【俳句】#43蟋蟀やしびれ始めし腕枕
新20週俳句入門の型にて詠みました。
くるみパンの句と同様、寝転がって読書しながら五音の名詞を探していました。
で、見つけました。
「お、うでまくらって五音やん。今やってるやん。」
季語は本の中にあったそのまま、蟋蟀にしてみました。
蟋蟀やと腕枕をつなぐ中七。どうしよう。
腕枕からイメージして、そのまま「腕枕をしている腕がしびれる」という中七にしてみました。
しびれてない腕からしびれている腕までのグラデーションの中で、どこを切り取るか。
しびれ始めるという瞬間にしてみました。
ピリピリっとくるあの感じの。
さらに、「しびれ始める」「しびれ始めた」「しびれ始めし」のどれにしよう。
蟋蟀の感じに合わせて、文語?にしてみました。
で、できたのがタイトルに有る通りです。
できあがってみたら、面白いことが起こりました。
それに見合う思い出が浮かんできたんです。
偶然に組み合わせ、偶然に十七音になった句から、ぴったりの記憶が。
実家の畳の上で、ごろごろしながら、飼っていた蟋蟀の音を背中で聞いている…という父の後ろ姿が脳内に立ち上がってきました。
我ながらファザコンなんでしょうか笑
何句も父のことを詠んでいますね。
それほど消化しきれていない感情があるんでしょうか。
なら、消化できる方法に出会えて良しとしましょうか笑。
総じて、今回も気づきの多い実作となりました。
非常に楽しいプロセスでございました。
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