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【空想東洋医学】僕が仙豆を飲んだらどうなるのか?

こんにちは‼︎
先日、患者さんと話していたら、
「先生、仙豆みたいに一発で疲れとか取れる方法ないですか?」と聞かれ仙豆の話になりました。
”仙豆”とはマンガ【ドラゴンボール】に出てくる、飲めば、10日間何も食べなくて動けるし、疲れや怪我や骨折も一発で治るし、瀕死のクリリンを一発で回復させてしまう”豆”です。
#クリリンのことか〜 ‼︎
#クリリンの事です

そんな夢のような豆は残念ながらこの世には存在しないのだが、実際僕が飲んだら身体の中はどうなってしまうのか?
院長が東洋医学的に解説していく、ネタ回になります。よろしければお付き合いくださいませ。


仙豆とは

仙豆は病気は治せないが、怪我や疲労回復にはものすごい効果を発揮して、戦いで骨折しても一発で治るし、不眠不休で動き続けた疲労も、仙豆を飲めば一発で回復する。
10日間食べなくてもいいみたいで、そのことを『柳田理科雄先生』がこちらで解説してくれてます。僕も先生の本は何冊も読んだな〜。

この記事は10日間食べなくても大丈夫ってことを解説してくださってます。
簡単に要約すると、仙豆は一粒で3万3600kcaあって、重さは1粒の重さは5.9kg。それを身体に蓄えて、10日間で消費していくのが仙豆だと言っています。

僕は着目を変えまして、怪我の回復、骨折の回復というところに着目して、実際僕が敵と戦ってボロボロになって仙豆を飲んだ時身体ではどうなるのか考えていきましょう‼︎

やっぱりこの臓器を元気にさせないと‼︎

疲労の回復といえばやはり肝臓を元気にしないと疲労物質の除去はできません。もちろん骨折回復にも関係してきます。
なので肝臓の代謝アップは必須になってきます。肝臓を超高速に働かせるためにはそれなりに栄養やエネルギーが必要になってきます。このエネルギーは”仙豆”そのものにあるカロリーを使えばいいのですが、ここで大問題が発生します。

骨折は場所や程度にもよるが1ヶ月から半年くらいと言われています。小さい骨折なら1ヶ月くらいだが酷いと数ヶ月かかってしまう。今回はどんな骨折でもと言っていますがまあ今回は全治2ヶ月の骨折を一瞬で治せると仮定しよう。

てことは2ヶ月分のエネルギー(カロリー)が必要になる。怪我を治すにはエネルギーがいるのです。
となると10日分の3万3600kcalなんて全然足りない‼︎2ヶ月分を計算すると、必要なエネルギーは20万1600kcalほど必要だ!仙豆を食べたら太るどころか激痩せしてしまう可能性も出てきた‼︎

仙豆のカロリーは3万3600➕20万1600kcalないと僕は激痩せしてしまう‼︎
#細胞から痩せてまうぞ

栄養だけじゃダメだぞ‼︎

肝臓を働かせる「栄養素」はどうにかできそうだが、忘れてはいけないのが「水」の問題だ。肝臓は代謝する時必ず水を必要とする。僕の体温では1日に約2ℓは必要なので水も2ヶ月分必要だ。ということは全治2ヶ月の骨折を治すためには120ℓ水が必要でそれを一瞬のうちで取り込まないといけない。
仙豆を食べる時、自分の横に2ℓのペットボトルを60本用意しておいて、それを一気に飲み干さないといけない。出来るだけ早く飲まないと肝臓がオーバーヒートしてしまう。
仙豆は小さくて持ち運びが便利だと思っていたが、ペットボトル60本も同時に持ち運ばなくてはならなかった。こんなところに盲点が‼︎

更に問題が‼︎

更にだ、水を大量に飲み過ぎると、血管の中が水で薄まりすぎて低ナトリウム血症になってしまう。いわゆる『水中毒』だ。これはかなり危険だ。なので水を飲むと同時に大量の塩も必要になってくる。
厚生労働省によると1日に必要な塩分摂取量は7.5g以下とあるので、1日7.5gで計算すると2ヶ月分の必要な塩分は約450g、伯方の塩の家庭用が500gなので、仙豆を食べたら水120ℓを一気飲みしながら塩500gも同時に摂取しないといけない、過酷なミッションが課されるのだ。

