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【不登校】学校で荒れてしまうヒロシが求めていたもの。

不登校。ここ数年は新聞やニュースなどでも頻繁に取り沙汰され、大きな社会問題となっています。

沖縄県でも、昨年度の小中学生の不登校が約5,700人と、過去最多となってしまいました。

僕が調べた限りでは、ほぼ全ての小中学校に不登校の子ども達がいます。
しかも結構たくさん。登校しぶりなどの数も合わせるともっともっとたくさんいます。

那覇市のB小学校に通う5年生のヒロシ(仮名)は、学校に行くたびにケンカや授業妨害などのトラブルを起こし、学校を休むことも度々ありました。

今回の記事は、学校で荒れていたヒロシのお話です。

ヒロシがサポショウでの個別サポートを受けて、学ぶ楽しさやわかる喜びを実感し、驚くほどの変化を見せたストーリーをお届けします。

最初で正直に書きますが、個人情報保護のため、内容は少し、イヤ、だいぶ変更しております。たぶん本人や親御さんが読んでギリギリ気づくかどうかのレベルです(笑)
しかし、サポショウの教育方針やサポート方法などはありのままにリアルに書いています。ぜひその部分を日頃の子育てや教育のお悩みに少しでも役立ててもらえると嬉しいです。

荒れてばかりのヒロシ

ヒロシはいわゆる不登校ではなく

ほとんど学校には通っていました。

ただ

学校に行くと

授業中も関係なく大きな声でおしゃべりをする

ときにはカッとなって友だちとケンカをする

先生に叱られてもそれを受け入れず、むしろ反抗的な態度をとる

そんな毎日だったようです。

みなさんはこれを読んで、ヒロシをどんな少年だと思い浮かべましたか?
今どきめずらしいヤンキー系ボーイを思い浮かべせんでしたか?(笑)
それは全くちがいます。
見た目は爽やかなイケメンくんで、どちらかというと少し控えめえな大人しそうな印象です。つまり見た目はどこにでもいる、普通の小学5年生なのです。

ヒロシが荒れた理由

では、なぜそんなヒロシが学校で荒れてしまったのでしょうか?

その答えはシンプルでした。

学習の遅れです。

5年生のヒロシは、実は3年生のときから授業についていけなくなり

今ではほとんど授業の内容を理解することができなくなってしまったのでした。

今の学校の授業は「これまで学習してきたことを理解している」という前提で進んでいきます。
例えばわかりやすく算数の「割合」の授業。これは3年生で学んだ「わり算」や2年生で学んだ「かけ算」ができて当然という前提で「割合」の概念を学ぶための授業が進んでいきます。だから、もし2年生のかけ算でつまずいている子には、とてもじゃないけど理解できる内容ではないのです。そして、5.6年生には、実はかけ算九九をパッと言えない子もいます。さらに、実は中学生にも一定数いるのが現状です。

授業の内容を理解できない子ども達は、毎日の授業をどのように受けるのか知っていますか?

  • 必死に黒板をノートに写す作業

  • ただボーッと傍観する

  • 暇だからおしゃべりなどの授業妨害

こんな感じです。

ヒロシは「暇だからおしゃべりなどの授業妨害」パターンでした。

また、5年生という時期。

親にも反抗的になり、言うことを聞きません。

お母さんはヒロシの授業妨害のことで、学校から何度も連絡をもらいますが、もうどうして良いかわからない状況でした。

ヒロシのお父さんはどちらかというと放任主義で、あまりヒロシの学校生活のことには口を出さないとのことでした。逆にお母さんは、今の荒れたヒロシをどうにかしてあげたい思いが強く、どうにかこうにかヒロシと向き合いますが、不本意にも反抗期のヒロシとバトルになってしまい、そんな悪循環に悩まれていました。
ご家庭にはそれぞれの教育方針があるので、僕はそこに口出しはしません。あくまでも親御さんと相談を重ねながら、受講生親子にとってより良いサポート方針を決めています。

サポショウとの出会い

9月。

ヒロシがサポショウに来るきっかけとなったのは

お母さんが知人からサポショウを紹介されたとのことでした。

反抗期のヒロシに困り果てていたお母さんに

「この先生のところなら!」と紹介してくださったようです。

サポショウはほとんどの受講生が、ご紹介から入塾いただいています。
とてもありがたい話です。
個人的なことですが、小学校教員をやめてまで届けたい教育を実現させて本当に良かったと実感する日々です。感謝。

