北信五岳道路とくびき野パノラマ街道
序章
新潟県上越市と長野県飯山市に接する、信越稜線の各峠は、未だ冬季通行止めが続いていて、唯一「開田峠」が5/26解除されるだけで、他の峠は6月以降になる予定だ。
上越市の清里区から開田峠を超えた事は一度も無かったので、そろそろと思い情報を収集していると「くびき野パノラマ街道」がある事を知った。
自宅を起点として、どうにかベストなルートでライド出来るコースは無いものかと、地図と睨めっこしていると、ルートが繋がった。
「北信五岳道路」と「くびき野パノラマ街道」を継続するプランができた。
しかし、自宅から全行程自走だと最短で166kmほどになる。
帰路のルートは、R18メインの排気ガスと、車に煽られるストレスとなる為面白くはない。
なので、「くびき野パノラマ街道」は県道198号青柳高田線に下りて来て、最寄駅は「JR上越妙高駅」だ。
mont-bellから155gの軽量「U.L.リンコウバッグ」を手に入れたので早速使ってみない手は無い。
なので今回は「輪行」の手段を使った。
北信五岳道路へ
5/19(日)曇り
前日は晴れて長野市の最高気温は29.1℃、このまま天気が続いてくれたらなと願ったが、天気予報は下り坂。
日中は曇りで雨は夜半過ぎに降る予報だ。
最近このパターンで天気は回っている。
朝6:00に出発の予定だったけど、30分ほどフライングして出発した。
気温は9℃、少し肌寒いがこれくらいなら問題はない。
「北信五岳道路(ほくしんごがくどうろ)」の正式名称は「上水内北部広域農道(かみみのちほくぶこういきのうどう)」で長野市から上水内郡信濃町に至る全長17.7km、中野市や信濃町方面に仕事で向かう時に便利で、勝手知った道である。
R18を交差すると、蟹沢トンネルの手前で五岳道路は左折して、アップダウンを繰り返しながらR18の古間に再び合流する。
車で通り慣れた道なので、先が分かりタスクをこなすだけである。
暫く登ると旧三水村で高原台地となり、北信五岳のパノラマが広がる。
今日は曇り空で景色は期待していなかったが、辛うじて五座全てが見渡せた。
旧三水村の台地に上がると、古間まで約3kmほど再び5%の登りとなり、県道364号古間停車場線に合流すると、北信五岳道路は終了する。
此処から僅かな下りで、信号「古間多町」でR18に合流して、野尻湖を過ぎた。
此処を過ぎると新潟県に入る。
関山の手前の信号小野沢で右折する筈が、広い道と暫く続く高速ダウンヒルが楽しくて、ナビの音声も聞こえず通り過ぎてしまった。
ふと、ナビの表示を見るとUターン警告の文字。
やっちまったか!と思い、路肩に止まりスマホの地図を確認すると、この先の信号関山を曲れば新潟県道262号で、安心した。
信号関山の二つ手前の信号を右折して、田んぼの畦道を暫く進み踏切を渡ると、関山駅の東側に出て、そのまま新潟県道262号に乗った。
くびき野パノラマ街道へ
県道262号は東に進むと、3km弱の僅か距離で県道97号となり、関川を渡る橋(学校橋)迄約7km、勾配3%のダウンヒルだ。
こんなに下って大丈夫かと思う程快適だった。
既にこの辺りは、訪れた事は無いので方角も良く分からず、ナビだけが頼りである。
橋を渡り、関川左岸に並行する県道455号に突き当たると、やはり下った分だけ登りが始まった。
後は「くびき野パノラマ街道」の入口に向かうだけである。
暫く長閑な山道を登って行くと、Y字路となり、地すべり災害復旧工事の為通行止めの看板が立っていた。
通行止めは得意なので、あまり気にはし無いが、看板の地図が現在地も分からず、方角も不明でスマホの地図を見ながら、道の形で判断するが良く分からない。
このまま東へ進むと、北陸新幹線と交差するので、そこで修正すれば良いと思い進んで行く。
再び分岐で工事看板が有り迷ったが、左折し馬場川に掛かる橋を渡ると県道456号に戻った。
結局のところ、工事区間を迂回しただけだった。
大分時間のロスをしたが、ナビは合流しましたの表示とアナウンスで結果オーライだった。
地図には峠付近に「泉郵便局」があり、北陸新幹線が南北に通っている筈が見当たらない。
よく考えてみるとここは峠なので、新幹線の高架橋があるはずは無いことに気づいた。
Google mapsには線路が実線で表記されていたので、そう思いこんでいた。
この下に長いトンネルが通っていたのであった。
ここから2kmほど進むと、大きく北にカーブして、いよいよ「くびき野パノラマ街道」に辿り着いた。
「くびき野パノラマ街道」は県道95号上越飯山線(開田峠をへて飯山市)を交差して、南ルートと北ルートに分かれている。
南ルートが5.5km 獲得標高134m 北ルートが11km 獲得標高277mで総延長16.5kmで所々に広がる水がはられた棚田や妙高連山、高田平野の眺望が印象的だった。
上越妙高発長野行
くびき野パノラマ街道は、板倉区から清里区に入ると県道198号青柳高田線にぶつかる。
さっき通過した、玄藤寺池の手前で二股に分かれていて、右に行けば198号で結局同じ場所に合流する。
その場所に「櫛池隕石落下公園」の看板が有り、大正9年に此処に隕石が落下したそうだ。
寄ろうかと思ったが先を急いだ。
暫く高田平野の田園風景の中をライドして妙高連山が見渡せた。
R18に出ると、上越妙高駅は僅かな距離だった。
サイコンの表示を見ると、距離は99.56km、後僅かで100kmなので周辺を流して来ようかと思ったが、終了とした。
早速輪行の準備をして、時刻を見てみると、30分後に新幹線が入って来る。
コンビニでおにぎりを購入して、ホームで頂いて、14:01定刻通り乗車した。
指定席のチケットを購入したが、荷物置場はいっぱいで、長野駅迄30分弱なので、デッキで自転車と。
長野駅に到着して輪行を解き、自転車を組み立て帰宅した。
何時ものルーティン、洗車、洗濯、風呂、ビール。
今日も一日、お疲れ様でした。
Bird eye view
あとがき
輪行は良い。
移動途中に休める。
迎えに来てもらったり、タクシーなどを使えば酒も呑める。
都会の人が、信州の山へ夜行で出かけるのと同じ、重いザックが自転車になっただけである。
輪行バックも小さくなったので、携帯するにも苦にならない。
サイクルジャージのバックポケットにも入るし、登山や自転車を嗜好する人達はミニマリストが多いのではないだろうか。
快適な旅は、如何に荷物を少なくするかに尽きると思う。
無期限の旅に出てみたいが、今の生活では無理かな?
若くして無期限の旅に出る人もいるが、僕が無期限の旅に出られるのはおそらく、老人になってからだろう。
それまで体力を維持しなくては。