【伊豆の国まるごとポタリングEp10《歴史あるところにお寺あり!御朱印巡りの旅》】 SURUGA Cycle Journal Vol. 132
伊豆の国市さんとのコラボ企画「伊豆の国まるごとポタリング」、通称「伊豆の国まるポタ」。歴史情緒あふれる伊豆の国市の素敵なスポットをまるごとご紹介します。
今回は伊豆の国市内にある歴史あるお寺を巡りながら、御朱印をいただく旅に出ます。
ナビゲーターは伊豆の国市地域おこし協力隊の平尾さん(右)と伊豆の国市職員のムンフジャルガル(愛称:ノノ)さん(左)でお送りします。自転車は、伊豆長岡駅近くにある伊豆長岡駅前観光案内所の「伊豆の国レンタサイクル」をレンタルしましょう。
こちらで御朱印帳が販売されていました!今回はこちらに御朱印を集めていきましょう。
※2023年4月現在は、伊豆長岡駅の「イズーラ 伊豆長岡」でお買い求めいただけます。
この「切り絵の御朱印帳」は表紙に北条政子と源頼朝のふたりが彫られています。伊豆の国市らしくて素敵ですね。
光に透かすとこんなカンジ。綺麗!
準備が整ったところでさっそく出発!伊豆長岡駅から自転車を漕ぎ漕ぎ、ぶらぶらポタリングスタートです。
走っていると、あちこちにビニールハウスを見かけました。韮山エリアは伊豆の国市特産のいちごやトマトのハウス農園がたくさんあります。丸い屋根、三角屋根など、気をつけて見てみると面白いかも!
ちなみに伊豆の国市はミニトマトの生産量が静岡県内トップなのです。ご存知でしたか?
伊豆箱根鉄道の線路沿いを走行中、前方に富士山が!雪を被った富士山は青い空にバッチリ映えますね。
ちなみに韮山駅は開業当初の駅名は北條駅でした。当時、北条家の名残が駅名にもあったのですね。
最初のスポットは「景雲山 香山寺(けいうんざん こうざんじ)」です。
源頼朝の挙兵の際、最初に打ち入られたとされる山木判官兼隆の館があった場所といわれています。オシャレなアーチ形の山門は、明治の初め江川邸の韮山代官所に置かれた韮山県庁の門であり、廃止後移設されたものだそう。
境内にはサイクルラックがありますので、ぜひご利用ください。
まずは本堂へお参り。この小高い山から伊豆の国市一帯が見ることができます。青空が爽やかでいい景色!
山門と本堂の間あたりには、山木兼隆の供養塔があります。山木兼隆が打ち取られたことで鎌倉幕府樹立の第一歩となりました。
では本日最初の御朱印をいただきます。
香山寺の御朱印は3種類から選ぶことができます。今回は、釈迦如来の御朱印をいただきました。
続いては「蛭ケ島公園」です。遺跡と記された大きな石碑の前で記念撮影!?
サイクルラックもあります。
ではさっそく蛭ケ島公園内にある蛭ヶ島茶屋さんで一服しましょう。
注文したのは名物の草餅!草餅を海苔で巻いてお醤油をつけていただきます。
よもぎの爽やかな香りがしてとっても美味しい!
食べやすいサイズで小腹が空いた時に良いですね。公園内も散策してみましょう。
公園内には頼朝と政子の像があります。後ろから見てみると…ふたりの間から富士山が見えます。
雲一つないキレイな青空と富士山が見られました。
公園内には「梛(なぎ)の葉の縁結びの碑」があります。伊豆山神社に梛の木があり、頼朝と政子が変わらぬ愛の証に持っていたのが「梛の葉」といわれており、政子はその葉を鏡の下に敷き、頼朝との愛を祈ったといわれています。
ちなみに先ほど草餅をいただいた蛭ヶ島茶屋さんで梛の葉を使用した栞が販売されています。
そろそろランチの時間です。今回は「陣中(じんちゅう)いし井」さんでそばをいただきましょう。いし井さんは90年以上続く老舗のお蕎麦屋さんです。
おふたりは卵とじそばとたぬきそばを注文。
卵とじそばは、たまごがフワフワで甘いダシとよく合います。
たぬきそばは、山菜がたっぷり入ってボリューム満点!体の芯から温まります。
陣中いし井さんは温冷それぞれでシンプルながらもメニューが豊富。長年愛される地元の味です。地元のお食事処っていいですね。こういう昔ながらのお店に出会えるのもポタリングの醍醐味ではないでしょうか。
さて、午後一番は「晴雲山 成福寺(せいうんざん じょうふくじ)」にやって来ました。
こちらは元寇を迎え撃った8代将軍北条時宗の息子、北条正宗が敵味方の霊を弔って建立したと言われています。
ちなみにご住職の名字は「北条」で、北条氏の血を受け継ぐ方なのです。なんでも北条家はさまざまな場所に散ってしまったこともあり、この地に子孫が残っているのは貴重なのだそうです。
「成福寺」は蓮の名所としても知られ、6月中旬~8月には境内がたくさんの蓮の花で彩られます。多くの方が見に来られる夏の風物詩です。またその季節にも訪れたいですね。
では御朱印をいただきましょう。
こちらでいただいた御朱印は「南無阿弥陀仏」です。
それでは次のお寺へ向かいましょう。成福寺から自転車でほど近いところにある「願成就院」にやって来ました。
鎌倉時代初頭の1189(文治5)年、鎌倉幕府を開いた源頼朝公の奥州藤原氏征討の戦勝を祈願し、幕府初代執権の北条時政公が建立しました。
今回、国宝に指定されている運慶作の5体を拝観しました。仏像で国宝指定は中部地方で初だそうです。筋骨隆々とし、今にも動き出しそうな迫力がありました。仏像の目は、目に水晶をはめ込んでリアルさを演出する「玉眼」という手法。特に不動明王は本当に睨まれているかのよう…
仏像の中に入っていた胎内銘札も国宝に指定されています。こちらは宝物館にて展示されています。胎内銘札とは、仏像胎内部の空洞に制作年代、仏師などを記して納めたものです。
仏像や展示品は写真撮影ができないため、ぜひ実際に足を運んで実物をご覧ください!
