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Irvineにて、第1幕完了

米国カリフォルニアにて開催された世界マスターアルティメット世界選手権大会へ、ゲームアドバイザー(GA)としてお手伝いに行ってきました。
昨年9月のアジア・オセアニア大会以降、1年2ヶ月ぶりの国際大会GAです。

国際大会は、選手ではなくGAの私にとってもエキサイティングです。
時差もあり、食事も違い、スケジュールやスタッフの動きも異なり、共に活動するGAたちは半分以上が初対面で、なんたって英語だし、不便と不慣れの連続。
それでも毎年1回以上は行かなきゃと思うのは、GAとしての自己研鑽であり、日本の仲間たちに持ち帰れるものを集める宝探しだから。

携行食たち。この井村屋の羊羹は手が汚れなくて超おすすめ。
朝ごはんは毎日お茶漬けにしてた。大正解だった。
みんな毎晩ハンバーガーやら肉やらで、野菜を食べるのに苦労した。
大会後半は朝から夜まで会場にいる。スタッフの食事はケータリング。

こうして写真で振り返ると少し記憶は戻るし、食べ物は味覚も刺激されたり、一緒にチームで食べてあれ話して楽しかったなとかも思い出して、じんわりよかったな〜みたいな感じはしてきます。

国際大会でGAってどんなふうに過ごしてるのかを(主に国内にいるGAやその関係者に)知って興味を持ってもらいたくて、毎日Instagramで日報を上げてました。
後半数日はベッドで8割寝ながら書いてたりもしたけど、書くと決めてたのでやりきったのよね。Instagramつながってる人はご笑覧ください。だんだん疲れていくのがよく伝わってくると思いますw

昨年は帰国してしばらく、地に足のついていないフワフワした感覚をおぼえていました。インパクトが強すぎて、何度も自分の中でリフレインされて、私の中でずっと大会がなかなか終わらなかった。
今年は打って変わって、帰国からまだ1週間も経ってないのに、もうだいぶ昔のことのようです。線香の煙がゆらゆら立ち上ってスッと消えていくような儚さ。


今大会のGAは9人チームでした。
中には、地元プロチームのホームグラウンド専属のヘッドレフェリーを務める45年選手(!)もいました。彼は休憩時間にもルールブックを読み続けたり、仲間の経験から学ぼうとしたり、細かな所作の美しさ・わかりやすさに気を配り続けたり、とにかく熱心。究める姿勢がネバーエンディング。
GAの専門性を高め続ける、というその在り方は私も見習いたいと心から思いました。すごくかっこよかった。

最終日、すべて終わってほっとしてるGAチーム

一方で、未経験への戸惑い、挑む場への怖さは今回まったく感じませんでした。
今回は初めて決勝戦も任されたけど動じておらず、浮き足立っている仲間たちの雰囲気を尻目に私は終始落ち着いていたように思います。こういうの私やってきてるしな。という気持ちでした。

配信試合で猫背なのイけてない。サングラスほんとは取らなきゃダメ。

改めて今ここで感じるのは、GAとして国際大会で働くことは、もう自分にとってはチャレンジではなくなったのだということ。
ヒーローズジャーニーが一周回り、あの不慣れな場で私は「日常」にいたんだな。
第1幕、終了! です。


第2幕は、なにが始まるのか。

今ここでいくつかやってみたいと思ってることがあるから、備忘録的に残しておきたいと思います。1年後くらいに振り返ったら、どうなってるかなー。

◾️国際大会に行けるGAを育成する
国際大会に召喚されるには、世界フライングディスク連盟(WFDF)が認めるトレーナーから講習を受けて認定される必要があります。
現在はこのトレーナーを海外から日本に招かないと講習が受けられません。ちょっと不便です。
なので、まず私自身がWFDF認定トレーナーになる!
そして、日本国内のGA向け講習を刷新して最新の国際レベルで提供開始する!
その先には、日本のGAたちが国際大会で活躍する将来が見えてきます。
私がかつて経験してきたような、ヒリヒリするエキサイティングな思いをみんなにしてほしい!
そして、国際大会に日本のGAが標準的にいることは、日本代表チームにとっても、他国代表チームにとっても、大きなメリットになるはず。

