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プライベート日誌

とらねこがふだん考えてることを書いていきます。 ■CONTENTS ・子育て&教育 ・将来の設計方法 ・子どもの学校生活&恋愛事情 ・両親の介護&介護施設
子育てをしているとさまざまなトラブルや困難が待ち構えています。自分のこと子どものこと、そして両親の…
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#ライティング

ハスラーになるのを夢見てたときの話

夜の静寂。 蛍光灯の下、煌めく緑の台。 カーボンのキューを握る細い指。 その持ち主はショートヘアの少女――とらねこ。 大学帰りの午後七時。 授業の余韻も、テストの憂鬱も、すべて忘れる時間。 手に馴染む革のグローブ。 目の前には、整然と並ぶ鮮やかなボールたち。 一球目の衝撃。 カキン、と響く独特の音色。 緩やかな弧を描く白い球。 跳ね、滑り、絡むように消える他の球たち。 「ナイスショット」 隣から飛ぶ、無骨な声。 常連の先輩プレイヤー――あだ名は「ジャック」。 無愛想だが、

¥200〜
割引あり

お正月の暮らしって、いつか家族が欠けると思うと感慨深いよね。

元旦の朝。 降り注ぐ冬の光。 重くのしかかる、布団の魔力。 「お母さん、起きてよー!」 長女が布団を引っ張りながら叫ぶ。とらねこはまだ寝正月を満喫したい気分だったが、家族の喧騒がその夢を容赦なく壊していく。 時計の針は10時を指していた。 冷めたコーヒー。 昨日の夜に準備したはずのおせち料理。 だが、重箱の中は既に空っぽ。 長男が昨日のうちにフライングしたことは明白だった。 「おせち、うまかったわー。昨日彼女と遅くまで話したから腹減っててさ!」 能天気な長男の告白。 食