ちなみに今回は願成就院の拝観料とレンタサイクルがセットになったお得なプランで拝観しました。レンタサイクルで北条氏ゆかりの地を巡る旅にぜひご利用ください。
ではこちらでも御朱印をいただきます。3種類あります。今回は「毘沙門天」と「阿弥陀如来」をいただきました。
御朱印巡りもそろそろ終盤。
「守護山 眞珠院(しゅござん しんじゅいん)」に到着です。
こちらは源頼朝との悲恋に散った八重姫が祀られている場所です。
八重姫御堂にお参りです。
八重姫堂向かって左側にある願かけ石は、自分の年の数だけ石を叩き、願いごとをすると成就すると伝えられています。
梯子供養は、八重姫が入水した時、せめて梯子があったら救うことができたという里人の気持ちが、今日願い事が叶ったお礼参りとして小さな梯子を供えるという習慣が残されています。
それでは今回最後の御朱印をいただきます。
通常の御朱印と季節限定の御朱印です。季節限定の御朱印は月によって描かれるお花が変わります。撮影時は12月だったので、12月の花とウサギが描かれています。可愛いですね。
ここでそろそろ甘いものが欲しくなる頃。「たいやきカフェスタンド Tanagocoro」さんでおやつにしましょう。
サイクルラックを完備!コレ重要!
テイクアウトはもちろん、店内で食べることもできます!自転車を漕いできたので、座って休めるのは重要ですね。
今回は明太もちチーズあんと季節限定のやきいもあんをいただきます。出来たてのアツアツたい焼きはとっても美味!薄皮でどちらも具がたっぷり入っています。
明太もちチーズあんはチーズとお餅がアツアツなので火傷注意!
季節限定メニューなどがあるので何回でも立ち寄りたくなりますね。
ちなみに長岡地区に姉妹店「カフェ掌(たなごころ)」があります。
野菜をたっぷり使ったカラダに優しいお食事が楽しめます。ランチや女子会はここで決まり!
伊豆長岡駅で自転車を返却後、「ホテルサンバレー富士見」さんへ向かいます。
今回はこちらで一泊します。
ホテルサンバレー富士見さんは、季節によってさまざまな装飾でおもてなしをしてくれるのが見どころ。撮影時の12月はロビーにクリスマスツリーが飾られていました。
飾られているのはオーストリアから取り寄せた手作りオーナメント。ガラス製で、表面にかわいらしく絵がかいてあるもの、細かな装飾がしてあるものなどがありとってもキレイです。ひとつひとつじっくり眺めてしまいました。
ちなみに、以前のまるポタでホテルサンバレー富士見さんに伺った時はひな祭りの時期だったため、大ひな壇の展示がされていました。季節ごとにロビーの装飾が大胆に変わるところはぜひ注目してみてください。
実はここ、普通のホテルと違って館内の廊下やロビーなど至る所に絵画が飾られているんです。地下1階には「小さな美術館」という展示スペースがあります。
なんと、どなたでも無料で鑑賞できます。多くの画家の絵画が飾られています。
北前千石船(きたまえせんごくぶね)という船の復元が展示されているところもあります。「北前船」とは、江戸時代中期(18世紀ごろ)〜明治30年代に、大阪〜北海道を日本海周りで、商品を売り買いしながら航海をする商船を総称する呼び名だそうです。
ちなみに「千石」とは、米1000石(150トン)を積む船のことだそう。北前船の交易は、商人たちに莫大な利益をもたらし、また、各地の文化の交流に大きな役割を果たしたのだとか。しかし、明治時代になり鉄道網が整備されるにつれ、北前船の航海の規模は縮小し、日露戦争が始まるとこの文化は途絶えたそうです。
船の復元模型は精巧な上に大きいのでビックリします!この船の模型を何十年で作り上げたのだろうと考えさせられます。
ホテルの中だということを忘れてしまいそうなほどたくさんの作品が散りばめられた空間。美術館好きな方は必見です。
次は温泉も見てみましょう。
こんなところに「飲める源泉」だって?!
ちょっと試飲。お湯にとろみがあります。
源泉は約60℃なので少し熱いので、気をつけて飲んでくださいね。
広々とした大浴場は、存分に足を伸ばして疲れを癒せます。
カメ湯というお風呂を発見。タイ産の壺を使用しているそうですよ。よかったらお試しを。
客室からは富士山の景色が見られるのが自慢!
伊豆の山々を望む素晴らしい眺め。こんなお部屋で休んだら疲れも吹っ飛んじゃうなぁ〜。
歴史あふれる伊豆の国市で御朱印めぐりにいそしんだ今回の旅。今回訪れたお寺はどこも鎌倉幕府にゆかりがあるお寺ばかりでした。自転車で走りながら、鎌倉時代に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
それでは、今回の伊豆の国まるポタはここまで。次回もお楽しみに〜!
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