◾️国内GAチームの活躍の場を広げる、そして仲間が「戻れる場所」にする
GAチームは、技術研鑽やチームワークの良さでこれまで絶え間なく成長してきました。大きな試合のライブ配信はもちろん、配信されないけど厳しい試合でも、GAがいるからなお選手たちが本来の力を発揮してより高い競技レベルで戦えるような場面とあったと思います。さらに信頼されるように、いてよかったと思われるようにと、これからも腕を磨き邁進していくことでしょう。
(余談ですが、世界大会のGAたちは “Just don’t make the game worse.” が合言葉でした。いらんことして試合の邪魔をしないのが大事で、良いことしてやろうとか思わなくていい、という意味😂)

一方で、一度は公認GA資格を取得したものの、様々な理由からGAチームの活動や発展ペースにキャッチアップしきれない仲間もいます。
私は、どこかでそのことが引っかかっているんだよなあ。。。

私たちがお届けできること、私たちがやりたいこと、私たちだからできることをもっと広げていきたい!
全日本クラスの競技性の高い大会でGAすることだけが、私たちの役割や貢献方法ではないはず。
そして、そこで自分はやれるぞ!という仲間がいたら、私はときどき戻ってきてほしいんだな。これは私という個人の願い。

◾️私がいなくても立ち行くGAチームにする
GAは各自どの大会で働きたいか希望を出し、私がそれに沿って参加大会を割り振りしています。実はアクティブなGAは10人程度しかいなくて、その半分くらいは現役選手でもあるため、大会へのGA割り振りは難航しがちです。
何とか各大会への割り振りを成立させるため、自分自身もたくさん大会に行ってます。世界大会の直前の週末も福島に行きましたが、行かずに済むなら休養したかったなあというのも本音です。
今のところ使命感ドリブンでブンブンいわしてますが、これは組織マネジメントとして見ると若干不健全です。
ここら辺で会社でマネジメントしてる私の分人が立ち上がってきて、「自分がいなくても回る、健全な組織にしないとね」というゴモットモなアドバイスをしてくれます。ありがとう、部長のワタシ。
自分のリーダーシップは大体わかっててよい意味で飽きてきてることもあり、今の仲間たちの中からか、はたまたまだ出逢っていない未来の仲間なのかはわからないけど、新しいリーダーシップが立ち上がって導かれていく未来が見たいなあと思っています。
自分がいなくても回る、ということは、真に私自身を自由にしてくれるところもあります。使命感を抜きにしても、私が内側から突き動かされてこの活動を続けていたら、それは本当に軽やかでオーセンティックな姿です。自分としてもそのようになりたいなーと思います。

以上の3つが、私が第2幕として夢に見てることです。
この夢を語ると、かつての私が第1幕のど真ん中で生々しくありありと感じていたコーフンや熱量が、また形を変えて自分の中に戻ってくるのを感じます。
きたね、新しいビジョン!私の根源的な願いにつながって、思わず勝手にやっちゃうやつが駆動します。ギュインギュイーン!


きっと今回の世界大会に私が行った意味は、もう自分の第1幕は終わっていることを知り、しっかり完了させること。
そして、すでに始まっている第2幕に気づき、ヨッシャ!と新しい未完了に向き合い始めること、だったのでしょう。

線香の煙は、儚く消えようとしています。
煙は消えても、目に見えないほのかな香りは微かに残る。
そして、香りが消えても、ゆっくり静かに燃えるお香を私が見つめていた記憶は残り続けます。

さっ、第2幕もテンションしっかりかけて、飛んでいくぞ。

yeah boyz band! ;D