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【3期生募集中!】学級委員長2人が語る、「Sustainability College」のこれまでとこれから

サステナビリティを継続的に学ぶオンラインスクール「Sustainability College」は、2020年10月に開講し、現在では65人の受講生がともに学び合っています。

そんな「Sustainability College」は、今回3回目の追加募集をスタート! 募集にあたって、これまでの「Sustainability College」を通じた手応えや、参加する意義、これからの展望を、学級委員長である田中美咲と植原正太郎が話しました。聞き手は、greenz.jpでもキックオフ記事を書いた生き方編集者・山中康司です。

▽3期生募集の詳細はこちら!

(記事内の写真は2020年8月に撮影したものです)


「学びのスパイラル」が生まれてきた

-まず、2020年10月に開講した「Sustainability College」ですが、どんな方が参加しているんですか?

正太郎:本当に多様なバックグラウンドの方が集まってますね。今65名の受講生がいるんですが、そのなかには大企業でSDGsに関わる担当者もいれば、スタートアップ、中央省庁の職員、地域おこし協力隊、NPOのスタッフ、区議会議員、大学生、マスコミの方など、ほんとうにいろんな方がいます。

美咲:多様でありながら共通してるのは、ビジネスや研究など、みなさんなにかしらサステナビリティに関する実践をしていることですね。実践を通した学びをシェアしあうことで、「学びのスパイラル」とでも呼べるような状態が生まれているんです。

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-なるほど! 具体的にプログラムではどんなことをやっているんですか?

正太郎:メインとなるのは、専門家や実践者を呼ぶ講師回と、受講生が学び合うゼミ回の2回の講座を毎月繰り返すこと。授業は全て録画でアーカイブするので、あとで学び直す事もできます。

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それだけでなく、コミュニケーションツールである「Slack」を使って、受講生同士で日頃からコミュニケーションをとっています。実践をするなかで困ったことについてアドバイスを求めたり、サステナビリティに関するニュースをシェアしたり。

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美咲:あとは、課外活動・部活動も立ち上がりました。今ある部活は5つ。「サステナブルファッション部」「ESG投資部」「コンポスト部」「ビール部」「パパママ部」です。

たとえば「ESG投資部」では、実際にESG関連の金融商品を買って、気づきをシェアしたりしてます。その他の部活でも、机上の空論にならないよう、実際に取り組みの現場に出向き、ヒアリングや調査を行う企画も生まれてますね。

「実践的な学び」だからこその手応え

-開講からこれまでの8ヶ月で、どんな手応えがありますか?

正太郎:僕らが目指していた「ラーニングコミュニティ」が、少しずつ実現しつつある手応えはありますね。例えば、受講生のなかに千葉県木更津市にあるサステナブル ファーム&パーク「クルックフィールズ」のスタッフがいるので、受講生7人で現地を案内してもらいました。

実際に現地に行って、今まさに試行錯誤していることについて聞くことで、記事や本では知ることができない「実践的な学び」を得ることができましたね。

美咲:プログラムの講義のなかでも、「実践者の集まりだからこその学び」が生まれているなぁと感じます。例えば自然エネルギーを提供する「自然電力」の川戸代表をゲストに呼んだ時に、受講生から「ソーラーパネルを設置することの自然環境への影響は考慮されていますか?」みたいな質問があって。

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それは決して批判しているわけではなく、なにか意思決定をすると、なにかしら悪影響もあるという構造を受講生も実践を持って理解しているから、どういう根拠で意思決定したのかを学びのために知りたい、っていう質問だったんですよね。

正太郎:サステナビリティに関する問題って、単純な答えがあるものじゃない。それをみんなわかっているからこその質問だよね。

美咲:そうなの。「100%正しい答えはない中でも、その意志をそれぞれ応援しあう」という共通認識のもとで学び合うことができている。「素晴らしいですね!」って一声かけるのは簡単だけど、馴れ合いになってしまうような議論とは違う、実践者同士だからこその議論が生まれてる気がします。

-そうした学び合いを通して、実際に受講生のなかで「Sustainability College」での学びが実践につながった例もあるんですか?

美咲:まだ開講してそれほど経っていないから、大きな動きはこれからだと思います。だけど、例えば受講生の中で議員である方が、「Sustainability College」で学んだことをもとに議会で一般質問をしたり、廃棄物の利用について詳しい受講生が他の受講生の事業について具体的なアドバイスをしたとか、少しずつ実践につながる動きは生まれてきてますね。

「サステナビリティ」という言葉が世の中に広まることのリスク

-2020年の10月に開講して以降、サステナビリティというテーマを取り巻く世の中の動きも変わってきた気がします。2人は社会的な動向をどんなふうにみていますか?

