自作IoTシステムの構築 基礎編1:IoTシステムの全体構成を知る
『自作IoTシステムの構築 基礎編』では、私自身の経験をもとに、IoTデバイスを自作するために必要な知識の全体像と、各要素の選択肢や選び方を整理して解説しています。
前回の記事では、IoTシステムを自作することの有用性について整理しました。
本記事では、自作IoTシステムの構築にあたり、まずはIoTシステムの全体構成を整理したいと思います。
■ IoTシステムの全体構成を知る
まずは、以下のIoTシステム全体構成図をご覧ください。
IoTシステムの3要素は、「デバイス」「ネットワーク」「クラウド」と言われています。デバイス側では、センサーで取得したデータを、マイコンボードで処理し、通信モジュールを介しクラウドに送信します。クラウドに蓄積されたデータを、可視化したり、データ処理することで、現場に対して何らかのアクションをとることができます。
IoTシステムを自作するためには、それぞれの要素を、現場環境と解きたい問題に応じ、一つ一つ選択してく必要があります。
■ 「デバイス」「ネットワーク」「クラウド」をざっくりと
「デバイス」を構成する主な要素は、電源、マイコンボード、通信モジュール、センサー、ケース等です。特に電源は、現場にAC100Vがあるかないかで、選択できるマイコンボードが限られるので、大切な要素の一つです。また、マイコンボードにはプログラムを書き込む必要があり、プログラムの設計も必要です。
「ネットワーク」は、スマートフォン等で使用される4G/5G回線の他、IoT向けネットワーク(LPWA)が普及しつつあり、選択肢が増えています。現場環境に適したネットワークを選択する必要があります。
「クラウド」は、IoTプラットフォームであるSORACOMのサービス、Amazon/Microsoft/Googleなどのメガクラウドサービスなどの選択肢があります。これも、解きたい問題に応じ、選択する必要があります。
■ 今後のnoteについて
次のnoteから、各要素ごとに、選択のポイントを整理していきます。
まずは「電源」をどう選ぶか?についてまとめます。
■参考
・自作IoTシステムの構築 基礎編の各記事を、マガジンにまとめています。