届かない日本からの宅配便 感謝を伝えたい
Merhaba!(こんにちは!)
トルコのエーゲ海から、surf anneです🥰
日本から一緒にトルコへやって来たインコのサーフ、
突然ですが、サーフの日常のごはん事情について、簡単にお話させてください。
サーフは、日本から買いだめして持ってきたごはんを今も毎日食べています。
メイン食として毎日食べているごはんの他、ビタミン剤やカルシム剤、おやつとして与えている補助食などなど、ざっと数えてみても10種類以上あります。
インコと暮らしている飼い主さんにとっては当たり前の知識ではありますが、、インコのメイン食には大きく分けて二種類あります。
・「シード」
植物の種子のことで、穀物類のごはんです。
インコにとって美味しくて、みんな大好き
わが家のサーフも、シードごはんは目を輝かせて美味しそうに毎日食べています。
しかし「シード」にはビタミンやミネラルなどが含まれていないため、他に補助食や野菜、果物などを与えないと栄養が偏ってしまいます。
・「ペレット」
インコに必要な栄養素がバランス良く含まれている総合栄養食です。
ビタミン、ミネラル、カルシウムなどしっかり摂ることができます。
しかし、自然界にはない食べ物なので、インコたちの食いつきは悪く、ペレット食に移行するには飼い主さんにとって根気のいる過程が必要とされます。
インコそれぞれ好みがあり、商品によって食べてくれるものと、全く口に入れてくれないものがあります。
日本ではまだ馴染みが薄く、欧米からの輸入品が主に流通しています。
サーフにも小さい頃から色んなペレットを試してきましたが、輸入品は全く興味を示さず…
唯一食べてくれるのが、「NEO」という商品名の貴重な日本産ペレットです。
日本からも数袋持ってきた「NEO」、
健康維持のため、6年間食べ続けてきたサーフにはどうしてもこのNEOが毎日必要です。
4度にわたるサーフの産卵、病院にかかることなく安産できたのも、このNEOの栄養素のおかげだと思っています。
しかし毎日食欲旺盛なサーフなので、あっというまにNEOはなくなっていきました。
日本でも輸入品がほとんどなので、海外でもきっと売っているだろう、
サーフはなんでも食べる食いしん坊インコだから、新しいペレットだってきっと食べてくるはず!
…なんて、私は正直安易に考えていました。
しかし、実際海外のペットショップを探し回ってもペレットは見つけることができませんでした。
どこの国に行っても店頭に並んでいるのはシードばかり。
唯一スコピエで、ドイツ産ペレットを見つけて購入しましたが、
食いしん坊サーフでも全くお気に召さない様子、細かく砕いても他のごはんと混ぜてみても、全く食べてくれません。
そうしている間にもサーフの好きなペレット、「NEO」は減っていく一方です。
夫と悩んだ末、日本の転送サービスを利用して日本から取り寄せすることに決めました。
私たち人間にも、日本から取り寄せたい商品は書ききれないほどいっぱいあります。
しかしそれらは海外の商品で代用を探すことだってできるし、我慢すればいいこと。
サーフのごはんに限っては、そうはいきません。
さっそく先月、日本のネットショッピングでサーフのごはんを購入しました。
日本の配送はとっても早く、追跡サービスも明確に教えてくれて、注文し翌日には出荷されました。
日本にいた頃は当たり前のように感じていたサービスだけど、日本は本当にすごいと思いました。
そして日本からトルコへ出荷されたサーフのごはん、
先に結果をお話しすると、
私の住んでいる最寄りの郵便局(PTT)までは来ました。
(※トルコの郵便局→PTTといいます。
クシャダスは、”アイドゥン県クシャダス市”なので、最寄りの一番大きな郵便局はアイドゥン郵便局になります)
以下が、追跡サイト上のアイドゥン郵便局(PTT)までの経過です。
・9/13トルコイスタンブール税関へ到着
9/7に日本を出発した荷物はおよそ一週間ほどでトルコへ到着しました。
しかし、ここで一週間以上保管されます。
毎日追跡サイトで確認するが、全く荷物が動かず、焦りだす。
気になって保管先であるイスタンブールPTT税関のクチコミを見てみると、すべて星一つ…😱
”1ヶ月経過しても荷物が配送されない”
”電話を何回かけても全く出てくれない”
中には、”3ヶ月待ったが配送されず、自国へ返された”
なんて書き込みもあり、不安はMAXに…
・9/20最寄り郵便局 アイドゥンのPTTへ到着
・9/21アイドゥンPTTの税関局から封書が届く
内容:荷物に関してメールまたは電話をください
日本からの荷物が届かないの…とすでに相談していた、友人のメフメットからPTTへ電話してもらいました。
電話を終え難しい顔をした彼が伝えてきたこと、
それは、
「法律が新しくなり、30€を超えるものは関税がかかり届けることができない。荷物は日本へ返送されます。」
訳がわからなかった。
私が事前に調べた情報によると、商品が一万円以下の場合は関税が免除されるはずで、今回私が注文した商品の合計額は約7,000円(≒約44€)
関税がかかるなら、それはそれで、関税は請求してくれても構わない。
もちろん支払うから、届けて欲しい。
PTTへ、しつこくメールも送りました。
「関税は支払うし、配達が難しいなら直接引き取りに伺いたい」
2度ほど送ったけれど、未だに返事は返ってきていません。
調べてみると、商品が出荷された後に、トルコの関税に関する法律が確かに変更されていたことを知りました。