正太郎:2020年末に菅首相がグリーン成長戦略を掲げて以降、世の中でサステナビリティというテーマがいよいよメインストリームになってきた感覚があります。最近では、新聞を読んでいてもサステナビリティや脱炭素に関わる記事に出会わない日はないですし。

国や企業がサステナビリティに本腰を入れているのは、いい動きに違いないです。だからこそより深い議論が必要になってきてると思いますね。

例えば2050年の脱炭素を目指すときに、日本の政策では再稼働させる原発の電力で大半を賄う方針で議論が進んでいるけれど、本当にそれでいいのか。メガソーラーだって山を切り崩すし、EVのバッテリーのためのレアメタルの採掘は苛烈な労働環境が問題になっている。目先の「脱炭素」だけではなく、目に見えないところで起こる負の影響まで踏まえた議論が必要なんです。

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美咲:共通善とされるSDGsも広く知られるようになったことはいいことだとおもいます。一方、表面上は取り組んでいるように見せる「SDGsウォッシュ」っていう言葉があります。「サステナブルです」って書けばものが売れる時代になりはじめているので、これからさらにこのビジネスの潮流にのる、本質的ではない取り組みが増える可能性もあります。サステナビリティがPRのためだけのものにならないためにも、「本当にそれっていいんだっけ?」と、今一度深く考えられる仕組みや機会が必要だとおもうんです。

正太郎:単純化しすぎかもしれないけど、世の中の取り組みは「浅いサステナビリティ」と「深いサステナビリティ」に分けられる気がする。表層的な課題しか捉えてない取り組みは「浅いサステナビリティ」で、本質的な解決になっていかないですよね。

美咲:消費者も、その浅い・深いを見極める目をまだ多くの人がもっていないともおもう。

実践者が学び合うことで、スピーディかつインパクトの大きい動きにつながる

-「サステナビリティ」というテーマは、本質的なあり方を問い直す必要がある、まさに過渡期にさしかかっているんですね。そんななかで、「Sustainability College」の意義ってどんなところにあるんでしょう?

美咲:ひとつは、集まってる受講生が実践者であること。実際に物事を動かすことができる立場の人が集まっていて、実践的に学び合うことは、本質的かつ意味あるアクションを世の中に増やすことにつながると思ってます。

ただ目の前の問題を否定するだけでなく、それぞれの立場から見える世界を共有して、多様な価値観や視点をもとに熟議を交わすこと。いっけん手間がかかてしまうことだけど、これからの「ほんとうのこと」を見つける旅路に中ではとても重要だと思っています。

正太郎:アフリカのことわざで、「はやく行きたければひとりで行け、遠くに行きたければみんなで行け」ってものありますけど、サステナビリティの領域では「はやく行くにも、遠くに行くにも、みんなで行け」だと思ってるんです。

繰り返しになるけど、この領域では簡単な答えはないから、常に学び続けなければいけない。でも、一人で学ぶのは限界があるし、本を読んでも答えは載ってないわけです。

学びは実践のなかにこそあります。そして、実践してる人が集まれば、その分学びが増える。「これがわからないんです」って投げかけた時に、既に同じ問題に直面して乗り越えた誰かがアドバイスをくれたり、自分が学んだことがみんなのナレッジになったりする。結果的に、みんなで実践し、学び合った方がスピードがはやく、かつインパクトも大きくなると思います。それは実践者が学び合うコミュニティだからできることですよね。

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3期生募集!これからの見どころは?

-今回3期生の募集が開始になりましたが、これからの「Sustainability College」の見所はどんなところでしょう?

正太郎:やっぱりこれまで同様、講師陣の多様さですね。7月はサーキュラーエコノミー研究家の安居昭博さん、8月は鎌倉投信株式会社社長の鎌田恭幸さん、9月は株式会社バリューブックス取締役の鳥居希さん、10月はAllbirdsマーケティング本部長の箕輪光浩さん、ウプサラ大学大学院 でサステナビリティを研究する石原祥子さんをお呼びする予定です。

美咲:各分野の第一線で活動している方々から、いろんな角度からサステナビリティについて学ぶことができそうで、私たちも本当に楽しみなんなんです!

