という思想があって、命はめぐっているという思想です。
さて、主人公は虱六道(しらみりくどう)身の丈2メートル、胸板が厚く、胸は筋肉隆々であるが、腹は少し出ていて柔らかそうである。彼は冬眠する。自分の働くべき時代まで眠りつづける。虱の役目は東日流の神のハンター、ツパンル闘人法、ツパンル闘獣法、ツパンル闘魔法のツパンル三法を体得させられた男。
彼が冬眠から目覚めさせられた理由は、ある博物館に置かれていた頭蓋骨が盗まれ、それはどうやら、弓削道鏡のものではなかろうかと言われているもの。道鏡とは、大昔、称徳天皇をたらしこんで日本を我が物にしようとした人物で、まあ、すっげー小室圭ですね。ただこいつ、巨根伝説があったり、体がでかかった噂があったりと、どうも外人の可能性もある。で、当時の俺は、弓削の道鏡はユダでドラキュラだ。というめちゃくちゃなことを考えて、現代、通称鎌倉のご老人と呼ばれている男は道教の頭蓋骨を処女の生き血に漬ける、その犬歯が伸びてくる。その犬歯を自分の顎の骨に植え、人の血を吸い若返る。
虱は倒すべき相手が何かを察知し、動くが、鎌倉の手下の四門守護が立ちふさがる。西=ボクサーでガンマン、科学的トレーニングを受け続けている超人、東=中国拳法、暗器、インド武器など拳法的殺人術の達人、南=黒人でブードゥーの呪術、催眠術に長けている。北=ロシア系の大男、グリズリーを素手で倒せる怪力。
虱は、過去、道教を倒し、封印した十三湊(とさみなと)の宝を、異端の考古学者ガーリックチキンと一緒に探し始める。
その宝とは、和気清麻呂の剣。和気清麻呂が道教の力を封印するために作った「この世にあることまかりならぬ剣」。
虱は四門守護と、鎌倉の老人の身内の若林組の手のものと戦い、鎌倉を目指す。
警視庁も黙ってはいない。影の総監と呼ばれる男の部下、電話から衛星通信まであらゆる通信を傍受できる装備を積んで、常にエンジン回りは世界最速最高のものにチューンナップされた見た目中古のサニーに乗り、右手と左足がサイボーグの刑事、岸田甚も事件を追ううちに、虱と合流。
まあ、読んでの通り、岸田甚は、岸田森のイメージ。確か当時おなくなりになったんじゃなかったかな?
最終的に、道鏡になった鎌倉の老人と虱が対峙する。
夜の闇の中では無敵の鎌倉の老人に対して、虱は最終奥義、東日流を使い、自らの命を燃やして太陽になって、周りを昼にする。そこを和気清麻呂の剣を持った岸田が鎌倉の老人を封印する。
というような、まあ、夢枕獏っぽいドラゴンボール的なお話。