お母さんはすぐに無料個別相談にいらっしゃいました。

お話を聞くと

あの手この手を試したがどれもうまくいかず

「最後の望み」をかけて来てくださった思いが伝わってきました。

実はサポショウは、この「最後の望み」で駆け込んでいらっしゃる親御さんも少なくありません。学校で学べないからと、地域の進学塾や、有名な大手の補習塾、どの家庭も一度は手を出したことのある通信教材など、どれを試しても成果がでず、困り果てている親御さんがたくさんいらっしゃることを改めて痛感しております。

意外なほど素直なヒロシ

ヒロシの無料体験初日。

学校で荒れまくっていると聞いていたので、

どんな様子で来塾するかと待っていると

ヒロシ「こんにちは!よろしくお願いします!」

と、なんとも礼儀正しいあいさつからスタート。

あれ、ヒロシくん。キミ、想像と全く違うんだけど(笑)

質問にもハキハキと素直に答えるヒロシ。

僕「よし、じゃあ勉強してみよっか!」

ヒロシ「はい!」

あれ、ヒロシくん。キミ、めっちゃ素直やん(笑)

これ、実はヒロシが特別でも何でもありません。
僕は10年以上も教員をしていたのでわかることがあります。
それは、子どもはみんな素直であるということです。
ただ、学校など、どうしても周りと比べられる環境にいると、自分を強く見せようとしたり、逆に弱い自分を見せないために黙り込んだりしてしまいます。これ僕たち大人も同じですよね。
でもサポショウでは1対1の完全個別サポートなので、ありのままの自分を素直に出すことができるのです。

趣味の話をしながらさりげなく聞いてみました。

僕「ヒロシ、勉強好き?」

ヒロシ「きらい!」

僕「なんで?」

ヒロシ「だってわからんもん!」

僕「じゃあできるようになりたい気持ちはあるの?」

ヒロシ「うん」

もうこれに関しては解説はいりませんね。
これが勉強ぎらいの子どもたちの本心です。

ヒロシの心に火が灯った瞬間

10月。

無料体験を終えたヒロシは入塾することになりました。

お母さんからは

「勉強が楽しいと言っています!」と

嬉しいお言葉をもらいました。

しかし、

その日のヒロシは、どこかソワソワ。

なんだか集中しておらず、

僕の問いかけにもテキトーに返してきます。

あ、なるほど(笑)

僕「ヒロシ、ちょっと聞け」

ヒロシ「・・・。」


「ごめんだけど、成長する気がないならサポショウでは見れない。オレは、1ミリでも成長したい気持ちがある子には全力で応援する。だけど、成長する気がない子の相手をする時間は、ごめんだけどないんだ。」

ヒロシ「・・・。」


「これだけはオレが決められない。ヒロシ、自分で決めろ。今より少しでも勉強ができるようになりたい気持ちがあるのか。今より1ミリでも成長したい気持ちがあるのか。それとも、ただお母さんに行かされてるから来てるのか。どっちだ?別にオレに気を使う必要はないから正直に言ってごらん」

ヒロシ「やりたいです」

僕「わかった。だったら応援する。その代わり、姿勢を正して、ちゃんとやろう!」

これを読んで、サポショウのイメージがひっくり返った方もいるかもしれません(笑)
はっきり言いますが、すべて作戦です。
上記で「あ、なるほど」と書きましたがどういうことかわかりますか?
このヒロシの態度は、子ども達あるあるの「お試し行動」なんです。
「この先生はどこまで許してくれるのか、どこまで甘えられるのか」と、無意識に試してくるのです。これはどの子ども達にもあります。なんなら大人だってありますよね(笑)
ただし、この厳しい対応をすべての受講生にやっているわけではありません。厳しく接した方が響く子、寄り添った方が響く子、淡々と進めた方が響く子、一人ひとり違います。これが個別サポートです。そしてその使い分けは、約12年間の教員人生で培ってきました。
言うまでもないですが、その後、ヒロシにはとことんフォローしました。このフォローまでがセットです。

授業の後半では明らかにヒロシの目つきが変わりました。

最後は驚くほど元気な声で

「ありがとうございました!」と

帰っていきました。

ヒロシの心に火が灯った瞬間でした。

あなたは、ときには厳しく伝えることについてどう思いますか?
今の時代、学校の先生は厳しく伝えるということができなくなってきています。
世間からは「教師として厳しく伝えないと聞かせきれないの?」みたいな声も多く、また、本当に多様な価値観の保護者がいらっしゃって、いろいろめんどくさいことがあるのも事実です(笑)
でも、僕は、必要があれば多少厳しくても心と心で向き合うことも大事だと思います。
そして、もっと大事なことはその後のフォローまでがセットだということです。
学校では、仮に厳しく伝えても、多忙がゆえにその後のフォローの時間がとれないことがあります。これでは子どもの心には響きません。「ただ叱られた」という気持ちになるだけです。
その点、1対1の個別サポートはフォローまでがセットで向き合うことができるのもサポショウの強みだといえます。

学習の遅れは悪いのか?

