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ごあいさつ いぬとわたしより #1


お初にお目にかかります。

初めましての挨拶はなんだか照れくさいので、
素直に「はじめまして」と書き出せなくて、
堅苦しい方を選んでしまった。

「はじめまして」って、なんだか溌剌とした印象を受ける気がします、私だけでしょうか。
すっと握手するべく、手を差し出すような。


今の私はまだ、様子を伺いながら怯えているのだと思います。握手なんてできるはずもなく。
文の手練れが集う空間に、縮こまりながら…

そういう人間だと分かってもらえれば、それでいい気もするけれど。


さて、早速ですが

初めての投稿では私が愛してやまないもののお話をしようかと思います。
つまり、いぬのはなし
すなわち、愛犬大好きストーリーを語りたい!

ひたすらに犬への愛を垂れ流すだけの投稿になりますが、
初回ですので、その辺はご容赦いただきたく…

愛する家族、ココと出会うまで


出会うまで…?
これはかなり長編になる予感がします。

時間の許す限り、お付き合いください。


動物と暮らしたい!

私の家庭は、父と母と姉の4人家族。
父が全国転勤で、生まれたばかりの頃から今の土地に来るまで、引っ越しを数回経験しました。


ベビー時代から幼稚園までを宮崎市で、小学生の半分以上を盛岡市で過ごし、年頃になったということで、現在の居住地である千葉県に家を買ったのです。


絵本やシルバニアファミリーに夢中だった幼少期の私は、とにかく動物が大好きでした。絵本で言えば、14匹のねずみシリーズが大好きだったな。恐らく当時出ていた全てを読んだし、確か何かしらのイベントで、作者のいわむらかずおさんにサインも貰ったような。


公園に行けば池の白鳥にパンをあげたいとねだり、動物園に行けばふれあいコーナーでウサギやモルモットやひよこを抱いているような子供でした。

従姉妹や祖父母の家では、マンションで猫を飼っていました。盛岡市のマンションでは動物が飼えず、物心のついた私は、何故ウチは飼えないのかと憤慨したことも何度かあった…。ただ、動物への愛は母も例外ではなく、盛岡駅の近くに建った新しいマンションでは犬が飼えるという噂を聞いて、母に連れられて内見にまで行った覚えがあります。引っ越せるわけもないのに。

いつかまた転勤があって引っ越すことになるだろう、友達との別れは寂しいけど、その時は絶対、と小学生の私は夢見る気持ちを膨らませていました。そして小学4年生の終わり、千葉県に引っ越すことになったのです。


コーギーのココといういぬ

千葉県で暮らしはじめて半年以上が経ち、新しいクラスメイトにもだいぶ慣れてきたころ、私の誕生日が近づいていました。私は全身全霊で犬を迎えたいとねだっていました。母もいいタイミングと考えていたようでした。ついにその時がやってきた!

その頃の私と母は、意気込んでペットショップを見て回っていました。(当時は保護犬を迎えるという選択肢が浸透しておらず…)家族になる犬は、一体どの子になるのかと目を輝かせながら。

私たち家族には、ひとつの希望がありました。
それは、叶うなら、コーギーと暮らしたいということ。

私たちにとってコーギーを特別にさせたのは、ターシャ・テューダー絵本『コーギビルの村まつり』でした。

コーギビルの一大イベントであるおまつりの物語。
村にはコーギーだけでなく、猫やウサギ、オバケのおもちゃ(のような謎の生き物)も暮らしていて、みんな可愛いお召し物を着て過ごしているんです。

ターシャの描くコーギーには、その魅力がこれ以上ないくらい詰め込まれてる。ぽってりした身体に短い脚、パワフルな動きと豊かな表情。
コーギーと暮らし、誰よりも愛していたからこそ、私たちを虜にさせるコーギーを描けたのでしょう。


そしてついにある日、私たちは運命の出会いをしたのです。
小さくてやんちゃな、コーギーの男の子に…!


まだ生まれて2ヶ月で、腕の中に収まるくらいの小さなコーギー。
垂れ目で、歯が小さく、お腹はピンク色のゴムボールのよう。

店員さんに促され抱いてみると、それはそれはひどい噛み癖でした。膝の上を暴れ回り、まだ抱き方も分からない私は何度も噛まれたと思います。最高でした。全力で生きる小さないきものを抱きかかえながら、これが私の理想の全てだったと、想いを噛み締めていました。

後日、再び家族揃って会いに行き、皆んなでしっかりと話し合って、このやんちゃな子いぬを家族にすることを決めたのです。

自宅にいぬを迎える手筈を整え、更に後日、私の誕生日の前日だったでしょうか。ついに我が家に、コーギーの赤ちゃんがやってきました。

そんなコーギーの赤ちゃんは、ペットショップで「コーちゃん」と呼ばれていたことから、覚えやすいように「ココ」と名付けました。 

それから、すっかりココは我が家の中心になりました。
私たちは常にココの様子を見て、ココの話をし、笑顔になりました。いや、笑顔だけではなかったか。赤ちゃんの頃のココはそのやんちゃさを発揮してめちゃくちゃでした。ひどい噛み癖と食欲で、口が届くものはなんでも噛みました。人の脚やスリッパも、犬用トイレも、クッションも、挙げ句の果てには家の壁まで。

思い返せば微笑ましいですが、突如やってきた愛おしく狂おしい家族に振り回され、当時は毎日ヘトヘトだったと思います。

12歳、噛み癖がなくなったいぬ

さて、長くなってしまうのでこの辺で筆を止めたいのですが、いぬの話をすると止まらないことは分かっていただけたと思います。

12歳になったココは、今日も我が物顔で家中のフカフカで寝ています(私たちが家中に用意したフカフカで)。
12年間いぬを愛し、いぬと暮らすことで得たものは計り知れない。

ココは生きる理由です。

愛は人それぞれにさまざまな形で現れると思いますが、私にとっては、ココが愛そのものだと、常々感じています。



ふう。少し文章に起こしたらちょっとだけ緊張が解れたような気がします。
堅苦しい挨拶しかできなかった最初の私とは、なんだか一味違うような。
今なら皆さまと、握手できるかもしれない。

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