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3.11から10年、わたしたちの今 vol.02 - New Zealand 2012

2012年、Support Our Kids ニュージーランドホームステイプログラムに参加した子どもたちの今をお伝えします。

SOK051 KOHEI

被災後、前を向いて生きていくためのきっかけをつかみたくてSupport Our Kids に応募しました。渡航先で東日本大震災の時に支援して頂いた方々に感謝の気持ちを伝え、将来、地域の復興を支えるリーダーになることが当時の目標でした。

現地では、ホストファミリーに東日本大震災の経験を話す機会がありました。その時に手を握りながら、そして、泣きながら私の話を聞いてくれたことが1番印象に残っています。人種や使う言葉は違えど、国境を超えて、心が通じ合うことを実感するとともに温かい気持ちになりました。

そして、自分が日本人であるのに「日本のことをきちんと知らない」ことに気づきました。クラスメイトに日本文化のことを聞かれた際に、うまく答えられず、情けない思いをしました。もっと日本のことを知り、きちんと伝えられるようになりたいと考え、大学は日本文化の中心である京都を選択しました。休日などは、世界遺産を巡りながら、教養を深めています。

帰国後は、地元・七ヶ浜の復興のために、津波で流れ着いた写真や位牌の整理や砂浜で清掃活動などのボランティアをしました。ここ4年間は京都で生活しているため詳しくは分かりませんが、地元では菖蒲田浜の防波堤の再建や地震で倒れた七ヶ浜中学校の新校舎が完成しています。 また、吉田浜近くには、シチノカフェや七のやという商業施設ができ、海の食材を活かし、復興財源確保につながる観光客誘致に取り組んでいるようです。そんな七ヶ浜に必要なのは、復興の財源を確保すること、地域の復興を長期的に支えていく人づくり 、自分の命は自分で守る教育 、そして、東日本大震災を過去の出来事とするのではなく、教訓として、共有していくことだと感じます。

現在は、小学校教諭になるために教育採用試験の勉強に取り組んでいます。教員として、「学ぶことの楽しさ」や東日本大震災の経験を活かして、子どもたちの命を守る「防災教育」などに力を注いで行きたいと考えています。

SOK51_NZ2012_工藤康平


SOK052 SHOTA

ニュージーランドの学校では、一緒に授業を受けたり、全校生徒の前で英語でスピーチをして、現地の学生たちと親交を深めました。言語が違っても心が通じるということを実感しました。人と人との繋がりは、男女の違いやもちろん人種も関係なく、強く繋がることができるんだとわかりました。いろいろな方に出会ったことで、人それぞれ価値観も文化も違うことがわかりました。それは海外だからとかではなく、日本国内でも同じだということがわかりました。 今では、上司や部下の考えを理解することができとてもいい経験になったと思っています。

今は、現場仕事なので、いろいろな場所に行き工事しています。私が就職した当時よりも、建物も増えてきて人も確実に増えました。 これからも被災地を中心に建設業に携わりたいと思っています。これから生まれてくる子供たちがこの街に生まれてよかったと思えるまちづくりをしたいと思います。


SOK052_NZ2012_佐藤昇太


SOK053 TOMOKO

海外に行く事自体が特別で夢の様な事でしたが、実際に参加して、初めて見るもの触れるもの、沢山の人達と出会えた全てに感動しました。今ある環境を離れて、別の場所の良さも感じつつ、今ある環境の良さにも改めて気づくことができた経験です。

SOK053_NZ2012_櫻井友子


SOK055 AYAKA

ホストファミリーのママに震災の話をした時、一緒に涙してくれたことが忘れられないです。痛みに寄り添ってくれたことがとても嬉しかったことを覚えています。

地元、富岡は解除になり、町に住める状態になりました。でも、いろんな店や家が取り壊されて、震災当時とは違う閑散としている街並みです。お年寄りしか戻っていないのが現状です。

今は国試に合格できるように勉強中です。

SOK055_NZ2012_菊地彩夏


SOK056 YUI

私のお世話になったホストファミリーは、みんな留学生というとても貴重な場所でした。年齢の近かった子から初めて誘われたのが夜バドでした。元々部活でバドをしていたので楽しくてしょうがなかったです。その日の帰りに見た、ニュージーランドの星空は今でも写真と記憶に残ってます。

