酒場でビールを飲む ㏌バルカン半島4ヶ国&トルコのお酒事情
Merhaba!(こんにちは!)
トルコのエーゲ海から、surf anneです🥰
早いもので、トルコのクシャダスへ帰って3週間が経ちました。
すっかりクシャダスでの日常に戻りつつも、
またもやサーフの命がけの産卵に慌てたり、
オンラインでの仕事がみっちり5連勤で入ったり(私の仕事の話はまたのちほど…)、
続く腹痛に苦しんだり…
と、何かと忙しく過ごしていました。
ようやく少し落ち着いたので、バルカン半島4ヶ国周遊旅の思い出をもう少しだけまとめたいと思います。
今回トルコへ帰国する日が近づいてくるにつれ、私の心の奥深くには正直一つの懸念がありました。
それは、トルコではお酒を楽しむ文化がとても薄いということ。
トルコはイスラム圏諸国の中では比較的戒律がゆるく、戒律を守ることは義務化もされていません。
しかしヨーロッパなどに比べたら、お酒を楽しむことはまだまだあまり受け入れられていない空気を感じます。
私の周りを見ても、友人のノルタンはヒジャブこそ被ってはいないものの、夫のメフメットと共にやはりムスリム。
お酒=ダメなものとういう認識がこれまでの付き合いで垣間見えて、私たちも二人の前では堂々と飲むことはできず、控えるようになっています。
ここまで気にする必要はないのだろうけど、やっぱりお酒は堂々と飲みたいし、郷に従うのも大切なことかなと思っています。
もちろん、ビールは売られているし飲める飲食店はあります。
他の友人はお酒も飲むし、礼拝もしません。
海辺で缶ビールを飲んでいるトルコ人も見かけるし、皆自由に生きています。
私が住んでいるここクシャダスは、トルコの中でもリベラルな街。
広いトルコ、地域によっては宗教に対する考え方ももちろん変わってくるかと思います。
しかしそんな街でも、ビールが飲める飲食店はヨーロッパに比べたら圧倒的に少ない。
この時期のクシャダスには毎日クルーズ船が寄港していて、出航を知らせる汽笛がアザーンに負けないくらい街中に響き渡ります。
だから観光客向けに、この時期だけビールを解禁するお店もちらほら。
ありがたい。
しかし、これまで訪れた国と比較するとビールの値段がとっても高い!
・スーパーマーケットで売られている500mlの缶ビール1本
75リラ~90リラ≒約320~387円。
缶ビールの種類によって若干差がありますが、平均するとこれくらい。
・レストランでは、価格の変動が大きく、
中ジョッキ1杯 最安値の市営カフェで95リラ≒約408円。
観光客向けのレストランだと130~200リラ≒約560円~約860円ほど。
(2024年9.7現在、私調査 ㏌クシャダス)
日本に比べれば安いくらいだけれど、これまで訪れてきた国々に比べると断然高い!
そして、種類が圧倒的に少ない。
ジョージアでもヨーロッパでも、スーパーに行けば色んな国や自国産のビールが売っていて、どの銘柄を買うか悩むほどでした。
毎日違う味のビールを楽しめたのに、、今はその贅沢な選択もできず、淋しい。
イスラム圏の中ではビールが売っているだけでもありがたいけれど…
ちなみに、これまで訪れた国の中でビール最安値の国はジョージア。
・地元民が集う酒場で飲むビールは中ジョッキ一杯約100円✨
・スーパーで売っている、3リットルのペットボトルは約300~400円で水のように(水よりも)飲むことができました(笑)
(2024年3、4月当時)
だから今トルコで生活していると、とーーっても高く感じてしまうのです。
私が暮らす近所にはありがたいことに、ヨーロッパ人(特にイギリス人が多いらしい)が多く集まるカジュアルなレストランがあり、そこでは最安値とほぼ同額でビールを飲むことができています。
トルコのビールはほぼこの2択です。
・TUBORG GOLD
・EFES(エフェス)
レストランでビールを注文すると、この2択のうちどっちにするか聞かれることがほとんどです。
あるいは、デンマークの有名なビール、カールスバーグも扱っているお店も多いですが、外国産のためこの2択よりさらに高く、あまり人気がありません。
私はこの通り、ビールが大好きです。
どこの国にいても、毎日ビールを飲んでいます。
大袈裟に言えば、生きる活力であり生き甲斐です。
新しい国で、初めて見る景色や雰囲気を楽しみながら、初めて聞く言語を聞きながら、太陽高度が高い時間帯からビールを飲むことが、私にとって旅の醍醐味であり目的のひとつでもあります。
だから旅行に行くとどうしても外せない場所、それが”酒場”です。
私の酒場好きな話と、バルカン半島周遊1ヶ国目のボスニア(首都サラエボ)で訪れた酒場の記事はこちらをどうぞ↓↓
今回のバルカン半島を巡る旅(2024.5.20~8.19)では、たくさんの魅力溢れる酒場と出逢うことができました。
自分自身の記録のためにも、まとめておきます。
㏌ モンテネグロの首都、ポドゴリツァ
「サラエボでバーに通う」の記事で書きましたが、
私たちは地元のおじさんしかいないような、場末感漂う激渋な酒場が特に大好きです。
