マルチエフェクター評(2022/09/01版)
実際に購入済み(まだ持っているかどうかは別)のマルチエフェクターを使用した感想を書きます。
Fractal Audio Systems各種
フラッグシップ(Axe)とフロア型(AX8,FX8,FM3)はしっかり機能差があるので、全部入りがほしければフラッグシップ機を買うべき。フロア型は切り替えに少しラグがある印象。エフェクトの質は全体的にとても良い。マニュアルはかなり詳細。綺麗な音が好みの人にはおすすめ。
Kemper
おそらくエンジニアが超優秀。思想設計はダントツ。操作面は直感的ではないのでマニュアル読めない人はその時点でNG。専門的な理解が必要になることも多々あるが、基本的に肝心なところはしっかりおさえている。サンプルと有料Rigの質はかなり違う。マニュアルはざっくりしているので読みやすい反面、言葉足らずなところもある。アンプの代わりに使いたい人におすすめ。
Line6 Helix
とにかく操作機能が充実している。機能要件はおそらく一番高性能。モデリングは今となっては他に遅れを取ってしまっているが、想像される現実的な機能は一通りそろっている。空間系残響系は以前からのシリーズと同等。マニュアルは適量で読みやすい。多機能を求める人にはおすすめ。
BOSS GT-1000
BOSSの音。最初から全部のエフェクターが準備されていて、それのON/OFFと接続を調整して組み上げる独特なインタフェース。必要な機能はほぼそろってるけど、モデリングについては他社とコンセプトが違いすぎて、使えるかどうかは人による。音質は良い。パッチ切り替えしても音が切れないほど処理が爆速。スマホ/PCアプリは本体の使い方を理解していれば使える。マニュアルは適量。初めてフロアマルチを買うのに向いているかも。
MOOER GE300
使えるエフェクターはプリセットされているので自由度は少し低めだけど小さくて高音質。モデリングは悪くないけど、キャビネット無効にしてアンプで出すよりラインで出したほうが、より良い。あと、スイッチのレイテンシーがときたま気になる。マニュアルは適量。
コンパクト、安価にあげたい人におすすめ。
Neural DSP Quad Cortex
良くも悪くもDAWユーザー向けに作られたような製品で、ライブ時の機能要件としてはかゆいところに手が届かない。パッチとシーン切り替えの両立ができない。(Core OS Ver1.x)アンプモデリングの音はDAWで使いやすいような作られた音。アンプやエフェクターの音をサンプルすることもできるが、プリセットよりも使いやすい音を自分はつくれなかった。
生演奏で使うにはいろいろ手が届かない部分も多々あり、出力音量も低く、とにかく様々な点で物足りない。
音や用途は関係なくフロアマルチの最新が欲しい人におすすめ。
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