SOK056_NZ2012_遠藤由似


SOK059 KEITA

日本の中学校の勉強のスタイルと違って、教科ごとに教室が違っていたり、演劇等の授業があったことが印象深かったです。 2週間という短い期間に3回もホームパーティーがあったこと、ホームステイ先の子供たちと公園に行って、帰りにお菓子食べたこと、高校に留学できてる日本人の人たちと放課後モールへ遊びに行ったことも心に残っています。 何もかもが初体験だったので、いまだに全ての出来事を鮮明に思いだすことができるくらい全ての出来事が心に残っています。

今は、いろいろな人と関われる部署に入っており、コミュニケーションを多くとることを目標にしています。 しかし、本当は声のお仕事をしてみたいです。ラジオ関係などやってみたいです。

SOK059_NZ2012_佐々木彗太


SOK060 NANAKO

ニュージーランドは日本と違って、現地の人の時間の流れがゆっくりしていました。日本人は時間に追われて日々ストレスの中で生活していますが、ニュージーランドの人たちは自分の時間も家族の時間も大切にしながら楽しんで仕事をして、人生の自由度と幸福度が高かったように感じたことを覚えています。

現在は、介護老人保健施設の支援相談員をしています。

SOK060_NZ2012_味水奈菜子


SOK063 AKANE

当時の私は、英語が大の苦手でした。現地では、言葉で意思疎通できたことはほとんどなかったと思います。 だからこそ「何が出来るか」と考えた時間でした。 ホストファミリーと一緒に出掛けたり、料理を手伝ったり、震災当時の話をしたり。 100%汲み取れる訳ではありませんが、コミュニケーションツールは言葉だけではないと気づいた時間でした。

引っ込み思案、ネガティブ思考な私の性格は少し変わったように思います。 SOKに参加して、周辺環境・人間関係・1秒先の未来を決めるのは自分自身の行動だと気づきました。その性格の変化からか、学生の時は考えられなかった、接客業を仕事にしています。

 2013年無形文化遺産に登録された和食の魅力を日本の方はもちろん外国の方々にも喜んで頂くため、勉強の毎日を過ごしています。仕事上、様々な国のお客様をお迎えしています。 料理という共通話題と拙い英語を使ってお客様の母国の写真を見せて頂いたり、挨拶を教えて頂いて海外へ行けないながらも楽しい日々を送っています。料理や食材の知識を深め、より楽しんでいただけるように日本酒やワインについても勉強をしています。 いずれは日本酒マイスター、ソムリエを取得したいです。

私の地元・福島県には果てしない原発の問題があります。避難指示が解除された地域もありますが、未だ帰宅困難な地域もあります。 また、定期的に甲状腺の検査、内部被曝の検査を行っています。県外からのお客様を受け入れる体制があまり整っていないように感じるので、 宿泊施設や公共交通機関の部分を補う必要があるように思います。

SOK063_NZ2012_根本茜


SOK064 MEGUMI

ホストファミリーとは、話したいことが沢山あるのに、上手く言葉にできずにいた際にも、嫌な顔ひとつせず話を汲み取ってくれて、沢山話しかけてくれて、本当の娘のように接してくださいました。いつも笑顔で、優しくて、強くて、おしゃれなホストマザーは私の憧れです。

国外から日本を見たこと、年齢も学校も地元も違うみんなと出逢ったことから、自分自身の考え方が変わったと思います。今まで育ってきた環境や関わってきた人、見聞きしたモノ・コトからしか人は判断基準を持つことができなくて、自分が当たり前だと思ってきたことは決して当たり前ではなく、あくまで選択肢のひとつである、ということに気が付いたことが私の中では大きな変化でした。参加後は、より多角的な思考を増やすために多くのことに興味を持ち、様々な人と関わりを持つようにと意識するようになり、自分の意見を持てるようになったと思います。

中心市街地は、震災の記憶が薄れてきているように感じます。ソフト面での復興は、震災以前と全く同じには決してならないこと、大きさを図ることはできないため、とても難しい問題だと思います。震災で学んだことや人への想いやり助け合いなどは、時間とともに決して薄れさせてはいけないことだと思います。

今は、建築関係の仕事に就き、資格勉強に励んでいます。働くようになってからは、支援への恩返しがしたいと思っています。 少額ずつでも次のSOKの子たちに支援をしたいと思っています。

SOK064_NZ2012_星愛 (2)


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Support Our Kids プロジェクト| 3.11 被災児童自立支援
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