すさみ@高知の技術屋

高知の技術屋。イマドキな技術を柔軟に取り入れ、高知や身の回りの課題を解きたい。IoT、…

すさみ@高知の技術屋

高知の技術屋。イマドキな技術を柔軟に取り入れ、高知や身の回りの課題を解きたい。IoT、AI、機械、電気、ソフト、クラウド、データ、GIS、排熱利用、空調、農、自給技術・・・研究成果を書いていきます。好きな都道府県は高知。好きな国はインド。

マガジン

  • 自作IoTシステムの構築〜基礎編〜

    『自作IoTデバイスの構築〜基礎編〜』では、IoTデバイスを自作する上で必要となる各要素に関し、どのような選択肢があり、どのように選べばいいのかを、私自身の経験をもとに整理しています。

最近の記事

SQS + Lambda という⾮同期処理を実装してみた

IoTシステム構築において、クラウドサービス側から見て外部のサービスを利用する場合は、可用性を高めるため、1つのLambda関数で実装するのではなく、Lambda→SQS→Lambdaという構成が良い、という情報を得ました。 SQS + Lambdaについて調べていると、同期処理(密結合)、非同期処理(疎結合)という概念が重要であることがわかってきました。本記事では、 これらの点も踏まえ、気づきをまとめます。 1. 同期処理(密結合)と非同期処理(疎結合)まず、同期処理と

    • 四国クラウドお遍路 2024 in 高知 参加レポート

      2024年9月7日に、四国4県順番に開催されているJAWS-UGイベントが高知県で開催され、初参加してきました。今回は、SORACOM UGとの共催でありIoT関連の話題も多く、得られた情報や気づきをまとめます。 1. そもそも、四国クラウドお遍路って何?四国には、JAWS-UG高知、JAWS-UG愛媛、JAWS-UG香川、JAWS-UG徳島の4つのJAWS-UGがあり、4つのメンバーが集まって運営されているようです。 2. IT界隈のコミュニティ文化ってイイ私は、機械系

      • M5Stack+SIM7080GでSORACOM NTPサーバーから時刻を取得する方法

        M5Stack系マイコンにCAT-M Unit(SIM7080G搭載)を接続し、SORACOMのNTPサーバーから時刻を取得する方法をまとめます。 1. 背景と目的IoTデバイス開発において、正確な時刻を扱いたい場合、NTP(Network Time Protocol)サーバーから時刻を取得すると便利です。 今回、M5stackとCAT-M Unit(SIM7080G搭載)の構成で、NTPから時刻を取得したいと思ったのですが、該当する記事が案外少なく、少々苦労したのでこの

        • 土地勘の無い分野の知識を一気に習得する上で、生成AIが役に立つという話

          先日、あるベテランエンジニアの方から、未経験ソフトウェアエンジニアが生成AIに根掘り葉掘り聞きながら仕事を進めることで、数ヶ月でWebサイト構築までできるようになった、という話を聞きました。 その未経験ソフトウェアエンジニアの方は、生成AIへの質問方法に特徴があるようで、 生成AIにやり方を一つ一つ聞く 例え話で説明してもらう 褒め殺し 生成AIからの提案に対し、自分の解釈が正しいかを聞く 本での知識習得は一切せず、生成AI+Youtubeで知識習得する など、

        SQS + Lambda という⾮同期処理を実装してみた

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        • 自作IoTシステムの構築〜基礎編〜
          8本

        記事

          M5Stackで発生したGuru Meditation Errorの原因と対策

          M5Stack系マイコンで、Guru Meditation Error: Core 1 panic'ed (LoadProhibited). Exception was unhandled.と表示された後、マイコンがリセットされる問題が発生しました。原因分析結果を整理します。 1. Guru Meditation Errorが発生M5Stack系マイコン(今回はFire)でコンパイル後、プログラムが実行されるのですが、シリアルモニタに下記エラーが表示され、マイコンがリセッ

          M5Stackで発生したGuru Meditation Errorの原因と対策

          IoT設備異常通知システムの改善点(AWS周り)

          現状、IoTデバイスを用いた設備異常通知/設備復帰通知の仕組みを構築していますが、実運用上、改善したい点がいくつか出てきました。本記事では、改善点を洗い出します(解決策は今後の記事で)。 1. 現状のIoTシステムまず、現状の設備異常通知/設備復帰通知システムを整理します。 現状、各設備にIoTデバイスを取り付け、IoTデバイスで取得した設備状態(0:正常、1:異常)を、SORACOM通信回線を用い、SORACOMのクラウドに飛ばしています。 この事例では、複数の設備が

          IoT設備異常通知システムの改善点(AWS周り)

          SORACOM Fluxで、Harvest Files更新時に通知される仕組みを構築する

          SORACOM Fluxを用い、SORACOM Harvest Filesにデータがアップロードされた際、メール通知される仕組みを構築します。 1. 背景と目的2024年7月17日のSORACOM Discoveryで、ローコード でIoT アプリケーションを構築することができる「SORACOM Flux」が発表されました。この日に発表されたサービスの中で、私が最も興味を持ったサービスが、このSORACOM Fluxでした。 ちょうど、SORACOM Harvest Fi

          SORACOM Fluxで、Harvest Files更新時に通知される仕組みを構築する

          M5Stack系マイコンの多機種対応コーディングのコツ

          複数機種のM5Sack系マイコンに対応するコードを書くコツをまとめます。 1. 背景と目的M5Stack系マイコンは商品ラインナップが広く、次から次への新しい商品が販売されています。そのため、例えば、M5Atomを前提にコーディングを開始したとしても、途中でM5AtomS3に変更したいなど、マイコン変更したい場合や、複数種類のマイコンで同様の動きをさせたい場合などが出てきます。 マイコンボード毎にコードを分けるのは手間です。一つのコードで複数のマイコンボードに対応するコー

