
Wio BG770Aの研究4:仕様書から読み解くコーディング周りの特徴
Wio BG770Aの研究シリーズでは、Seeed社のLTE-M対応IoT開発ボードWio BG770Aについて深堀りしてきます。4回目の本記事では、Wio BG770Aの仕様書から、コーディング周りの特徴を読み解きます。
■ サンプルコードが充実している
全17個のサンプルコードが公開されています。基本的なコード、Grove接続センサーのコード(デジタル、アナログ、I2C、シリアル)、セルラー通信コード、SORACOMへの送信コードなど充実しています。
https://github.com/SeeedJP/wio_cellular/tree/main/examples

出典:https://github.com/SeeedJP/wio_cellular/tree/main/examples
■ サンプルコードの解説も充実している
また、各サンプルコードの解説が充実しているのも、嬉しいポイントです。例えば、下記はLチカコード(blink.ino)の解説です。

わかりやすいですね。
■ SORACOMにデータを送信するサンプルコードも充実している
◎ まずはSORACOMにデータを送る
5分周期に、稼働時間をSORACOM Unified Endpointへ送信するサンプルコードが、soracom-uptime.inoとして公開されています。https://github.com/SeeedJP/wio_cellular/blob/main/examples/soracom/soracom-uptime/soracom-uptime.ino
これを書き込むだけで、SORACOMにデータを送ることができます。
また、このサンプルコードに対する解説も丁寧に書かれています。

解説を見るだけで概要を掴めますし、不明点も、ネット検索や生成AIの助けを借りれば、なんとかなりそうな感覚です。
書いていて気づきましたが、解説にはWioCellular.getPdpContext()のことが記載されていますが、サンプルコードにはWioCellular.getPdpContext()のコードが記載されていないように見えます。
◎ PSM機能で待機時電力を下げる
5分周期に、稼働時間をSORACOM Unified Endpointへ送信し、 送信しない間はPSM機能で電力消費を抑止するサンプルコードが、soracom-uptime-lp.inoとして公開されています。https://github.com/SeeedJP/wio_cellular/blob/main/examples/soracom/soracom-uptime-lp/soracom-uptime-lp.ino
そして、下記がこの解説の抜粋です。

この解説の中で、セマフォという概念が出てくるのですが、これがまだ良くわかっていません。xQueue〜のコードが見慣れないと思って調べたら、FreeRTOSも用いられているようです。これはムズカシイ。実際にモノを動かしながら、理解を深めたいと思います。
■ まとめ
本記事では、Wio BG770Aの仕様書から、コーディング周りの特徴を紐解きました。以下のようなポイントが挙げられます。
サンプルコードが充実している!
サンプルコードの解説が充実している!
即SORACOMに送信することができる!
次の記事では、第1回〜第4回の記事を中心に、「SORACOM-UG四国・JAWS-UG香川勉強会 in 観音寺」でLTしてきましたので、このことについてまとめるつもりです。
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■ 参考
・Wio 770Aの研究シリーズの各記事を、マガジンにまとめています。