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『ファミコン探偵俱楽部 笑み男』  🔍見る・調べる 👉筆者の感想  

1章 迂遠              

👂聞く
👉『笑み男』の感想

「『笑み男』の感想か、もちろんだ……橘。
 キミも忙しいはずだから、手短に感想を述べよう」

👂聞く
👉笑み男の感想

「……いいか、橘。『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』は
 35年ぶりの正統続編……いわゆるIPの復活だ」
「久しぶりの……新作で……
 その感想をひと言で語るのは難しく……」

「はい」

「一見して……Switchのリメイク版2作とも変わらないシステムだ。
 しかし……今回はインタラクティブドラマなんだ」

「インタラクティブドラマですか?」

「前2作は、ストアの説明文にアドベンチャーゲームと書いてある。
 わかるな、橘。アドベンチャーゲームなんだ」

「そうですね。アドベンチャーゲームと書いてあります」

「だが、今回はインタラクティブドラマとはっきり書いてあるんだ。
 インタラクティブドラマなんだよ。ジャンルが違うんだ」

「はい」

「橘、だからオレ……。
 前作までとは違う作品になる……オレはそう覚悟してたんだ」

「だから、まだ感想を書くのは早い……。
 良い面も悪い面も、今感想を語るのは、誤解が生じるって……」

「?! 感想を教えてくれないんですか?」

「橘……せっかくだから、ちょっと遊んでみてくれ。
 自分の目で確かめてみようじゃないか?」

「……」

(……)

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👉Nintendo Switch

(せっかくだし、消えた後継者から遊んでみようかしら……)

「どうした、橘?
 早く遊んでみてくれ」

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👉Nitendo Switch 

「どうだ、橘!
 どう思った? 聞かせてくれないか。ファミコン探偵倶楽部の感想を」

「はい、面白いですね!」

「今時めずらしいコマンド選択式アドベンチャーなんだ。
 ファミコン探偵倶楽部は」
「ディスクシステムで出ていた時から遊びたくて仕方がなかった。
 だけど、オレの小遣いでは買えなくてな」

「はい」

「もちろん、雑誌で読んだから知っていた。
 ディスクシステムを遊べる友だちがうらやましかったよ」
「あとになって、ゲームボーイアドバンスで出た
 ファミコンミニ版を買って遊んだんだ」

「そうだったんですね」

👂聞く
👉シリーズの想い出

「名作だった……」

「好きなゲームがあるって素敵ですね」

「ゲームボーイアドバンスは、素晴らしいハードだった。
 携帯できるゲーム機、つまり夢のハードだ」 
「ファミコンミニ版は『新・鬼ヶ島』も良かったぞ、橘。
 ちょうどゲームボーイアドバンスSPを持ってきてある」

「そうなんですね。
 まだ……『消えた後継者』を遊び始めたばかりなのでやめておきます」

「そうだったな。
 すまない、橘……」

👂聞く
👉『笑み男』の感想

「……」

👂聞く
👉『笑み男』の感想

「……」

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👉パッケージ

(『笑み男』の横に『消えた後継者・うしろに立つ少女』の
 COLLECTOR'S EDITION』限定版が置いてあるわね)

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👉『笑み男』の感想

「先輩」

「あ、ああ、なんだ橘」

「先輩、前作の限定版も買ったんですか。
 ファミコン探偵倶楽部シリーズが本当に好きなんですね」

「そうだな。好きだった……」

(?! 先輩、目が泳いでいるような……)

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👉『笑み男』の感想

「……」

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👉目元

(やっぱり、『笑み男』の話になると目が泳いでるわ)

👂聞く
👉『笑み男』の感想

「橘。3作目、いや『雪に消えた過去』を入れると4作目か。
 4作目というのは、とても繊細で難しい立ち位置なんだ」

「開発者も、結末の部分は賛否両論になると言っていた。
 きっと不安の裏返しだったんだろう。かわいそうに……」

「オレは……
 結末自体はむしろ気にならなかったんだよ。橘……」
「今の時代に合わせた形で、
 任天堂として表現できる限界が、あの結末なんじゃないかな」
「おそらく、結末が賛否両論として話題になることまでが、
 計算として作られていると感じた」
「つまりオレは、あの結末には理解を示しているんだ」

💬考える

(結末には……?)

