「修羅しゅしゅしゅ~雷神のお袋さんへ」昔書いたもの
東日流三部作の二作目です。これが一番ノリノリで書いたかな?
プロローグは、新宿の人ごみの中を誰にもぶつからず、誰にも認識されずに歩いている身長2メートル50はあろうかという大男。顔は人というより獣。
みたいなところから話ははじまる。
で、今回の話は、前回序盤であっさりやられた日本で最強の喧嘩極道、若林組の若頭、若林岳弥。実は若林は、若林組の組長の息子ということになっているが、実は鎌倉のご老人の落とし種。母親は台湾の符呪師、名前はない。常にお袋さんと呼ばれている。
お袋さんの命を受け、若林を魔人化するために条件を整える雷鳴の符呪師、不行地源九(いかづちげんちゅう)、プロローグに出てきた巨獣、楊賀(ヤン・ホー)不行地源九もまたお袋さんの息子。
今回の主人公は、はり師、弘明寺恋造(ぐみょうじれんぞう)、中国拳法と中国はりを修めた男で、仕事場の常連の不調が、なにかしらの呪術と関係ありと見て調べはじめ、不行地源九にぶち当たる。
また、北海道から、カムイであるゴンズがやってくる。カムイでゴンズとか意味わかんないだろうけど、ゴンズは名前。カムイは、北海道の大地の力の体現者であり、例えば熊もカムイであり、気象災害もカムイである。ものすごく強いヒトもまたカムイである。というような自分でも消化しきれてない設定の男で、丸々と太った男で、昔から因縁があった東日流のハンターが死んだと聞いて確認しに来た。
ゴンズVS楊賀は町一つ壊滅させるくらいの激しい戦いになる。
で、前作で和気清麻呂の宝剣が出てくるが、それが、道鏡にいまいち効かなかったというくだりがあって、その種明かしがされてなかったのだが、実はそれはもう一つの東日流宝剣、坂上田村麻呂の剣で、今は若林の身柄と一緒にお袋さんのところにある。
坂上田村麻呂といえば、東夷征伐で東夷相手に戦った人。北方のカムイであるゴンズの力を大きくそぐことができる。
若林は魔人化の符を直接背中に彫り、坂上田村麻呂の剣を使ってゴンズを倒す。
そのゴンズを助けたのが半分サイボーグ、最強の平刑事、岸田甚一、ゴンズは医者の手により傷は治すことができたが、気の流れが完全に寸断されている。それを治せるのは気功を極めた東洋医学の医師のみ。
ゴンズが倒れてから、北海道を中心に中規模の地震が頻発する。このままでは、日本の龍脈に亀裂が入り、未曽有の大災害が起こる可能性がある。
そこで弘明寺恋造に白羽の矢が立つ。しかし、弘明寺のもとへ刺客が次々と送り込まれる。永遠のライバル、裏整体師、汀三同(みぎわさんどう)も戦いに混ざってきて、なかなかゴンズのもとにたどり着けない。
ゴンズのもとにも刺客が送り込まれ、岸田が四苦八苦。
なんとか刺客を追い払い、ゴンズの治療を終え、日本の大災害は回避できた。が、若林が完全魔人化を完了する。
もはや魔人若林を止められないのか?
と、ここで、虱六道が冬眠から覚めて現れる。
虱対若林の最終決戦は苛烈を極め、夜が更けるごとに強くなる若林に、虱は東日流奥義、東日流三法(闘獣法、闘人法、闘魔法)の外にある、闘天法を使い、太陽になる。そして、若林とともに消滅する。
という、しっちゃかめっちゃかな話で、しかもこれ、二部が先にできて、一部が後から完結したというお話。
第三部に続くけど、第三部は未完。