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M5Stack Japan Tour 2024 Spring Osaka 参加レポート

M5stack Japan Tour 2024 Spring Osakaに参加して得られた気づきをまとめます。

背景と目的

2024/04/28(日)はMaker Faire Kyoto 2024に参加しましたが、2024/04/29(月)は大阪で開催されたM5stack Japan Tour 2024 Spring Osakaというモノづくりイベントに参加しました。現物を見たり、開発者と話しをさせて頂く中で、多くの気付きを得ることができました。主な気づきをまとめます。

詳細

1. 会場であるPanasonic XC Kadomaについて

Panasonic XC Kadomaが会場でした。Panasonicの自社オフィスビルですが、1~2階共用スペースとして開放されており、イベント等にも用いられるようです。開放的で、非常にいい感じの空間でした。

エントランスをくぐると開放的な空間が現れます。
この空間でプレゼン等がなされました。
展示ブースの一部。賑わっていました。

2. 基板材料を筐体部品に

ここからは、実際にモノを見たり話しを聞いた中で得られた気づきを一つ一つまとめていきます。
まずは、基盤材料を筐体部品に使用した事例です。基板を守るための筐体ですが、一般的には樹脂ケース等を買ったり、3Dプリンタで作ることが多いと思います。
ミイシステム㈱稲玉さんのブースで、回路無しの基板材料を筐体にした製品が、展示されていました。このようなアイデアがあるのですね。
基板材料を筐体にすることで、フラットなデザインとなりますし、文字を入れることもできますし、樹脂部品で作るより安く作ることができるのではないかと思います。

表面の黒色の板状の部品は、回路無しの基板。
背面の黒色部品も回路無しの基板。2枚の回路無しの基板の間に、回路有り基板が挟み込まれています。

3. M5Stackを基板に直付けすることで一体感のあるデザインに

基板上に配置したピンヘッダに、M5Stackを直接接続できる基板設計とすることで、一体感のあるデザインにできることを学びました。なるほどー。

M5Stackが、基板上に固定されたピンヘッダで接続されている。
適切なピンヘッダを用い、低頭ボルトでしっかりと固定する。

4. 精密位置決め制御の手法

これもミイシステム㈱のブースです。ミニ四駆を壁の前で正確に止める事例が紹介されていました。3重のループで制御しているとおっしゃっておられたかと思うので、後でネットで調べたところ、精密位置決め方法として、位置制御、速度制御、電流制御の3重のループで制御する方法があるようです。ミイシステム㈱稲玉さんの技術力の高さに脱帽です。

精密位置決め制御を可能としたミニ四駆。

5. M5Stack社が開発中のドローン「StampFly」

M5Stack社が開発中の免許不要の100g未満のドローンの展示がありました。ドローン本体はM5StampS3で制御され、プロポ(送信機)はM5AtomS3で制御されており、これらはESP-NOWで通信されていました。開発者のこうへいさんは大学で制御工学等を教えておられ、制御工学の題材としてもこのドローンを用いられているようです。プログラマブルドローンというのも面白いですね。「StampFlyで学ぶマルチコプタ制御」として資料がまとめられています。

M5Stack社のドローン!
ドローン本体とプロポとバッテリー。めちゃくちゃ小さいですね。100g未満のため
免許不要です。

6. 誰かのためのモノづくり

おぎモトキさんのLTは、障害を持った人のため、大切なひとのためのモノづくり事例でした。LTの中で発言されていた「誰かのためのモノづくり」という言葉が刺さりました。自分の技術を誰かのために。

大切なヒトのためのモノづくり。

7. アナログとデジタルのいい塩梅

「BLE MIIDIなオルゴール」という作品が展示されていました。オルゴールの取手を回すと、ロータリーエンコーダが回転を検知し、ロータリーエンコーダに応じた速度でMIIDIをiPhoneにBLEで飛ばし、スピーカーで再生する仕組みだと思われます。オルゴールxデジタルという組み合わせが面白いと感じました。

イマドキな(?)オルゴール。M5Stack下部に回転用の取手が付いており、回すスピードによって音が出る。

また、これはバスの停止用押しボタンをハックした事例です。押しボタンを押すと、右側のオレンジのマイコン(M5Stick)が反応します。押しボタンの中にM5Atomが仕込まれており、ESP-NOWという通信規格でM5Stick側が反応するという仕組みです。既存のアナログなボタンをデジタル化するというアイデアが面白いと感じました。

レトロな押しボタンがスマート化。

8. M5UnifiedでM5系マイコンの仕様差を吸収

スイッチサイエンスらびやんさんからは、M5Unifiedというライブラリの紹介がありました。M5Unifiedを用いると、M5シリーズの異なるマイコンでも、同じプログラムで動かすことができるようです。様々な種類のM5系マイコンが発売されており、マイコン種ごとにプログラムをチューニングすることが面倒になっていたところだったので、M5Unifiedに興味ありです。ハンズオン資料が公開されているとのことだったので調べてみると、おそらく下記ですね。ハンズオン資料に従って試してみたいと思います。

9. UIFlow2.0でノンコードプログラミングを可能に

M5Stack社のLiuBoさんからは、M5系マイコンにおいて、ノンコードでのプログラムを可能とするUIFlow2.0の紹介がありました。普段UIFlowを使わないのですが、1.0から2.0への変化で、使いやすくなったようです。試して見よう思いました。

UIFlow2.0の開発者LiuBoさんのプレゼン。

まとめと今後の課題

M5Stack Japan Tour 2024 Spring Osakaに参加して得られた気づきまとめました。色々と面白い技術があり、大変に刺激となりました。4/28(日)にMaker Faire Kyoto 2024、4/29(月)にM5Stack Japan Tour 2024に参加し、高知に戻ってきました。

さぁ、得られた気づきをさらに深堀りするとともに、今行っているプロジェクトに反映させていきます。

ここまでお読み頂きありがとうございました。参考になりそうな事例があれば、深堀り頂ければと思います。

参考

M5Stack Japan Tour 2024 Spring Osakaの前日には、Maker Faire Kyoto 2024に参加しました。参加レポートを下記にまとめていますので、よろしければご参考ください。

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