-なるほど。今回はどんな人に応募してきて欲しいですか?

美咲:これもこれまでと同じなんだけど、なにかしらサステナビリティに関する”実践をしている人”に仲間になってほしいですね。いずれはまだ実践の場を持たない人も門を開こうと思っているけど、今はどうしても、受講生同士が実践の場があって、お互いに気づきをシェアするっていう雰囲気が強いので、実践の場がない人は参加しづらくなってしまうと思うんです。

正太郎:そうだね。付け加えると、「Sustainability College」はただのオンラインスクールではなく、学び合うコミュニティだから、自分も誰かの力になるっていうスタンスを持てる人に参加してほしいです。講義だけ参加する、ということじゃなく、誰かの相談に乗ったりできるような、ギフトの精神がある人に参加してほしい。それは決して奉仕してほしい、ということではなくて、自分が得た知見を誰かに共有するとき、自分にとっても大きな学びがあると思うので。

官僚、研究者、アーティスト……多様な人に参加してほしい

-前回の取材の時に、「サステナビリティの領域で活躍してるあの人もこの人も、実は「Sustainability College」出身だった! みたいな状態を目指したい」って言っていましたね。そんな「サスカレマフィア」を目指す野望については、現状はどうですか?

正太郎:いやー、サスカレマフィアにはまだなれてないな(笑)。でも、ちょっとずつ近づいている気はします。誰かがクラウドファンディングに挑戦するときは応援しあったり、仲間感は強くなってきてる気がする。

でも、まだまだ相互理解する場がそんなに多くないな、とは感じています。そういう意味で、受講生自身が自分の事業を説明する場など、お互いのことを知れる機会を増やしていきたいです。

美咲:そうだね。拡大・競争をベースとした資本主義のなかでは、違う企業や団体の人はライバルになりうる。だけど「Sustainability College」では、同じ未来を目指す仲間になるんですよね。誰かがチャレンジするときに、「事業づくりだったら僕サポートできます」とか、「メディアとして取材します」とか言い合えるような関係ができたら素敵だな

正太郎:まさに! 3期生が入ったら、受講生は100人弱になるんです。いずれは1000人、2000人と拡大してくかもしれない。そうなると、個人の集まりではあるんだけど、「Sustainability College」はそれぞれの実践知がつながった集合体になって、必要な時にすぐに知識が引き出せるような場になるはずです。グーグルで検索しても出てこないような知恵が、「Sustainability College」にアクセスすればすぐに得られる。気がはやいけど、そんな未来を思い描いてます。

美咲:そう考えると、「Sustainability College」の多様性は高めていきたいよね。例えば国の政策に関わってる官僚の方とか、研究者とか、アートとかカルチャーに関わってる方とか。そういった方も受講生になると、「Sustainability College」の集合知はもっと豊かになっていきそうだなって思ってます。だから、もし「我こそは!」って方がいたら、ぜひ応募してほしいですね。

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「Sustainability College」、3期生募集中!

「Sustainability College」では、3期生となる25名を募集中!
募集締切は2021年6月20日 23:00です。

定員を大きく上回るエントリーがあった場合は、早めに締め切ることもございますのでご了承ください。ご質問がある方は、sustainability.college@greenz.jp まで。

詳細・お申し込みは以下のページをご覧ください


6/2(水) 3期生募集 オンライン説明会&模擬授業 行います。

「Sustainability College」への受講を検討してくださっている方のために、6月2日(水) 20:00-21:30で「オンライン説明会 + ミニ模擬授業」を開催します。

前半では「サスカレとは?」にお答えすべく、プログラム内容や、私たちが大事にしていることをお伝えいたします。後半では「ミニ模擬授業」ということで、ゲストプレゼンとグループワークを組み合わせた、プログラムを実施します。通常の内容よりもだいぶ短縮したバージョンになりますが、サスカレの雰囲気を掴んでいただけると思います。

参加費無料ですので、検討中の方は気軽にご参加ください。

【タイムスケジュール】

19:50 Zoom OPEN
20:00 開始 / イントロ / チェックイン
20:10 Sustainability College 3期募集説明会
20:25 Q&A
20:40 模擬授業:オール・インクルーシブファッションブランド「SOLIT!」プレゼン by 田中美咲
20:55 お題説明
21:00 グループワーク
21:20 グループごとに発表
21:30 終了

【お申込みと詳細】



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