それらはもう絶滅危惧種であり、その国へ行かないと絶対に味わうことができない魅力が詰まった場所です。
あの空間の良さは、写真や動画では伝わらないと思っています。
よく探さなければ看板すら見つけられないのが激渋酒場の特徴です。
この時期、そこが酒場であることを知らせる目印は、その国の代表的ビールの銘柄がプリントされたパラソル。
パラソルを見れば、どのビールを注文すればいいのか一目瞭然です。
読み方が分からなくても、パラソルを指差せばすぐに理解してもらえて、オーナーがビールを運んできてくれます。
モンテネグロはもともと、「セルビア・モンテネグロ」という連邦国家から2006年に独立した国です。
その影響もあって、セルビア人も多く住んでいます。
ポドゴリツァの酒場で飲まれているビールは、セルビアビールも一般的で、サラエボの酒場事情と同じく、飲んでいるビールの銘柄でその人の人種(出身地など)が判明するのも面白い特徴のひとつでした。
ポドゴリツァは首都でありながら、モンテネグロ国内で最も物価が安いと言われています。
それでもレストランやおしゃれバーでビールを注文すれば500mlで3.5~5€が平均価格。
ところが、激渋バーではほとんど1.5€で統一されています。
現在円安は史上最安値を更新中なのに、ユーロ圏にいながら安くビールが飲める貴重な場所です。
㏌ アルバニア ティラナ
こちらは、首都ティラナでほぼ毎日のように通った酒場。
エアコンが強めに効いていて、ジョッキが冷えているという嬉しい心配り。
なにより、価格はティラナで飲んだビールの中で最安値でした。
お店に名前はなく、もちろんmapにも載っていない名もなき酒場。
オーナーに、お店の名前はあるの?
と聞いてみたけれど、
「名前はありません」という返事が返ってきました。
カフェ文化が浸透しているティラナでは、歩けばカフェだらけ。
そのせいか、”酒場”自体は少なく、その変わりカフェでお酒を飲むことができました。
または、レストランでビールだけ飲んでいるお客さんもたくさん見かけました。
トルコの地元民向けのカフェでは、チャイかカフヴェスィ(トルココーヒー)が主流なので、カフェでビールが飲めるなんて〜!と天国のように感じました。
㏌ 北マケドニア ドゥラス
こちらはアルバニアのアドリア海沿岸の街、ドゥラスで寄ったカフェ。
アルバニアはとにかく暑くて、逃げ込むようにエアコンの効いたカフェに入っていたのが思い出です。
㏌ マケドニア ビトラ
ビトラにあるオールドバザールではこういう光景が日常でした。
なんという素晴らしい光景!!
こういった光景は、ここが激渋な酒場である証であり、大変分かりやすい目印となります。
この光景を早い段階で見つけた私たち、ビトラのオールドバザールは激渋酒場の密集地である予感しかありませんでした。
そしてその予感は的中しました。
これまで訪れた中で、究極の激渋酒場と巡り会えたのもこの地でした。
北マケドニアでは地域によって主流なビールが違っていて、ビトラで一般的なビールはこちら。
マケドニア南部の醸造所で作られた、「クラリマルコ」
ビトラの酒場ではほぼ全員がこのビールを飲んでいました。
灼熱の中、パラソルの下ででいただくにはとっても飲みやすく、納得の味です。
こちらは今まで訪れた中でも、究極の激渋酒場。
日本人がとっても珍しいようで、常連のおじさんには、
「ヒロシ~マ」「ナガサ~キ」「トウキョウ」の他は、マケドニア語で終始話しかけられ、
ママさんとチーママには「一緒に写真を撮っていい?」
と言われて一緒に写真撮影をしました。
こういったふれあいも、酒場ならではの良さ。
扉の先に待っている出逢いは、予想もできない貴重なものです。
㏌ 北マケドニア スコピエ
首都スコピエで拠点にしていた地域では、酒場は少なく、
ここでもオールドバザールへ行ってみたものの、ビトラのバザールとは違ってトルコ人の居住地区のようになっていました。
アザーンが鳴り響くその辺りは、トルコ色が強く、酒場どころかビールを提供しているレストランすら希少でした。
スコピエ滞在の後はトルコへ帰国する私たち。
「あぁ、、トルコってこうだった…」と、
イスラム圏でのお酒事情を久しぶりに思い出すこととなりました。
そんな中でも、スコピエにも激渋な酒場はちゃんとありました。
迷い込んだ、東南アジアを思わせるような雑多な市場の中に、隠れるように。
けれど、それはしっかりと存在していました。
そして、スコピエで最も愛されているビールはこちら。
「スコプスコ」
もしかしたら、バルカン半島周遊中に一番飲んだビールかもしれません。
先ほど紹介したビトラの「クラリマルコ」同様、飲みやすくてとても気に入りました。
スコピエの中心を流れるヴァルダル川沿いにも、
こんな名もなき酒場がありました。
トルコには”酒場”そのものがありません。
今この記事を書きながら、大好きな酒場での写真たちを見ているだけで、とても懐かしく、恋しく感じています。
そして今日も、ビールを美味しく飲むために、私なりの一日をしっかり生きようと思うのです。
サーフがずっと健康でいられるように、サーフの美味しいごはんとおやつ代として大切に使わせていただきます♡