👂聞く
👉『笑み男』の感想

「あの、先輩」

「橘……」

「はい」

「いや……やめておこう。
 まだ物語の感想を言うタイミングではないな……」

「……」

👂聞く
👉『笑み男』の感想

「オレに言える感想なら何でも言うよ。
 さあ『笑み男』について語り合おうじゃないか!」

(……そういえば、物語の話だけで
 システムについて聞いていなかったわ)

「先輩、システムについてはどうでしたか?」

「シ、システムか。
 システム、そうだな……システム……」

👂聞く
👉システム

「システム……」

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👉目元

(また目が泳いでしまったわ……)

👂聞く
👉システム

「橘……俺はコマンド選択式アドベンチャーが好きだ。
 インタラクティブドラマも、かなり遊んでいる」

「推理ゲームがお好きなんですね」

「ああ。ミステリーは心を潤してくれる。
 推理ゲームには様々な形があるんだ、知っているか?」
「コマンド選択式アドベンチャー、インタラクティブドラマ、
 サウンドノベル、『笑み男』はインタラクティブドラマだな」

「はい、今回はインタラクティブドラマですね」

「インタラクティブドラマは、『インタラクト』するドラマなんだ。
 登場人物の無意味なやり取りも含めて楽しむものだ」
「真の意味で無意味な場面は少ない。
 現実には無意味なやり取りがあるが、物語にはある種の必然性がある」

👂聞く
👉システム

「本質的には無駄に見えて、
 真の意味で無駄な操作や会話、やり取りは本来存在しない」
「わかるか、橘……。そうでなければ、ただの無駄話になってしまう。
 インタラクティブドラマとは、体験なんだ」

💬考える

「……」
(先輩、何が言いたいんだろう……)

👂聞く
👉システム

「だが、意味と無意味のバランスが崩れると、それは滑ったギャグになる。
 体験だからこそ、意味が必要なんだ。橘……」

「えっと……」

「遠回しな会話も表現したかった部分を考えると……わかる……。
 ただバランスが必要……だったのかも……しれない……」

「でも、それは過去作でもそうでしたよね?」

「お、おう。そうかもしれないな!
 優秀な探偵なんだな、橘は……」

「……?」

👂聞く
👉『笑み男』の感想

「橘、クラウドファンディングを知っているか?」

「クラウドファンディングですか?
 確か、発売前のプロジェクトに投資する仕組みですよね?」

「ああ、ゲームにもクラウドファンディングがある。
 ゲーム中のキャラとして登場する権利をもらえるものもあるらしい」

💬考える

(そんなサービスがあるんだ。知らなかった……)

👂聞く
👉『笑み男』の感想

「ただ、クラウドファンディングのリターンとして登場すると、
 ゲームの本筋と関係がなく、会話が浮いてしまうこともあるんだ」

「あっ、それってつまり……このゲームにも、
 クラウドファンディングのキャラクターがいるってことですか?」

「いや、これは任天堂のゲームだ。
 そんなわけ、ないじゃないか……」

「そうなんですね。すみません……」

「すまない、橘。オレはただ、なぜかクラウドファンディングのことを
 思い出してしまっただけなんだ……」

👂聞く
👉システム

「俺は物語じゃなく、ここが賛否の原因じゃないかと思っているんだ。
 リアルとリアリティは別物、ということかもしれない」

(……)

👂聞く
👉システム

「……」

(今日はもう話を聞けそうにないわね)

2章 遅延

 

「『笑み男』の感想を聞きにきてくれたんぢゃな」

「はい。みなさん、なかなか話してくれなくて……」

「賛否両論、開発者は発売前からそうなると言っておった。
 Amazonの評価もそんな感じじゃな」

(やっぱり、そうなのか……)

「ただ、それは結末に関する話ぢゃ。
 わしは、気になる点はそこじゃないと思っとる……うっ!」

「大丈夫ですか?!」

「いや、なんでもない気にするな……」

👂聞く
👉『笑み男』の感想

「これは、わしの推測なのぢゃが、
1作目が横溝正史的な世界観と作風だったぢゃろ?」
「今回は、松本清張的な世界観と作風にしたかったんぢゃないか、
 という線でにらんでおる。ぢゃが……」

👂聞く
👉『笑み男』の感想

「いや、わしはインディーのマイナーな推理ゲームや、
 途中で打ち切りになったインタラクティブドラマを遊び過ぎた」
「わしには、万人が触れる任天堂作品の視点が欠けているかもしれん。
 だからこそ、実際に遊んでもらって感想を聞きたいんぢゃ」

「はい」

「あとは、キミが自分の目で確かめるのが一番ぢゃな、うん」

「わかりました。事務所に帰ったら遊んでみます」

「……久瀬君にはナイショじゃぞ」

「はい、失礼します!」

「ただいま……あれ? まだ、誰も帰ってきてないのかな」
「……」
(そうだ、『笑み男』を遊ばなきゃ)

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👉Nintendo Switch

(しまった、Switchの充電が切れてる。今日こそ充電しないと……)

3章 唐突


『笑み男』の感想が聞けるのはここまでです。
ゲームの内容は、ご自分でお確かめください。

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