免税限度額が150€から30€に引き下げられたとのこと。
5分の一も引き下げられることなどあるのだろうか…
そして法律の施工日は9/21とある。
私たちの荷物がトルコに入ったのは施工日以前。
それなのに、適用になってしまうのだろうか…
荷物が保管されているアイドゥンPTTは、家から車で約一時間の距離。
遠く日本を出発したサーフのごはん、やっと、やっと、すぐ手の届く距離まで到着したのに…
商品代金も、国際配送料も、EMSの速達代もすべて支払ったのに…
日本に返送されてしまうなんて
メフメットは、
「商品はもう届かない。クシャダスにもインコのごはんは売っているから、クシャダスで買おう」と…
もちろんインコのごはんは売っていますが、全てシード。
前述したとおり、シードだけではダメなのです。
どうしてもサーフには、日本のペレットが必要なのです。
部屋に戻り、愛しく純粋なサーフの顔を見ると、行き場のない虚しさ、悔しさに涙が溢れてしまいました。
サーフのペレットが届かないなんて…
私はサーフに栄養のある食事すら食べさせてあげることができないのか…
また産卵しカルシウムが欠乏している状態なのに…
もうペレットの残りは一週間分持つかどうかなのに…
私はサーフのanne(ママ)なのに…
絶望感にも似た気持ちで困り果てた私は、気持ちをどう整えたらいいのか、今起きていることをどのように捉えたらいいのか、
そして、メフメットが伝えてきたことが本当なのか(もちろん彼を疑っているわけではなく、こんな事実があるのか?ということ)
何もかも理解できず。
そしてその事実を、ちゃんと日本語で確認したいと思いました。
私は、信頼をおいている、ある日本人ご夫婦に助けを求めることにしました。
そのご夫婦は、トルコに既に10年以上住んでいて、私たちがトルコへ引っ越す際も引っ越してからも、色々サポートしてくださったり、情報提供をいただいている、尊敬できるトルコの大先輩です。
メールで事情を説明したところ、ご夫婦はさっそくPTTへ電話し確認してくださいました。
返ってきたお返事は、やはりメフメットと同じものでした。
「30€を超える商品は、手続きが本当に大変のようで、お願いしてみたけれどダメでした…」
トルコ語も流暢で、トルコの何もかも知っているお二人がそう仰るなら、本当に無理なんだ、、と初めてあきらめる気持ちが生まれました。
そして奥様からは、
「ここは法律がコロコロ変わる国、トルコだから、と言い聞かせて感情をコントロールするしかない」と。
10年以上もトルコで苦楽を歩んでこられた奥様、その言葉の中に込められた重みを感じると共に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
そして、その後続けて奥様が送ってくださったメールは、信じがたいほどにとっても嬉しい内容のものだったのです!
『来月、日本から私たちの友達が来るので、サーフちゃんのごはんを持ってきてもらえないかお願いしてみましょうか?』
図々しいながらも、迷わずそのお言葉に甘えさせてもらうことにしました。
さらに、奇跡的にも、
ご主人のお友達がクシャダスに住んでいて、そのお友達のところにも日本から友達がやってくるとのこと!
日本人はなかなか見かけないここクシャダスに、お友達が来るなんて…
しかも、このタイミングで!
もうこれは、サーフがもたらしてくれた奇跡のように感じました✨✨
こうしてサーフのごはんは、面識もない、クシャダスに来られるという日本人の方に託すこととなりました。
サーフのごはんは総重量約1.5キロちょっと。
ただでさえパッキングに苦労する海外旅行の荷物、その中にこんなかさ張るものを入れてもらうのは、本当に厚かましくお礼のしようがありません。
ご本人からしたら、たかがインコの餌だろうに…💧
こうして先日、お友達と共にサーフのごはんが無事クシャダスへ到着し、受け取らせていただくことができました。
相談させていただいたご夫婦をはじめ、ご友人の方々にはどのようにお礼を伝えたら良いのかわからないほどに、感謝しかありません。
もちろん、忙しい配達の合間を縫ってPTTへ問い合わせてくれたメフメットと、
「ヨーコの日本からの荷物が今日も届かないわねぇ…」と、毎日お店の外を覗いては気にかけてくれていたノルタンにも。
皆さまのおかげでサーフの健康を繋げることができました。
日本であれば様々な解決策が見つかることでも、海外にいるとそうはいかないことがたくさんあります。
今回の件も、私たちだけではどうすることもできなかったと思います。
海外に住んでいると、自分の中の常識を大きく超えた出来事や信じられない場面、理不尽な対応に何度も遭遇します。
その度に心が折れそうになるし泣きたくなったり叫びたくなったり、、日本へ帰りたくなることもあります。
それでも多くの方々に助けていただきながら、
便利で恵まれた日本にいたら気づけなかったかもしれない、人のあたたかさを感じながら、私たちとサーフは今日もトルコで生きています。
そして、私にも出来ることがあるのならば、この手を差し伸べたいと思うのです。
その後もPTTの追跡サイトを確認したところ、
まさにこの記事を書いている10/17、日本へ返送されたようです。
日本へ返送される配送代は、私たちの負担となり後日請求が来るそうです…
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サーフがずっと健康でいられるように、サーフの美味しいごはんとおやつ代として大切に使わせていただきます♡