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アメリカ最後の日

久々に映画を観てきました。

アメリカで興行収入第1位にも輝いた
『シビル・ウォー アメリカ最後の日』。

アメリカが複数に分断され
内戦で国内が無茶苦茶になっている状況を描く映画。

”戦慄”の一言でした。

なぜ分断されたのかとかの政治的な説明は一切なし。
ただ、予告映画としては近未来を思い起こさせるに十分な内容でした。



”Civil War”といえば
アメリカで1861年 - 1865年に起きた「南北戦争」の正式名称です。
日本語に直訳すると「市民戦争」。
アメリカ市民同士が争ったので、こう言われてるわけですね。


南北戦争といえば
リンカーンが正義の心で奴隷制に反対し
奴隷制を擁護する南部諸州(アメリカ連合国)と戦った、と誤解されています。

ただ本来は
北部と経済・政治上の利権その他が複雑に絡み合い
国際社会の後押しを受けやすいように奴隷制の反対をリンカーンが旗印にしたもの。

結果、北部が勝利し
アメリカは北部の資本家階級が力を持つ国となりました。


ちなみにこの南北戦争の終結により
アメリカ国内では大量の武器が余ることに。

その武器の行き先はどこだったか?

じつは幕末〜明治初期の日本に大量に流れ込みました。
近代日本で起こった二つの内戦 ー 戊辰戦争と西南戦争 ーにおいても
この武器が用いられ、日本人同士の争いに拍車をかけたわけです。



それはさておき、この『シビル・ウォー』。
映画の性質としては、予告映画と考えられる節が多々あります。

予告映画とは何かというと
映画(テレビなども)によって
近未来に起こるであろう、あるいは起こす可能性のあることを
あらかじめ繰り返し流す
いわゆるプロパガンダに持ちいる手法。

映画でいうと
真珠湾攻撃を扱った『パールハーバー』や
ソマリア内戦を描いた『ブラックホークダウン』
911を扱った『ワールドトレードセンター』
などが代表作です。

現在、アメリカはトランプさんが代弁している層であるプアホワイト(貧しい白人層)と
民主党が代表しているリベラル・エスタブリッシュメント層に分断されつつあります。

状況は相当深刻みたいですね。

この分断が進めば
本当にアメリカでは内戦が起こる可能性も否定できない。
むしろ起こすことで得する人もいるだろうし
予断を許さない状況ですね。

そういう状況にあるよ
そういう状況にするよ

ということを映画を通じて伝えてるのかなあ
そう思って観てました。



そしてこれ、他人事ではないんですよね。

あと数年以内には
中国による台湾侵攻が起こる可能性が高い。

もしその時にアメリカが内戦中だったら?
とても台湾に出兵する余力はないでしょう。

そうなると、台湾は十中八九中国のものになり
日本は完全に周囲を敵国に囲まれます。

大東亜戦争時、日本は周囲を敵国に囲まれました。
※ABCD包囲網

それと同じ状況が生まれます。


そうなった時、国内世論はどうなるか。
徴兵制という話になるかもしれないし
軍事費増で、さらなる増税になる可能性もある。

少なくとも貿易は滞り
現在よるさらにインフレ・物価高になる可能性は高い。

あまりいい未来が待っているとは言い難いです。


考えてみればアメリカも
若い国とはいえ、建国から240年経っている。

江戸幕府も260年で倒れたことを考えると
いつ崩壊して、新しい政権になってもおかしくありません。

『シビル・ウォー』は日本の幕末維新と同じと考えることができますね。



もうすぐ2024年が終わります。
今年は、甲辰・三碧木星の年。
うまくいくかどうかはともかく「挑戦」が必要な年でした。

挑戦したからといってうまくいくとは限らなくても
挑戦しなければ衰退する。
そういう氣が満ちている一年。

そして来年は、乙巳・二黒土星の年。
始まった挑戦を、紆余曲折経ながらも力強く進めなければならない年になります。

過去でいえば、1845年。
残念ながら江戸幕府は前年に新たな挑戦に挑まず
その延長にあるこの年も、「以前通り」を貫こうとし
結果として滅亡を加速させます。

そのような事態にならないためにも
今年、まだ挑戦できていないならなにかにチャレンジし
すでに始めているなら、精査しつつ来年もその動きを継続する

これが吉となります。


来年は多分
地味ですが大事な年になります。

その年にどう行動するかで、向こう10年20年の結果がはっきり分かれます。

心して過ごしたいところです。

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