そんな量を身体で回さないといけないぞ

取り入れたエネルギー、水などを吸収できるのか問題はありますが、ここは胃、小腸、大腸に頑張ってもらいましょう。
#燃えろ内臓 ‼︎
そして吸収したモノを肝臓や骨折部位や各細胞に届けないといけない。しかも超高速に。そのためには血圧を上げる必要がある。

人間の血圧は正常で上が110〜140くらいだ。血圧は血液を運ぶ力だ。高い方がより血液をスピーディーに運べる。低血圧だと血液がなかなか流れないから元気がなくなったりするわけだ。
仙豆を飲んで超高速で届けるためには血圧を最大限まで上げないといけない。人間の血圧は150くらいで高血圧だが、もっと高くしないとダメだ。僕の血管と心臓が耐えれる最大値まで血圧が上がる。ただ血管にも限界がある。
それでは足りないから次に心拍数を上げる。

心拍数を上げることで心臓の拍出回数を上げて血を強引に流す手段だ。
人間の最大心拍数は【220-その人の年齢】とさせている。僕が36歳なので184回まで心拍数を上げれる。これは相当早い。僕がめちゃ頑張ってランニングandダッシュした時でも170くらい。そうなると相当しんどくて長時間その心拍数は耐えられない。
#吐きそうになる

それを限界の184回まで上げるのだから相当だ。血圧も上げて心拍数も上げて無理やり血液を流してると、心臓、血管、脳みそには相当な負担がかかるだろう。

ホルモンも神経伝達物質も乱れまくり

血圧や心拍数が上がることで僕は頭痛、めまい、吐き気、目の痛みなど全ての症状が出ることだろう。
更に僕の中のホルモンも神経伝達物質も正常な状態ではいられない。
いろんな物質が乱れるが、”セロトニン”といういわゆる”幸せホルモン”も減少する。
#正確にはセロトニンはホルモンじゃないけど

心拍数が異常に高い状況ではセロトニンが減少してしまうのだ。仙豆を飲んでこれだけ身体が乱れていたら”セロトニン”はほぼ身体からなくなると言ってもいいだろう。

するとどうなるのか?

仙豆を食べて、骨折や傷はドンドン治っていくが、それに幸せを感じることはない。あれだけ水を飲んで塩を食べて傷を治したが、それに嬉しさを全く感じないのだ。そんなのありかよ‼︎
#切ない

こんなストーリーと結論

僕はジパングの患者さんと地球を守る為、悪い奴と戦っている。死闘を繰り広げ、お互い瀕死の状態だ。
後一発、後一発だけ悪いやつにパンチを打てたら僕の勝ちで地球を守れるのに身体がボロボロで起き上がれない状況だ。

そんな時だ‼︎

軽トラックに2ℓのペットボトルを60本と塩と仙豆と積んでヤジロベーがやってきた。瀕死の僕の所に来ると「諦めるな‼︎この仙豆を食べてトドメを刺すんだ‼︎」ヤジロベーが瀕死の僕の口に仙豆を押し込む。
仙豆を口に入れたら、そこから僕と仙豆との死闘が始まる。僕は水と塩を飲み、血圧、心拍数が上がってくる。身体中か熱くて痛い。水を飲むペースが落ちると身体が干からびてくる。身体中が痛くて視野も狭まってきた。辛い。

でも傷や骨折は回復してくる。見た目はどんどん回復して綺麗になる。

でもそれに喜びや幸せを感じることはない。目の前の敵のことなんかどうでも良くなってくる。目力もなくなる。目が虚になる。

内臓はボロボロだ。全ての内臓と細胞がクタクタだ。仙豆を食べる前より身体は確実にだるくてしんどい。もう動く気にもならないし、指も動かせないくらい疲れる。まぶたも開けない。
戦いのことなんてどうでも良くなった僕は静かに目を閉じて寝た。

結論:仙豆は食べるな。

疲れた時は鍼灸治療をしてゆっくり休んで治していきましょう。

以上で〜す‼︎





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