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世界の食糧飢饉。日本人も他人事じゃない。

1993年の平成の米騒動に続き、令和の米騒動が世間を騒がせている。
前回の米飢饉では、タイや米国から緊急輸入することで食糧難を免れた。
まさか日本で食糧難になるとは…。
スーパーのガランとした米コーナ。
初めて見る光景に驚きを隠せない人は多いようだ。

水不足による2割減の生産高。
高温障害による品質低下。
コシヒカリをはじめとする、日本のブランド米は高温に弱い品種が多い。

外国人旅行客の増加、パンや麺類に比べると物価上昇率が低いこと、南海トラフ地震の備蓄としての米の購買など。
たくさんの要因が重なった結果、米不足につながった。

今季の秋の収穫まで米蔵が疲弊する中、台風の列島横断。
今年も米処の新潟で水不足。
豊作には期待できないのが現状だという。

令和の米騒動は始まったばかりなのだ。

温暖化が長引く中、食糧不足に悩まされているのは日本だけではない。
アメリカ、イギリス、カナダでの先進国でも、食料品の高騰によって、低所得層や移民が食糧難に陥っている。
気候変動が著しい近年では、環境に適応できない品種が多く、十分な確保ができなくなっているのだ。

日本人の国民食である米には、炭水化物が豊富に含まれているため、からだを動かすガソリンとしての役割を果たしている。
たんぱく質(P)、脂質(F)、炭水化物(C)のバランスをPFC熱量比というが、日本人の健康は、米によって理想的なPFC比熱量が保たれているという訳だ。

日本食はPFC熱量比の理想形として台頭してしばらく経つ。
米国、イタリアなどの欧米諸国では、炭水化物不足の脂質過多という偏った食文化になっている。
その結果、肥満体質、健康被害の多さが顕著になる結果となってしまった。
米は消化を助ける役割もあるので、毎食少量でも口にする事をすすめる。

飢饉が続き、米が高級食材として扱われるようになると、一部の富裕層しか口にできなくなるという。
健康の守護者である米だが、不足することにによって健康格差になるのではないかという懸念もある。

米の輸出は減反により減少している。
農家が老齢化することで、米の生産量が減少を辿っているからだ。
日本の米、ジャポニカ米は世界で高い評価を受けている。
主な輸出先である、香港、シンガポール、アメリカ、中国での影響も大きくなることになる。

2023年の時点で、約7億8300万人が慢性的な飢餓に直面し、この数字は新型コロナウイルスのパンデミック以前と比べて大幅に増加した。
また、33カ国以上で3億3300万人が急性の食料不安に苦しんでいる。

今の日本には、発展途上国に食料を支援する余裕などないのが現状なのだ。

特に深刻な状況にあるのは、ブルキナファソ、マリ、ソマリア、南スーダンなどで、これらの国々では少なくとも12万9000人が飢饉に直面している。
しかし、世界食糧計画(WFP)をはじめとする人道支援活動の縮小を余儀なくされており、今後の見通しも厳しくなっている。

このような食糧危機を解決するためには、人道支援だけでなく、長期的な食料システムの改革や農業の発展が必要とされている。
これは他人事ではなく、日本人も直面している問題なのだ。

食料は農家が作る...。という常識は、過去のものになるのかもしれない。

前回の記事はこれ。

明日の記事は、我が家のハンバーグ騒動です。
食べ盛りの子どもが三人いると、こうなります。
お楽しみに!


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