5年生のヒロシ。

実は、サポショウでは3年生の学習内容に取り組んでいます。

理由は簡単です。

3年生の学習でつまづいているからです。

これでは学校の授業を理解できるはずもありません。

荒れる気持ちもわかります。

たしかに勉強ができないよりは、できたほうがいいです。

でもそれって、学校の授業が基準ですか?

学習に遅れ、

学校の授業についていけなかったら

何かその子の人生に悪影響を及ぼしますか?

ここではっきり書きますが、学校には授業についていけない子が一定数います。学校でその子どもたちに手厚く個別サポートすることはできないため、どんどん学習に遅れてしまいます。
そうなるぐらいなら、ヒロシのように1日の1時間だけでも2時間だけでも学校の外で学ぶ時間をつくったほうが、よっぽど将来の自立に繋がる素晴らしい選択です。
本質は学校の授業についていくことではありません。自分の人生を力強くたくましく生きていくための素地を養うことです。
いつか子ども本人にスイッチが入ったときに「オレならできる!」と思えるような自信を育むことです。

ヒロシ、ちゃんと読んでる

11月。ヒロシに変化が出ました。

なんと、問題をちゃんと読んでいるのです。

実はヒロシ、文章を読むのが大の苦手で、いつも問題を読まずに感覚で問題を解いていました。

当然、それで解けるわけないのですが(笑)

しかし、2ヶ月の1対1個別サポートをすることで、

問題にまっすぐ向き合い、小声でぎこちないながらも一生懸命に問題文を読んでいたのでした。

これはヒロシのなかで

「問題文を読めばオレにだって解けるはず!」

という小さな自信が芽生えた証です。

ただ問題文を読むようになっただけ。
たったそれだけのことですが、これこそがヒロシの価値ある変化です。
ここがサポショウと一般的な塾の大きな違いです。
サポショウは受験の合格や成績アップをゴールとしていません。
あくまでも学習を通して「オレにもできる!」「わたしでも解けるかも!」という自信を育んでいます。
塾という業界は、合格や成績UPの方が結果としてわかりやすいというのは当然あります。
しかし、サポショウはそういったわかりやすい結果ではなく、ヒロシのように目に見えない変化を大事にしています。
どちらが良いか悪いかではありません。教育方針の違いです。
もちろん、100点とりたいという子にはとことんテスト勉強させます(笑)
でもそこには明確な目的があって「目標に向かってとことん努力する力」を育むためです。これが一人ひとりに合わせた個別サポートです。

調子にノッてきたヒロシ

12月。

最近のヒロシくんは、よく調子にノリます(笑)

家庭でも学校でも

ヒロシ「俺、勉強がんばってるぜ!」

と言いまくってるそうです(笑)

調子にノれるって、素晴らしいことだと僕は思います。
これまで自信を失いかけていたヒロシが、調子にノりたいぐらい勇気と自信に満ちあふれているということです。
子どもが調子にもノれないなんて、あまりにもかわいそうです。
もちろん、度が過ぎたら、新しい課題を与えてギャフンと言わせますが(笑)

お母さんの全力サポート

実は

ヒロシの家からサポショウは結構遠いんです。

それでもヒロシのお母さんは

週に1回は必ずお仕事を調整して

サポショウへ送迎してくださっています。

子どもの成長に大切なことは環境です。
その環境を整えてあげることは、周りの大人の役割です。
お母さんが一生懸命ヒロシのために向き合い、試行錯誤し、葛藤し、それでも頑張ってきたからこそ、今のヒロシの笑顔があるのです。

ヒロシが求めていたもの

今もときどき、学校では荒れてしまうことがあるようです。

でも仕方ないことです。

まだ授業についていけるレベルではないからです。

学校に行けば、どうしても退屈な時間を過ごしてしまうことになります。

ただ、僕とヒロシはある作戦を組んでいて「授業がわからなくて荒れそうになったらこれを解け!」というアイテムを渡しています。なんてことはない、超簡単な市販のワークですが(笑)
でもヒロシがすごいのは、それもちゃんと解いているんです。
担任の先生も許可してくださっています。
親御さんと学校とサポショウみんなでヒロシをサポートしています。

ヒロシが求めていたもの。

それは安心して学べる場所です。

今回はそれがたまたまサポショウだったということです。

今の時代

学校がすべてではありません。

学校で学べないなら

学校外で学ぶだけ。

それだけです。

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