          M5Stack系マイコンの多機種対応コーディングのコツ

          SORACOM Discovery 2024 参加レポート

          2024年7月17日に、国内最大級のIoTカンファレンスSORACOM Discovery 2024に現地参加してきました。得られた情報や気づきをまとめます。 1. 背景と目的モノづくりのアイデアを得るべく、2024年7月17日に、東京ミッドタウン六本木で開催されたSORACOM Discovery 2024に参加しました。高知から東京へ。現物を見たり、開発者と話をさせて頂くことで得られた気づきを、自分なりに言語化します。 2. Seeed社のIoT開発ボード Wio B

          SORACOM Discovery 2024 参加レポート

          Wio Extension – RTC Shield for Arduinoの開発2〜基板到着編〜

          電源制御モジュールであるWio Extension – RTCを、Arduino基板の上部に重ねるための基板を開発しています。前回は、開発に至った背景、EasyEDAでの基板設計、JLCPCBでの基板発注をまとめました。今回は、到着した基板をご紹介します。 1. 背景と目的前回記事でまとめています。 2. JLC PCBで作った基板EasyEDAという基板設計ソフトで設計し、JLC PCBという基板製造メーカーに発注しました。1週間ちょっと待つと、下記の部品が届きました。

          Wio Extension – RTC Shield for Arduinoの開発2〜基板到着編〜

          ボタンを押すと音声が再生される機器の開発1 構想とMVP編

          「ためしてガッテン」のガッテンボタン(?)のように、ボタンを押すと特定の音声が流れる機器製作の依頼を受け、リーンスタートアップの手法に基づき、まずはMVP(Minimum Viable Product、実証ミニプロダクト)を作ってみました。MVPから得られた学びを言語化します。なお、MVPについては前回の記事で触れています。 1. 構成図とMVP写真・ボタンを選定し、イメージと合うか確認 ・スピーカーで音声を再生できることを確認 ・筐体のサイズ感の確認 などを目的に、MVP

          ボタンを押すと音声が再生される機器の開発1 構想とMVP編

          リーンスタートアップな商品開発方法とは?

          先日、リーンスタートアップ手法用いてソフトウェア設計されている方の話を聴く機会がありました。リーンスタートアップの考え方は、ソフトウェア設計だけでなく、IoT開発にも活かせる内容だと感じました。私なりの、感想、発見、気づきをまとめます。 1. リーンスタートアップとは?リーンスタートアップとは、下記を本で提唱されている考え方です。 赤羽雄二さん著の『決定版 7日で作る事業計画』では、リーンスタートアップが下記の通り定義されています。 次の章から、心に残った話をいくつか整

          リーンスタートアップな商品開発方法とは?

          Arduinoで自分自身の電源電圧を計測する方法

          Arduinoマイコンで開発するIoTデバイスにおいて、自分自身の電源電圧を計測する方法をまとめます。基準電圧に注意する必要があります。 1. なぜ電源電圧を計測するのか?自作IoTデバイスにおいて、IoTデバイスへの給電方法が商用電源であれば、電源電圧の計測は不要かもしれませんが、電池やバッテリー等であれば、電源電圧を把握は極めて重要です。IoTデバイスに接続された各種センサーで取得したデータと同時に、自分自身の電源電圧をクラウドに送ることで電源電圧の監視が可能となり、死

          Arduinoで自分自身の電源電圧を計測する方法

          Wio Extension – RTC Shield for Arduinoの開発1〜基板設計編〜

          電源制御モジュールであるWio Extension – RTCを、Arduino基板の上部に重ねるための基板を開発すべく、開発に至った背景、EasyEDAでの基板設計、JLCPCBでの基板発注をまとめます。 1. 背景と目的電池駆動型の自作IoTシステムの開発において、長期駆動のためには電源制御モジュールの採用が有効な手段の一つです。この記事執筆時点で、私が使用している電源モジュールはSeeed社のWio Extension – RTCです。詳しくは下記記事をご参照ください

          Wio Extension – RTC Shield for Arduinoの開発1〜基板設計編〜

          M5Stamp TimerPower(電源制御モジュール)で待機電流を100μAオーダーにする方法

          (24/6/10修正) タイトルをμAオーダーから100μAオーダーに変更。関連部修正。 M5Stamp TimerPower(電源制御モジュール)を使用し、待機電流を100μAオーダーに下げる方法をまとめます。また、Wio Extension – RTC(電源制御モジュール)との比較についてもまとめます。 1. 背景と目的電池駆動型IoTデバイスを自作する上、待機電流をいかに下げるかは、非常に重要な課題です。次の章で詳細を述べますが、待機電流を下げるため電源制御モジュー

          M5Stamp TimerPower(電源制御モジュール)で待機電流を100μAオーダーにする方法

          M5Atom Echoでテキストを喋らせる方法

          テキストから音声ファイルを作成し、マイコンに埋め込める形に変換し、M5Atom Echoでテキストを喋らせる方法をまとめます。 1. 背景と目的ボタンを押すと特定のテキストを喋るデバイスの製作依頼を受け、その製作過程をまとめます。 2. M5Atom Echoでテキストを喋らせるプロトタイピング段階では、ボタンとスピーカーがついたデバイスである、M5 Atom Echoを使用することにしました。 3. gttsライブラリで機械音声を作成gttsは、Google Text

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