大特を自力(?)でとる その3「爆発!!」編
僕が練習で使ってたフォークリフト様です。その節はお世話になりました。後ろに見えるのは、道路凍結防止のいわゆる塩です。ソルトって書いてありますね。
3年前、都市部から山奥のど田舎にUターンしてきました。
帰ってきて仕事をやり始めるのですが、どうやらいろいろと資格がいるわけで。ひとつずつ取得していくことになるのですが、今回は大型特殊免許取得までのストーリーです。
とりあえず反省して戦略を練る
というわけで、一発目試験は華麗に落ちました。
ちなみにですが、試験終了後、出発地点に戻って試験官から一言アドバイスがもらえます。確かこのときは、「この手の車乗ったことある?」って聞かれました。ないって答えましたね。
「難しいよのう。後輪が動くけえね。まずまっすぐ走れにゃいけん(いけません)。それと、もっとスムーズに運転せんと。実際の道路であがに(あんなに)、確認ばっかしてとろとろ走りよったら、抜かす車がでてきて事故が起きるで。加速するところは加速、メリハリね」
でした。
抜かす車のことも注意して、お願い。
法令順守を意識しすぎるあまり、交差点という交差点ですべて一旦というかちょっと時が止まるレベルの一旦停止をしてましたからね、そりゃ遅いよね。勉強になります。
アドバイスは真摯に受け止めます。帰りの高速で、あぁこれは長い道のりになるな…、って覚悟したのち、少しづつ後悔しはじめました。
一回目の試験が終わったわけですが、僕の場合高速代往復で大体5000円かかってます。それプラス試験代4050円。なので、一回の試験に約9000円です。教習所に行ってたら10万だったので、10回以内に合格できないと地獄です。
次回の試験日は1週間後に取りました。その気になれば、次の日とか明後日とかでも大丈夫みたいでしたが一応練習期間を設けました。
フォーク様降臨
会社に帰って戦績を伝えたわけです。これは長い戦いになるぞと。練習せんと戦えん、勝負の土俵にも上がれん、助けろください。
すると、割と大規模に農業を兼業されてるおっちゃんがうちのフォークリフトもってきちゃるけそれで練習せえ、って言ってくれました。すぐさまフォークリフト様をお迎えに上がって、練習してみることにしました。あ、もちろん会社の敷地内でです。ていうか、家にフォークリフトあるのすごいよ。
といっても、練習めんどくさかったんで(雪も降って寒いし)、毎日のようにするわけでもなく、確か試験日の前日に1時間くらいやってたくらいだったと思います。
このフォーク様は試験場の野郎より半分くらいの大きさです。あんま車両感覚をつかむのには役立たんと思いましたが、後輪駆動の感覚をつかむためにかなり助けてくれました。
上記のような練習具合で、ま、いけるっしょ!とまたしてもなぜか気が大きくなってきて2回目の試験を迎えました。
2発目
この回からあんなに早く行くことねえや、どうせ歩いても覚えれんし、と思ってもう受付前に行くことにしました。受付をすませて待機所に行って当日のコースを確認しました。
待機所からコースは全て見渡せるので、スマホに撮った写真を見つつ実際に車両を運転しているイメージをしながらコースを進めて頭にいれてみました。結果的にこれでコースは全然覚えれました。
確か僕以外に大特を受ける方が3人いらっしゃいました。で、やっぱり僕はトップバッターでした。ア行から始まる名字だからだな!もう分かったぞ!
前回、必要以上の指差し→ヨシ!の安全確認コンボを僕以外の誰一人としてやっていないことに気づいたので、指差しはやめました。ちっちゃい声で((ヨシ))って言ってはいました。
乗り込んで、かざみしんご(前回参照)やって始動、発進。試験官はこれまた不思議、たまたまでしょうが前回と同じ方でした。コースはなんとなく頭に入っていたので、それなりに順調にいきます。加速、加速ゥ!を胸にぶっ飛ばしたと思います。だめなら注意されるでしょ。
大特の試験の課題はそんなにありません。普通車だと、クランクとかS字とか坂道とか縦列とかいろいろあったと思いますが、方向変換くらいです。バックで進入して、方向を変えて出る、って感じです。
これが僕には鬼門でした。
後輪駆動のくせに全然慣れなくて、ハンドルをどれくらいきったらどれくらい車体が曲がりだすのか分からず、一番苦労しました。
試験に戻ります。
前回のように、はい帰りましょう、もまだでてない。お、いけるんじゃね?って思い始めたころ方向変換がやってきました。やぁぁあってやるぜ!ですよ。
ネットで調べたらでてきたやつを参考にやりました。まず、車両は路肩側に寄せてつける。車両が半分くらいまできたとこでハンドル全開きる。調整しながらバックして下がりすぎず停車。で、ウインカーだして右左確認してこれもまたすぐハンドルはきらずに少し前にでてから徐々にきってく。
これ言葉にしても分からんすよね。分からんかったもん。
とにかく、突入しました。が、普通にすんなりいくはずもありません。思えばこのとき既になんとなーく異変は感じてました。
事案発生
バックしだしたのはいいんだけど、もうこのまま下がると絶対前輪が脱輪するコースをとっとるわけ。いやさすがに脱輪はまずい、と思うもどうハンドル切ったらええか分からん。
僕はもう必死です。待機所からは次に受ける人も見てます。鬼の切替しで車は前に後ろにもごもごもごもごしとるだけです。
そのとき!!
運転席前のエンジンルームから煙があがりだしました。もう一度言います。僕は必死です。なんか、ん?って気づいたけどにっちもっさちもいかん切り返しに必死です。
試験官はもう僕のハンドルさばきを見ていません。
「おい…おい!こりゃもうだめじゃ。一回止めよう」
ほ?
あらためて冷静になって前を見ると、白煙です。自分の運転する車両からこんな白煙でるの?
このへーんな匂い、僕は匂ったことのあるやつでした。砕石場で重機に乗っているときに何度かありました。作動油の匂いです。ホースなんかは消耗品なのでだめになると穴が開いてそこから作動油なんかが漏れだすんです。それがエンジンなどにかかると煙出ますよね。あの匂いだわ。
これ、多分ホース破けて作動油漏れてますね、って教えてあげました。
「あそうなん。今日はこれ無理じゃね。後の人にも悪いが中止にしましょう。返金するね。ごめんごめん、これ動かさんほうがいいん?」
あ、そんなことある?運転免許の試験中に車から煙出て中止になることあるんだ…
多分動かさんほうがいいです、ってキリって言いました。
試験終了
ということで、僕含めあとの人もみなその日は中止となりました。僕のせい(?)で。
お金をご返金いただき、次回の予約をとって前回よりもかなり早い時間に帰路につきました。
あ、一応ですが、試験官にちなみに煙出るとこまでの運転はどうでしたか?って恥ずかしげもなく聞いてみたんです。
「全然だめだったよ」
って言ってたね。
そろそろ合格に向けた話にしますね。次回、完!の予定!
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